December 04, 2011

Great Pianists of The 20th Century Vol.60

20世紀の偉大なるピアニストたち 60

スティーヴン・コヴァセヴィチ 1

great kovacevich1

Disc.1 
1.-3. ピアノソナタ 第8番 悲愴 Op.13 (ベートーヴェン)<71> 
4.-6. ピアノソナタ 第17番 テンペスト Op.31/2 (ベートーヴェン)<71>
7.-10. ピアノソナタ 第18番 狩り Op.31/3 (ベートーヴェン)<71>
11.-12. ピアノソナタ 第28番 第1楽章、第2楽章 Op.101 (ベートーヴェン)<78>

Disc.2 
1.-2. ピアノソナタ 第28番 第3楽章、第4楽章 Op.101 (ベートーヴェン)<78>
3.-5. ピアノソナタ 第30番 Op.109 (ベートーヴェン)<78>
6.-8. ピアノソナタ 第31番 Op.110 (ベートーヴェン)<73>
9.-10. ピアノソナタ 第32番 Op.111 (ベートーヴェン)<73>

音源: Philips
Philips 456 877-2 

〔メモ〕
レフ・ショルとマイラ・ヘスに師事したコヴァセヴィチです。ショルはアネッテ・エシポフの弟子ということでレシェティツキー直系のピアニストということになります(レシェティツキー→エシポフ→ショル→コヴァセヴィチ)。しかしコヴァセヴィチに最も大きな影響を与えたのはヘスの方です。名ベートーヴェン弾きであったヘスの影響でコヴァセヴィチのレパートリーの興味は主に古典派に向けられてます。
ベートーヴェンの最後の3大ソナタ(Op.109~Op.110)はセットでマイラ・ヘスのコンサートプログラムになることが多かったのですが、コヴァセヴィチも同様のプログラムを組んでいました。僕が彼の演奏を聴いて思ったことは「軽やかな美しさ」です。理路整然とし、スムーズで軽やかな語り口の演奏で耳を楽しませてくれます。ベートーヴェン解釈の新しい時代を切り開いたというと大袈裟でしょうか。とにかく美しいベートーヴェンです。

ちなみに彼はマルタ・アルゲリッチの3人目の夫でした。


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ミッチ at 21:16│Comments(4)TrackBack(0)20世紀の偉大なるピアニストたち 



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この記事へのコメント

1. Posted by yoshimi   November 08, 2012 13:03
こんにちは。
コヴァセヴィッチのPhilips盤のベートーヴェンは、試聴した感じが良かったので、協奏曲全集&ピアノ・ソナタBOXを手に入れました。

優美さとややアグレッシブなところがブレンドされていて、彼の本領は一体どちらなんだろう?と思いましたが、曲・楽章によってそのコントラストがはっきりしていますね。

柔らかいタッチのベルベットのような質感は独特です。フォルテは輝きがありピアノがよく鳴っていて、気持ちよいですね。
急速楽章では、時に勢い良すぎて一本調子のようなところを感じますが、師のマイラ・ヘスには、そんなに速く焦って弾かないように、度々注意されていたそうです。
後年録音したEMI盤は試聴しただけで、ガンガンと強いタッチが耳に痛くて、こちらは全然合いませんでしたが。
ビショップからコヴァセヴィッチに名前を変えたあたりから、ピアニズムにも変化があったのかも?

彼のベートーヴェンには、いわゆる”深み”のようなものをあまり感じないせいか、ブラームスの方が私には波長が合うようです。
バルトークも良いようですね。好きな作曲家ですし、廉価盤が出てますので、コンチェルトと独奏曲とも、近々買おうと思います。
2. Posted by ミッチ   November 08, 2012 23:12
こんばんは!

僕はベートーヴェンのソナタのCDはそれほどたくさんもっているわけではなく、いろいろ勉強しなければいけない段階です。僕はケンプとアラウのベートーヴェンが好きで(バックハウスはあまりピンとこなかった)、ベートーヴェンのソナタとなるとこの2人を基準にして鑑賞します。

コヴァセヴィチはおっしゃるように気持ちよいベートーヴェンを演奏しますね。ただやはりこれもおっしゃるように、ケンプやアラウに比べると「深み」や「渋み」のようなものをあまり感じません。

彼のEMI録音も興味あったのですが「ガンガン系」ですか。。ヘスに怒られそうですね(笑)。

名前に関しては「私はショパンの作品中ではとくにマズルカ集に深く惹かれていますが、マズルカのリズムはビショップではだめで、コヴァセヴィチでなければひけません」とご本人がおっしゃってるようですね。言葉の意味はよくわかりませんが、名前を変えることが彼にとって重要なことであることは伝わってきます。

彼のブラームスもこの「20世紀の~」のシリーズに収録されているものしか聴いたことないので、興味あります。
3. Posted by yoshimi   November 24, 2012 00:26
こんばんは。
とある理由で聴いてみたくなったので、コヴァセヴィチのベートーヴェンのソナタのEMI盤(3CDの抜粋盤)を買いました。

ステレオで聴くと、フォルテも多少マイルドになってあまり気にはなりませんね。騒々しくは感じますけど。
ベダルの使いすぎでソノリティもやや混濁気味ですが、こういう響きが好きなのでしょう。
EMI盤は、Philips盤よりもずっとわかりやすい演奏ですね。タッチ・表現の丁寧で繊細なところや端正さが薄れていますが、自由闊達で大らか、生き生きとした躍動感と勢いのあるダイナミックなところが、とても面白いです。
好みとは違うタイプなのですが、逆に意外性と新鮮味があって、EMI盤のベートーヴェンはわりと好きですね。
彼が「マズルカのリズムはビショップではだめで、コヴァセヴィチでなければひけません」と言うのも、何となくなくわかるような気はします。

EMI盤は、精緻・繊細・深み・深淵なベートーヴェン演奏を期待する人には全く向いていませんから、レビューが賛否両論はっきり分かれているのも納得です。
「月光」の第3楽章や「ワルトシュタイン」とかをライブで聴くと、聴いている方もヒートアップしそうです。彼のベートーヴェンはCDよりも、実演で聴くべきタイプの演奏だという気がします。

ブラームス録音については、Philips盤と協奏曲を再録音したEMI盤があります。
Philips盤のブラームスは、特にビショップ時代の演奏が素晴らしく、独特の繊細な感性を感じます。
コヴァセヴィチ時代は、ときにフォルテが騒々しいですが、叙情豊かなところがとても好きです。曲によっては、若い時のレーゼルの録音よりもブラームスらしく思えます。
4. Posted by ミッチ   November 24, 2012 22:43
こんばんは!

コヴァセヴィチのCDレビューありがとうございます。EMI盤は意外性と新鮮味があるのですね。やっぱり聴いてみたくなりました。躍動感とダイナミズムと言えばマイラ・ヘスのベートーヴェンも躍動感ある演奏だったと思います。でもヘスの演奏はコヴァセヴィチのような明るさはなく、ダークでしょうか。

コヴァセヴィチの実演を聴いたことはないので、一度行ってみたいです。

ブラームスも興味ありますが、ショパンの夜想曲も瑞々しくて好きなので、他のショパンも聴いてみたいです。

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