November 07, 2013

リストのややこしい事3 -子守歌編-

まずはこちらをお聴きください。

YouTube: ベルスーズ (Berceuse) S.174 
YouTube: ヴィーゲンリート (Wiegenlied) S.198  
YouTube: シュルマーリート (Schlummerlied) S.186/7  

あえてタイトルは原語をカタカナで表記しました。ベルスーズはフランス語、他2つはドイツ語です。これら3曲はリストによる子守歌であり、実際そのように呼ばれることが多いです。はじめに言いたいことはこれら3曲を「子守歌」と呼ぶことは問題なく、訳語としても誤りではないということです。しかし区別がしづらいということで別の呼称で呼んではどうかという提案をしてみたいと思います。 

● S.174 子守歌 (ベルスーズ)  
ショパンの同名曲へのオマージュとして書かれたと言われる曲です。そのショパンの曲(Berceuse)も日本では子守歌と呼ばれていますので、この曲は「子守歌」で良いと思います。   

● S.198 ゆりかごの歌 (ヴィーゲンリート)  
ヴィーゲは「ゆりかご」、リートは「歌」という意味ですので、「ゆりかごで歌う歌」ですからすなわち「子守歌」となるわけですが、これはそのまま「ゆりかごの歌」でもよいのではないでしょうか。リストの伝記の執筆者である福田弥さんもこの呼称を使用しています。またこの曲を「ゆりかごの歌」と呼んでもよいと思えるもう一つの理由があります。それはこの曲がリストの交響詩「ゆりかごから墓場まで」の旋律を使用しているからです。ブラームスの有名曲にも同名の曲があります(Op.49/4)。

● S.186/7 まどろみの歌 (シュルマーリート)  
曲集「クリスマスツリー S.186」のなかの一曲です。シュルマーは「眠り/仮眠」、リートは「歌」という意味です。眠りの歌ですので、「子守歌」と呼ばれるようになったのでしょうか。シューマンにも同名の曲があります(Op.124/16)。ドイツ語「シュルマー」はニュアンス的には「うとうとする」という感じですので、呼称は「まどろみの歌」でもよいのではないでしょうか。

○ 補足 
S.198は「ヴィーゲンリートは訳すとゆりかごの歌なので、ゆりかごの歌と呼んでもよいのでは」と書きました。フランス語でゆりかごはベルソー(Berceau)なので、ベルスーズ(Berceuse)もゆりかごの歌というニュアンスなのかと思います。  

○ その他
他にリストが書いた作品では「眠りから覚めた御子への讃歌 S.173/6」も元々我が子への子守歌として書かれたものらしいです。また他には「墓場の子守歌 S195a」という作品もありますが、これは「エレジー 第1番 S.196」の初稿なので曲種としてはエレジーですね。そしてリストの編曲作品として「ウェーバーの子守歌 S.454」などもあります。

関連記事: リストのややこしい事1 -アヴェ・マリア編-  
関連記事: リストのややこしい事2 -悲しみのゴンドラ編-  


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September 20, 2013

レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.96

Leslie Howard
The Complete Liszt Piano Music
ピアノと管弦楽のための作品 2 

Disc.96 
1.-4. ピアノと弦楽のための協奏曲 "呪い" S.121* 
5.-9. 協奏曲 (変ホ長調) 〔ローゼンブラット校正/ハワード再校正〕S.125a*
10.-13. 演奏会用大独奏曲 〔ハワード校正〕 S.365*
  へクサメロン - 演奏会用小品 "ベルリーニの《清教徒》の行進曲による華麗なる大変奏曲" 〔オーケストレーション:一部ハワード〕 S.365a*
14. 序奏 (リスト)
15. 主題 (ベルリーニ=リスト)
16. 第1変奏 (タールベルク)
17. 第2変奏 (リスト) 
18. 華麗なる第3変奏 (ピクシス&リスト) 
19. リトルネッロ (リスト) 
20. 第4変奏 (エルツ&リスト) 
21. 第5変奏 (チェルニー)
22. 第1間奏 (リスト) 
23. 第6変奏 (ショパン) 
24. 第2間奏 (リスト) 
25.-26. フィナーレ (リスト) 
27.-28. 華麗なるポロネーズ S.367 (ウェーバー)* 

