January 16, 2006
ブレンデルは語る ―ケンプの伝説―
「~~は語る」というのがシリーズ化していますが(笑)、今回はブレンデルのお言葉です。
“1950年のケンプのリストの最初の伝説の古い録音も、誰も真似することができないレヴェルに達している名演です。”
対話録「さすらい人」ブレンデル
マルティン・マイヤー編著
岡本和子訳
音楽之友社
P260
僕はこの演奏を好きだったので、ブレンデルがこのように語っていてうれしくなりました。ヴィルヘルム・ケンプは若い頃、ブゾーニとダルベールを「理想のピアニスト」と崇拝していたようです。おそらくこの両巨匠のリスト演奏もケンプは聴いているのではないでしょうか?そして彼の師バルトはリストの高弟ビューローの弟子です。いや、でも影響関係は抜きにしてもこの演奏はすばらしい。ケンプにはリスト録音をもう少したくさん残して欲しかった。
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