May 09, 2012
Liszt ● Piano Music / Bavouzet
ジャン=エフラム・バヴゼ
Liszt ● Piano Music
1. 祈り 〔第1稿〕 S.172a/1
2. 夜の讃歌 S.172a/2
3. ゆりかごの歌 S.198
4. 眠れぬ夜! 問いと答え S203i
5. 演奏会用大独奏曲 S.176
6. 調性のないバガテル S.216a
7. 夜 S.516a
8. 葬送前奏曲と葬送行進曲 S.206
9. 朝の讃歌 S.172a/3
10 《トリスタンとイゾルデ》の前奏曲 (ワーグナー=コチシュ)
11. イゾルデの愛の死 S.447 (ワーグナー=リスト)
12. 夢の中で - 夜想曲 S.207
MDG 604 1350-2
Recorded: 2005
〔メモ〕
ピエール・サンカン、パウル・バドゥラ=スコダ、ニキタ・マガロフに師事したバヴゼの意欲的なプログラムのディスクのご紹介です。なぜこのようなプログラムになったのか非常に気になります。それほど異常なプログラムです。1997年に初めて出版された詩的で宗教的な調べの1847年稿より、「祈り」「夜の讃歌」「朝の讃歌」の3曲が収録されています。これらは別世界へ連れて行かれるような神秘性のある曲で、フランツ・リストの底の深さを思い知らされます。
演奏は潤いのある音色で細部まで丁寧に仕上げを施された演奏です。選曲もそうですが、その音色により全体の幻想性や神秘性が強調されています。ジャケットのゴッホの絵はそれを暗示した素晴らしいチョイスです。「夜の闇」「月や星の光」がリストとバヴゼの心象風景を投影しているようです。美しい曲が揃っていますが、その闇の深さは尋常ではありません。僕はこのディスクをお薦めするのにためらいはありません。
ちなみにこのディスクはいつもお世話になっている「LISZT STYLE」さんで紹介されてて知ったものです。
フランツ・リスト→マルティン・クラウゼ→エトヴィン・フィッシャー→パウル・バドゥラ=スコダ→ジャン=エフラム・バヴゼ
フランツ・リスト→アレクサンドル・ジロティ→ニキタ・マガロフ→ジャン=エフラム・バヴゼ
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