*カール・アントン・リッケンバッヒャー指揮/ブダペスト交響楽団 

Hyperion CDA67401/2
Recorded: 1997/1998 

〔メモ〕 
〔1〕~〔4〕ピアノと弦楽のみという珍しい編成のための単一楽章の協奏曲。通称「呪い」と呼ばれるが、リスト自身が序盤の主題をそう呼んだからそのような通称で呼ばれるようになった。その序盤の主題は「嵐 S.160/5」(Disc.9)の序盤の主題との類似性を指摘されている。また中盤では「忘れられたワルツ 第3番 S.215/3」(Disc.20)と似通った旋律も聞かれる。 〔5〕~〔9〕リストが出版せずにお蔵入りにしたピアノ協奏曲で第1、第2番と同様に単一楽章。この作品の自筆譜は以前は「ピアノ協奏曲 第1番 S.126」のために書かれた初期の譜面の一部だと誤解されていたが、ジェイ・ローゼンブラット教授が別の作品だと断定したもの。通称「ピアノ協奏曲 第3番」と呼ばれている。この作品の譜面を再現するためにローゼンブラット教授はモスクワ、ワイマール、ニュルンベルクに散らばっていた自筆譜をかき集め、さらに写譜家による写譜も使用して再現した。ハワードは編集が不自然な部分もあると判断し、自ら再編集している部分もある。初期のピアノ作品「8つの変奏曲 S.148」「華麗なるアレグロ S.151」「華麗なるロンド S.152」の主題が転用されている。これら関連作品はDisc.1に収録。 〔10〕~〔13〕後にピアノ独奏曲「演奏会用大独奏曲 S.176」や2台ピアノの作品「悲愴協奏曲 S.258」となる作品の初期の草稿「ピアノ独奏稿」と「ピアノ独奏パートの書いていない協奏稿」を編集してピアノ協奏稿としてハワードが作り上げたもの。ハンフリー・サールも同じような試みをしたが、ハワードに言わせれば「恣意的な改編に満たされたもの」らしい。ちなみに「ピアノ独奏パートの書いていない協奏稿」の草稿の所有者は現ロンドンデリー侯爵。関連作品「演奏会用大独奏曲 S.176」はDisc.16に、「演奏会用大独奏曲〔第1稿〕 S.175a」はDisc.80にそれぞれ収録。 〔14〕~〔26〕ベルリーニのオペラ「清教徒」の主題を使用し、リストを含む6人の作曲家がそれぞれ変奏を書き、リストが全体をまとめて一つの作品にしたものが通称「ヘクサメロン変奏曲」。まずその作品の出版譜(ピアノ独奏稿)にはオーケストレーションの挿入指示が書かれている。そしてこの変奏曲のピアノ協奏稿の写譜家による写譜が一部残されている(未出版)。この「オーケストレーション挿入指示」と「写譜の一部」をヒントにハワードがこのピアノ協奏稿を補筆をしつつ再現したもの。ピアノ独奏稿はDisc.51に収録。 〔27〕~〔28〕ウェーバーの「華麗なるポラッカ(ポロネーズ)」をピアノとオーケストラの協奏稿にしたもの。アドルフ・ヘンゼルトもこの作品の「演奏会用版」(独奏)を作ったが、リストはそのヘンゼルト版を称賛しこのリスト版をヘンゼルトへ献呈している。このピアノ協奏稿を再度リストがピアノ独奏へ編曲したものはDisc.79に収録。




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September 05, 2013

JOHN OGDON: Legendary British Virtuoso

ジョン・オグドン 

JOHN OGDON: Legendary British Virtuoso 

ogdon emi box

● ハンガリー幻想曲 S.123<1962>*
● スペイン狂詩曲 〔ブゾーニ編・協奏稿〕<1962>*
● ため息 S.144/3<1967>
● 愛の夢 第1番 S.541/1<1967>
● 愛の夢 第3番 S.541/3<1967> 
● ピアノソナタ S.178<1964>  
● 2つの演奏会用練習曲 S.145<1967> 
● 葬送前奏曲と葬送行進曲 S.206<1965> 
● 夢の中で - 夜想曲 S.207<1965> 
● 《ドン・ジョヴァンニ》の回想 S.418 (モーツァルト=リスト)<1965> 
● 《シモン・ボッカネグラ》の回想 S.438 (ヴェルディ=リスト)<1965> 
● ダンテを読んで - ソナタ風幻想曲 S.161/7<1961> 
● メフィストワルツ 第1番 "村の居酒屋での踊り" S.514<1961>  
● メフィストワルツ 第3番 S.216<1965> 
● 死のチャールダーシュ S.224<1965>   
● ポロネーズ 第2番 S.223<1967> 
● ハンガリー狂詩曲 第15番 (ラーコーツィ行進曲) S.244/15<1967>   
● パガニーニによる大練習曲 第2番 S.141/2<1967>   
● ラ・カンパネラ 〔ブゾーニ編〕<1961>   
● 葬送曲 S.173/7<1967>  
● 忘れられたワルツ 第1番 S.215/1<1967> 

*ジョン・プリッチャード指揮/フィルハーモニア管弦楽団 

EMI 50999 7 04637 2 9

〔メモ〕
本名ジョン・アンドリュー・ハワード・オグドンのEMI録音を集めた17枚組のCDボックスです。上記収録曲はリスト作品のみの抜粋となります。オグドンがチャイコフスキーコンクールでアシュケナージと1位を分け合ったのが1962年なので、ここでの録音集はその前後の録音ということになります。
イソ・エリンソン(ブルーメンフェルトの弟子)、ゴードン・グリーン(ペトリの弟子)、デニス・マシューズ(マセイ直系)、エゴン・ペトリ(ブゾーニの弟子)、イロナ・カボシュ(リスト直系)などの錚々たるピアニストたちに師事しています。オグドンは師のひとりであるペトリに「私がこれまで教えた生徒の中で最も非凡な生徒」と称賛されました。後年彼は統合失調症を患い壮絶な人生を送りました。
オグドンの演奏は不安定というか極端な面があります。極端にテンポを早くして演奏したり、その時々で解釈が極端に緻密だったり、逆に極端に大雑把なときもあります。ヘンテコな解釈で演奏することもあります。しかしここでのEMI録音は概ね真っ当な解釈でヘンテコな部分はありません。全体的に気力の充実した、スケールの大きな演奏です。珍しい曲もいくつかあり、この時期にオグドンがこれだけの録音を残してくれたことに感謝したいと思います。

過去のブログ記事で「ため息、ポロネーズ2番などはCD化されていません。CD化してほしい」と書いたのですが、このボックスセットでため息、ポロネーズ第2番、メフィストワルツ第3番は初CD化となりました。めでたい!

フランツ・リスト→アールパード・センディ→イロナ・カボシュ→ジョン・オグドン 

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August 18, 2013

レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.95

Leslie Howard
The Complete Liszt Piano Music
ピアノと管弦楽のための作品 1 

Disc.95 
1.-4. ピアノ協奏曲 第1番 S.124* 
5.-7. ベートーヴェンの《アテネの廃墟》の動機による幻想曲 S.122*
8.-14. 死の舞踏 - 《怒りの日》によるパラフレーズ 〔最終稿〕 S.126ii*
15.-16. ベルリオーズの《レリオ》の主題による交響的大幻想曲 〔修正:ハワード〕 S.120* 

*カール・アントン・リッケンバッヒャー指揮/ブダペスト交響楽団  

Hyperion CDA67401/2
Recorded: 1997/1998 

〔メモ〕
〔1〕~〔4〕リストの代表的なピアノ協奏曲。数回の改訂を経て完成にいたるが、その最終稿以前の原稿には「交響的協奏曲」と書き入れている。楽章分けはされていないが4部に分けて考えることができる。ヘンリー・リトルフへ献呈されているが、リトルフも4つの「交響的協奏曲」を書いていて、それら作品からの影響も考えられる。主題変容という技法を用い全体の統一感を高めている。初演はリスト独奏、ベルリオーズの指揮で行われた。 〔5〕~〔7〕ベートーヴェンの劇付随音楽「アテネの廃墟」を素材として用いた作品。当ピアノ協奏稿のほかにピアノ独奏稿や2台ピアノ稿もある。それら全てニコライ・ルビンシテインへ献呈された。ピアノ独奏稿「《アテネの廃墟》の動機による幻想曲 S.389」やその他関連作品はDisc.49に、「《アテネの廃墟》の動機による幻想曲〔第1稿〕S.388b」はDisc.69に収録。 〔8〕~〔14〕こちらもリストの代表的なピアノ協奏曲。単旋律聖歌「怒りの日」を主題とする変奏曲形式の作品。ピアノ独奏稿はDisc.17に、「死の舞踏〔《深き淵より》編入稿〕S.126i」はDisc.98に収録。 〔15〕~〔16〕ベルリオーズが自身の幻想交響曲への続編として書いた叙情的モノドラマ「レリオ、あるいは生への復帰」の2つの主題を使用してリストが書いた幻想曲。この作品の自筆譜は行方不明だったが、近年フランスのとあるオークションで出品された。ハワードはその自筆譜をもとに修正をして録音している。




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August 06, 2013

LISZT the Collection

LISZT the Collection

liszt collection DG

● ピアノ協奏曲 第1番 S.124
● ピアノ協奏曲 第2番 S.125 
● 死の舞踏 S.126 
Pf: クリスティアン・ツィマーマン
小澤征爾指揮/ボストン交響楽団 

● ハンガリー幻想曲 S.123
Pf: シューラ・チェルカスキー 
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 

● 呪い (ピアノと弦楽のための協奏曲) S.121 
Pf: ホルヘ・ボレット 
イヴァン・フィッシャー指揮/ロンドン交響楽団 

● 悲愴協奏曲 S.258
Pf: ジョン・オグドン、ブレンダ・ルーカス 

● ファウスト交響曲 S.108*
● ダンテ交響曲 S.109 
ジュゼッペ・シノーポリ指揮/シュターツカペレ・ドレスデン
ドレスデン・シュターツオーパー合唱団 
*テノール:ヴィンソン・コール 

● プロメテウス S.99
● 前奏曲 S.97
● 祭典の響き S.101
ゲオルク・ショルティ指揮/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団

● マゼッパ S.100
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 

● タッソー、悲劇と勝利 S.96  
● メフィストワルツ 第1番 (村の居酒屋での踊り) S.110 
● ゆりかごから墓場まで S.107 
ゲオルク・ショルティ指揮/パリ管弦楽団 

● 英雄の嘆き S.102
● ハンガリー S.103
● ハムレット S.104 
● フン族の戦い S.105
● 人、山の上で聞きしこと S.95 
● オルフェウス S.98 
● 理想 S.106 
ベルナルド・ハイティンク指揮/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団 

● 6つのハンガリー狂詩曲 〔管弦楽稿〕 S.359 (全曲)
イヴァン・フィッシャー指揮/ブダペスト祝祭管弦楽団 

● 19のハンガリー狂詩曲 S.244 (全曲)
● スペイン狂詩曲 S.254
Pf: ロベルト・シドン 

● 巡礼の年 第1年 スイス S.160
● 巡礼の年 第2年 イタリア S.161 
● 巡礼の年 第2年 補遺 ヴェネツィアとナポリ S.162 
● 巡礼の年 第3年 S.163 
Pf: ラザール・ベルマン 

● ピアノソナタ S.178
● 暗い雲 S.199
● 夜 S.516a
● 悲しみのゴンドラⅡ S.200/2
● 葬送曲 S.173/7 
Pf: クリスティアン・ツィマーマン 

● 超絶技巧練習曲 S.139 (全曲)
Pf: アリス=紗良・オット  

● 2つの演奏会用練習曲 S.145 
● 3つの演奏会用練習曲 S.144
● コンソレーション S.172 (全曲) 
● ドン・ジョヴァンニの回想 S.418 (モーツァルト=リスト) 
● 3つの愛の夢 S.541 (全曲)
● シューベルトの歌曲のピアノトランスクリプション 「ます S.564」「水車屋と小川 S.565/2」「どこへ? S.565/5」「 さらば! S.563/1 (ヴァイラウフ=リスト)」「さすらい S.565/1」「菩提樹 S.561/7」「聞け、聞け、ひばりを S.558/9」「水に寄せて歌う S.558/2」「郵便馬車 S.561/4」「わが家 S.560/3」「涙の賛美 S.557」「魔王 S.558/4」
Pf: ホルヘ・ボレット 

● 2つの伝説 S.175
Pf: ヴィルヘルム・ケンプ 

● パガニーニによる大練習曲 S.141
Pf: ニキタ・マガロフ 

● ヴェルディのオペラ・パラフレーズ集 「リゴレット・パラフレーズ S.434」「エルナーニ・パラフレーズ S.432」「トロヴァトーレのミゼレーレ S.433」「イェルサレムのサルヴェ・マリア S.431ii」「《アイーダ》 神前の踊りと二重唱 S.436」「ドン・カルロの祝典の合唱と葬送行進曲 S.435」「ボッカネグラの回想 S.438」 
Pf: クラウディオ・アラウ 

● ワーグナー・トランスクリプション集 「ヴァルトブルク城への来賓の入城 S.445/1」「紡ぎ歌 (さまよえるオランダ人より) S.440」「エルザの夢/ローエングリンのエルザへの叱責 S.446/2-3」「イゾルデの愛の死 S.447」「バラード (さまよえるオランダ人より) S.441」「聖なる魂の騎士 (リエンツィの主題による幻想小曲) S.439」
Pf: ダニエル・バレンボイム 

● オルガン作品集 「"我らに、魂の救済の波へ"による幻想曲とフーガ S.259」「"泣き、嘆き、憂い、おののき" バッハの動機による変奏曲 S.673」「喚起 - システィーナ礼拝堂にて S.658」「B-A-C-Hの主題による前奏曲とフーガ S.260/I」「B-A-C-Hの主題による幻想曲とフーガ S.260/II」「オルフェウス S.672a 〔シャープ/リスト編〕」「アヴェ・マリア 〔ゴットシャルク/リスト編〕」「プロメテウス 〔ギュー編〕」
オルガン: トーマス・トロッター 

● 歌曲集 「おお、愛して下さい、愛しうる限り S.298」「すばらしいことに違いない S.314」「ローレライS.273」「金髪の小天使 S.269」「ライン河、その美しい流れの S272/1」「墓と薔薇 S.285」「老いた浮浪者 S.304」「ガスティベルザ S.286」「至高の愛 S.307」「我死せり S.308」「雲雀の歌のなんという美しさ S.312」「静かに響け、わが歌よ S.301」「風がざわめく S.294」「唐桧の木が孤独に立つ S.307」「彷徨え、彷徨え、青い目よ S.305」「祖先の墓 S.281」「初めはほとんど絶望するところだった S.281」「休ませてくれ S.317」「愛の喜びの中 S.318」「私は死にたいのです S.296」「君は花のような人 S.287」「君の歌には毒がある S.289」 「朝起きると胸に尋ねる S.287」「涙と共にパンを食べたことのない者は S.297」「すべての峰に安らぎがある S.306」「御身,天から来たり S.279」「シラーの『ヴィルヘルム・テル』の中の3つの歌 S.292」「3人のジプシー S.320」「静かな睡蓮 S.321」「もう一度君に会いたい S.322」「花と香り S.324」「僕は力と生命を失った S327」「マルリングの鐘よ S.328」「昼の騒々しい声が静まり S.337」「おお! 僕がまどろむ時 S.282」「どうやって、と彼らは言った S.276」「我が子よ、私が王ならば S.283」「きれいな芝生があり S.284」「悲しみの僧 S.348」「ペトラルカの3つのソネット S.270」
バリトン: ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ 
Pf伴奏: ダニエル・バレンボイム 

● 歌曲集 「若さというしあわせ S.323」「ローレライ S.273」「マルリングの鐘よ S.328」「昔テューレに王がいた S.328」「喜びに満ち、悲しみに満ち S.280bis」「君を愛す S.315」「彼はどこで泣いているのか S.295」「火刑台上のジャンヌ・ダルク S.293」「ミニョンの歌 S.275」「喜びに満ち、悲しみに満ちⅡ S.280」「僕はこの地上で天使の姿を S.270/3」「真珠 S.326」「漁師の娘 S.325」「それはすばらしいことに違いない S.314」「おお、愛しうるかぎり愛せ S.298」
ソプラノ: ヒルデガルト・ベーレンス
Pf伴奏: コード・ガーベン 

● 歌曲集 「おお、愛しるかぎり愛せ S.298/2」*「喜びに満ち、悲しみに満ち S.289bis」*「ミニョンの歌 S.275/1」「トゥーレの王 S.278/2」*「さすらい人の夜の歌II『すべての峰に安らぎがある』S.306/2」*「さすらい人の夜の歌I『御身、天から来たり』S.279/2」*「私は死にたいのです S.296」*「そのときわれわれは死者のことを想った S.338」*「休ませてくれ S.317」*「花と香り S.324」*「君は花のような人 S.287/1」*「ライン河、その美しい流れの S.272/2」「愛とはなに S.288/1」「至高の愛 S.307」「かつて S.332」「もう一度君に会いたい S.322」「彼女の瞳 S.310」*「3人のジプシー S.320」*「僕の歌には毒がある S.289」"「とうひの樹がひっそりとたたずんでいる S.309」"「それはすばらしいことに違いない S.314」"「まどろみの時 S.282」"「どうやって、と男たちは尋ねた S.276」"「美しい芝生が広がるところ S.284」"「可愛い子よ、もし私が王なら S.283」"
アルト: ブリギッテ・ファスベンダー
*伴奏Pf: ジャン=イヴ・ティボーデ 
"伴奏Pf: アーヴィン・ゲイジ 

● 聖エリザベトの伝説 S.2
ジークフリート・ハインリヒ指揮/ワルシャワ放送交響楽団 

● ミサ・コラリス S.10
ジョージ・ゲスト指揮
ケンブリッジ・セント・ジョンズ・カレッジ聖歌隊 

● ハンガリー戴冠ミサ S.11
● ミサ・ソレムニス S.9
ヤーノシュ・フェレンチク指揮/ハンガリー国立管弦楽団 

● 十字架への道行 S.53
ピアノ/指揮: ラインベルト・デ・レーウ 
オランダ室内合唱団 

● 2つの伝説 〔管弦楽稿〕 S.113a
● アッシジの聖フランチェスコの太陽讃歌 S.4/2* 
ゲルト・アルブレヒト指揮/ベルリン放送交響楽団
*RIAS室内合唱団 

Deutsche Grammophon 00289 477 9525 

〔メモ〕
クラシック音楽の老舗レーベルであるドイツ・グラモフォンが2011年のリスト記念の年に発売したボックスセットです。このセットはリストのCDを熱心に集めてきた方には、おそらくほとんど持っている可能性の高い音源ばかりかと思いますが、そうではなくあまりリストのCDを持っていないという人にはオススメできるお得なボックスセットです。今現在でも7000円くらいで買えると思いますが、ツィマーマンのソナタの名演やベルマンの巡礼の年などの名盤が含まれているということを考えればコストパフォーマンスが素晴らしいです。
基本的にはドイツ・グラモフォンの音源を使用して、同じくユニバーサル系のデッカの音源も使用しています。他にはコッホ・シュヴァンレーベル(聖エリザベト)やフンガロトンレーベル(ミサ・ソレムニス)のものも使用しているそうです。
ピアノ好きとしてはもう少しピアノ曲を充実させてほしかったのですが、それは無い物ねだりかもしれませんね。
リストという作曲家はどういう作品を書いた人なのかをざっと知るには適したセットだと思います。


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July 29, 2013

レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.94

Leslie Howard
The Complete Liszt Piano Music
イタリアのハロルド  

Disc.94 
  イタリアのハロルド "4部の交響曲" 〔ヴィオラを伴うピアノスコア〕S.472 (ベルリオーズ)* 
1. 山におけるハロルド - 憂愁、幸福と歓喜の場面 
2. 巡礼者の行進 - 夕べの祈祷を歌う 
3. セレナード - アブルッチの山人が、その愛人によせる 
4. 山賊の饗宴 - 前後の追想 
5. 忘れられたロマンス 〔ヴィオラとピアノのための稿〕 S.132*
6. 聖カエキリア讃歌 S.491 (グノー)
7. 修道士 S.416 (マイアベーア)  
8. シラー生誕100年祭への祝祭行進曲 S.549 (マイアベーア) 

*ヴィオラ: ポール・コレッティ 

Hyperion CDA66683
Recorded: 1992 

〔メモ〕
〔1〕~〔4〕ベルリオーズのヴィオラ独奏を伴う交響曲である「イタリアのハロルド」をリストがヴィオラ独奏付きピアノスコアにしたもの。ベルリオーズは最初に書いた原稿を実際に出版する際に改訂した(要するに「原稿」と「出版譜」では違いがある)。リストの編曲は原稿のトランスクリプションだが、ハワードは時に出版譜に含まれる変更も採用している。ちなみにリストはベルリオーズ作品の普及に熱心に取り組み、「ベルリオーズとハロルド交響曲」という記事も書いている。 〔5〕「ロマンス - おお、さらばなぜ S.169」(Disc.25)を改訂し「忘れられたロマンス」を作った。このヴィオラ稿の他にヴァイオリン稿、チェロ稿、ピアノ独奏稿がある。ピアノ独奏稿「忘れられたロマンス S.527」はDisc.19に収録。 〔6〕グノーの器楽合奏曲「聖カエキリア讃歌」のトランスクリプション。この作品は未出版であり、自筆譜はワイマールのゲーテ=シラー・アルヒーフに所蔵されている。 〔7〕マイアベーアの歌曲「修道士」のトランスクリプション。 〔8〕リストとマイアベーアはそれぞれシラー生誕100年祭に寄せて作品を書いている。この作品はマイアベーアの管弦楽曲「シラー生誕100年祭のための行進曲」をリストが編曲したもの。リストのオリジナル作品「シラー祭へその芸術家のための祝祭行進 S.520ii」はDisc.22に収録。




HMV : レスリー・ハワード リスト ピアノ作品全集
タワレコ : レスリー・ハワード リスト ピアノ作品全集 


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July 18, 2013

レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.93

Leslie Howard
The Complete Liszt Piano Music
ピアノフォルテを伴う朗唱 

Disc.93
1. レノーレ (ビュルガーによるバラッド) S.346*
2. 悲しみの僧 (レーナウによるバラッド) S.348* 
3. ヘルギの忠誠 (シュトラハヴィッツによるバラッド) 〔ドレーゼケの歌曲適用〕S686*
4. 死せる詩人の愛 (ヨーカイによるバラッド) S.349"
5. 盲目の人 (トルストイによるバラッド) S.350# 

*朗唱:ヴォルフ・カーラー
"朗唱:シャーンドル・エレス 
#朗唱:ユーリ・ステパノフ 

Hyperion CDA67045
Recorded: 1995 

〔メモ〕
音楽を伴う物語詩の朗読であるメロドラマを集めたアルバム。このジャンルで有名なものはR.シュトラウスの「イノック・アーデン」。 〔1〕ゴットフリート・アウグスト・ビュルガーの詩「レノーレ」に音楽を付けたメロドラマ。余談だがリストの「バラード 第2番 S.171」(Disc.12)はビュルガーのレノーレに触発されて書かれたという説もあるが、真偽は定かではない。 〔2〕ニコラウス・レーナウの詩「悲しみの僧」に音楽を付けたメロドラマ。この作品自体一般にはほとんど知られていなかったが、「全音音階を使用していること」や「1860年という時期に無調らしい音楽を書いていた」という点から音楽学者に注目されていた。 〔3〕モーリッツ・シュトラハヴィッツ伯爵の詩「ヘルギの忠誠」に音楽を付けたメロドラマ。フェリックス・ドレーゼケが「ヘルギの忠誠」を歌詞とした歌曲を書いたが、その歌曲を素材としてリストがメロドラマを組み立てた。 〔4〕モール・ヨーカイの詩「死せる詩人の愛」に音楽を付けたメロドラマ。この詩はヨーカイの友人であった詩人シャーンドル・ペテーフィのことを書いたもの。リストは後に自身のピアノ曲「ペテーフィの思い出に S.195」(Disc.19)にこの作品の旋律を引用している。 〔5〕アレクセイ・コンスタンチノヴィッチ・トルストイの詩「盲目の人」に音楽を付けたメロドラマ(ドイツ語翻訳版ではタイトルが「盲目の歌い手」となっている)。後にリストはこの作品の音楽を使用してピアノ曲「盲目の歌い手 S.546」(Disc.19)を作曲する。 




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July 09, 2013

Liszt ● Sonata en si mineur ● Paul Lewis

ポール・ルイス 

Liszt ● Sonata en si mineur 


lewis liszt

1.-3. ピアノソナタ S.178
4. 暗い雲 - 灰色の雲 S.199
5. R.W.- ヴェネツィア S.201 
6. 凶星! S.208 
7.-10. 4つのピアノ小品 S.192/1-4 
11. 夢の中で S.207
12. 眠れぬ夜! 問いと答え S.203i 
13. 悲しみのゴンドラⅡ S.200/2 

harmonia mundi HMC 901845
Recorded: 2003 

〔メモ〕 
音楽学校時代にはリシャルト・バクストやジョーン・ヘイヴィルに学び、その後アルフレート・ブレンデルから定期的に指導を受けたポール・ルイスです。彼が紹介されるとき、おそらくほとんどの場合「ブレンデルの弟子」と紹介されますが、そのように紹介したくなるのもわかる気がします。ルイスはブレンデルと同じくベートーヴェン、シューベルト、リストを得意とし、特にベートーヴェンとシューベルトの演奏で世界的に高い評価を得ています。そしてブレンデルのように洞察力に優れ、全体に目が行き届いているような演奏をします。これは決してブレンデルの亜流だと言いたいわけではなく、もちろん彼独自の個性もそこにはちゃんとあります。
ロ短調ソナタは全体を見据えたバランスのとれた演奏であり、これを録音した当時は若手と言ってもよい年齢でしたが、客観的で精神的に落ち着いた演奏です。後期作品も彼の冷静さがうまく作用し、冷たく硬質でクリスタルのような美しさがあります。
個人的に一番嬉しいのは「4つのピアノ小品 S.192/1-4」を収録してくれたことです。僕はブレンデルに録音して欲しかったリスト作品がいくつかあります。それは例えば「巡礼の年 第3年(全曲)」「詩的で宗教的な調べ (全曲)」「2つのエレジー」「ハンガリーの歴史的肖像」などです。ブレンデルは巡礼第3年や詩的~は抜粋でしか録音していません。そしてこのS.192の4つの小品もブレンデルは第3番のみ録音をしていますが、これもまさに全曲で録音してもらいたかった作品です(正直第5番はどっちでもいいです)。しかしブレンデルがこの曲集を録音しなかったことを悲しむ必要はなくなりました。この曲集はコンソレーションの瞑想性をより高めたような作品ですが、もっと知られて欲しい曲集です。ここでのルイスの演奏は爽やかで清々しいと同時に深い叙情性もあり本当に素晴らしいです。

ちなみに「悲しみのゴンドラⅡ」は耳慣れない音が出てきます。例えば第47小節の通常ラ♭から下降してくるところはレからの下降に、第64小節の通常ソから下降してくるところはレ♭からの下降になっています。

フランツ・リスト→アレクサンドル・ジロティ→コンスタンティン・イグムノフ→リシャルト・バクスト→ポール・ルイス 
フランツ・リスト→ハンス・フォン・ビューロー→カール・H・バルト→ゲンリヒ・ネイガウス→リシャルト・バクスト→ポール・ルイス 
フランツ・リスト→アールパード・センディ→イロナ・カボシュ→ジョーン・ヘイヴィル→ポール・ルイス 
フランツ・リスト→イシュトヴァーン・トマーン→アルノルド・セーケイ→ルイス・ケントナー→ジョーン・ヘイヴィル→ポール・ルイス 
フランツ・リスト→ベルンハルト・シュターヴェンハーゲン→ルトヴィカ・フォン・カーン→アルフレート・ブレンデル→ポール・ルイス 
フランツ・リスト→マルティン・クラウゼ→エトヴィン・フィッシャー→アルフレート・ブレンデル→ポール・ルイス 


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June 26, 2013

レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.92

Leslie Howard
The Complete Liszt Piano Music
新発見 4  

Disc.92 
1. かつて - ロマンス 〔第2中間稿〕 S.577i ter (ウィルホルスキー)
2. 夕べの祈祷を歌う巡礼の行列 (交響曲《イタリアのハロルド》より) 〔第1稿〕S.473i (ベルリオーズ)
3. ヴァルトブルク城への来賓の入城 - 《タンホイザー》より行進曲 〔加筆・新版〕 S.445/1a (ワーグナー)
4. アダージョ・ノン・トロッポ S.151a
5. アルバムリーフ "アンダンティーノ" S.163a/2
6. アルバムリーフ "アンダンテ" S.167r
7. アルバムリーフ "リヨン" S.167s
8. アルバムリーフ "マズルカ風" S.163e
9. アルバムリーフ "アダージョ - レリジオーソ" S.164l
10. アルバムリーフ "アジタート" (君を愛す) S.167l
11. アルバムリーフ "アンダンテ・レリジョサメンテ" (詩的で宗教的な調べ) S.166j
12. アルバムリーフ "行進曲のテンポ" S.167o
13. アルバムリーフ "半音階的フーガ - アレグロ" S.167j
14. アルバムリーフ (半音階的大ギャロップ) S.167k
15. アルバムリーフ S.166l/2
16. アルバムリーフ "ラングザム" (夕べの調べ) S.166o
17. アルバムリーフ "モデラート" (夢遊病の女) S.164k
18. アルバムリーフ "ヴィヴァーチェ・マ・ノン・トロッポ" (レリオ) S.167g
19. アルバムリーフ "ラルゲット" (ヘンゼルトの協奏曲) S.167p
20. アルバムリーフ "《解き放たれたプロメテウス》の終合唱" S.167q
21. アルバムリーフ "マジャール" S.164e/3
22. プロツィンスキーの断章 S.701v
23. アルバムリーフ "アレグレット" (ベルリン) S.167n
24. アルバムリーフ (ゴットシャルク) S.166s
25. アルバムリーフ (愛の讃歌) S.167t
26. アルバムリーフ "アンダンティーノ" (憂鬱なワルツ) S.163d/ii
27. アルバムリーフ "煉獄 - アンダンテ" S.166r/1
28. アルバムリーフ "《ダンテ交響曲》の煉獄より - ラメントーソ" S.166r/2
29. アルバムリーフ "パガニーニ大練習曲第6番への序奏" S.141/6bis
30. カデンツァ (メフィストワルツ 第1番) S.695f
31. アルバムリーフ "レーナウのファウストからのエピソード、(第1)メフィストワルツより - 村の居酒屋での踊り" S.167m
32. 荒々しき狩り - スケルツォ S.176a

Recorded: 2009 

〔メモ〕
〔1〕ウィルホルスキーの「ロマンス」のリストによる編曲は第1稿と第2稿が知られていたが、その2つの稿の間に書かれた中間稿が2つ新たに判明した。第1稿はDisc.29に、第2稿はDisc.53に、第1中間稿はDisc.91に収録。 〔2〕ベルリオーズの交響曲「イタリアのハロルド」の第2楽章のリストによるトランスクリプションの未発表の初稿。第2稿より原曲に忠実。第2稿はDisc.52に収録。 〔3〕ワーグナーの楽劇「タンホイザー」の「ヴァルトブルク城への来賓の入城」のトランスクリプションをリストを一度出版したが、その後1976年にリストはいくつかの変更を思いつき書き留めた。この加筆・新版は新リスト全集にて初版された。改訂前の稿はDisc.45に収録。 〔4〕「華麗なるアレグロ」の序盤とほぼ同じ。この初期の作品は以前不完全な形でしか残されていなかったが、近年自筆譜が発見され、ハワードが完全な形で録音できた。関連作品「華麗なるアレグロ S.151」はDisc.1に収録。 〔5〕~〔31〕リストが他人のために書き留め贈呈した、ちょっとした譜面。有名作品の旋律を引用したものもある。 〔32〕「スケルツォと行進曲 S.177」の初稿。この自筆譜は1851年1月に書かれ2009年にイギリス・リスト協会ジャーナルにて初版された。この時点でのタイトル「荒々しき狩り」は後に超絶技巧練習曲の第8番へ付け替えられた。最終稿「スケルツォと行進曲 S.177」はDisc.21に収録。 




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June 20, 2013

リストのややこしい事2 -悲しみのゴンドラ編-

フランツ・リストがワーグナーの死を予感して書いたといわれる「悲しみのゴンドラ」について少しまとめてみたいと思います。

● 試聴はこちらからどうぞ
YouTube: 悲しみのゴンドラⅠ S.200/1  
YouTube: 悲しみのゴンドラⅡ S.200/2    

● 番か稿か?
フランツ・リストの日本語版CDを購入されたことがある方はそこで「悲しみのゴンドラ 第1稿」と書かれていたり「悲しみのゴンドラ 第1番」と書かれているのを見たことがあると思います。これは非常に微妙な問題で、結論から言いますとどちらも正しいし、どちらも間違いです。
まずS.200/1とS.200/2の両曲を第1稿/第2稿という風に同じ曲のバージョン違いだと仮定してみましょう。あまり知られていませんが悲しみのゴンドラにはS.200/2の直接の前身となる「ヴェネツィア第1草稿」なるものがあります。これは近年発見され、2002年にイタリアのルッジネンティ社が世界で初めて出版しました。おそらくこれが「悲しみのゴンドラの初稿」と呼べるものであるので、そうなるとS.200/1とS.200/2はそれぞれ第2稿/第3稿と呼ばねばいけなくなります。しかもS.200/1とS.200/2は作曲された順序が逆なのでS.200/1を第3稿、S.200/2を第2稿と呼ばねばならなくなってしまいます。
では逆に両曲を第1番/第2番と別の曲と仮定してみましょう。S.200/1はS.200/2の派生作品であることに変わりはないので、別の曲とみなすのも難しいです。ちなみに両曲ともに「第3エレジー」という副題があります。もし両曲が別の曲だと判断するなら「第3エレジー/第4エレジー」とならなくてはいけないような気がします。
このように「第1稿/第2稿」と呼ぶべきか「第1番/第2番」と呼ぶべきかは微妙なので、当ブログでは呼称を「悲しみのゴンドラⅠ」「悲しみのゴンドラⅡ」としています。

● 順番 
- 1882年: 悲しみのゴンドラ 〔ヴェネツィア第1草稿〕 S.199a (2002年初版)
- 1882年?: 修正譜 "悲しみのゴンドラ" S.701k
- 1883年/1885年: 悲しみのゴンドラⅡ S.200/2 (1885年初版) 
- 作曲年不明: 悲しみのゴンドラⅠ S.200/1 (1927年初版) 

1882年に第1草稿が作られます。そしてリストがある手紙にその作品への9小節の改訂パッセージを書きます。これがS.701kの修正譜です。上でも少し書きましたがⅠとⅡは作曲された順序がおそらく逆です。Ⅰが作曲された年は不明ですが、リストの死が近づいた時期だと言われています。1927年にⅠが初めて出版されるのですが、その時にⅡとセットで出版することになり順序が逆の番号が付けられました。

関連記事: リストのややこしいこと1 -アヴェ・マリア編-  


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