リストのCD紹介

August 31, 2016

FRANZ LISZT: The Piano Concertos

イェネ・ヤンドー

FRANZ LISZT: The Piano Concertos 

jando

Disc.1
1.-3. ピアノ協奏曲 第1番 S.124*
4.-9. ピアノ協奏曲 第2番 S.125*
10. ハンガリー幻想曲 S.123* 

Disc.2
1. さすらい人幻想曲 S.366 (シューベルト)*
2. ベートーヴェンのアテネの廃墟による幻想曲 S.122*
3. ベルリオーズのレリオによる交響的大幻想曲 S.120*

Disc.3 
1. 呪い S.121*
2. 華麗なるポロネーズ S.367 (ウェーバー)*
3. 《魔弾の射手》幻想曲 S.451 (ウェーバー)   
4. 死の舞踏 S.126ii* 

*アンドラーシュ・リゲティ指揮/ブダペスト交響楽団 

CAPRICCIO C7095
Recorded: c1990 

〔メモ〕 
ハンガリーのリスト音楽院でカタリン・ネメシュやパール・カドシャに師事したヤンドーによるリストの協奏曲集です。リストのピアノ協奏曲のまとまった録音といえばハワードの他にはベロフ、ロルティ、ピアースなどがありますが、ヤンドーもこのようにまとまった形で録音しています。彼は職人気質のピアニストであり、多くのレコード会社に非常に多くの録音を残しています。職人タイプの彼らしく高度な技術を持っています。自分の個性を推し出すのではなく、テンポ早目で元気ハツラツな演奏なのですが、解釈としては淡々としているようにも聴こえます。
ピアニストのレスリー・ハワードはリスト全集録音という偉業を達成しましたが、ヤンドーももしそのような機会があれば達成できたのではないかと思わせるほどの技術力があります。そしてレパートリーも非常に広いのでぜひフンガロトンで全集を達成していただきたかった! 

魔弾の射手幻想曲は別人の演奏でしょうか?

フランツ・リスト→オイゲン・ダルベール→エルンスト・フォン・ドホナーニ→シュテファニア・イムレ→カタリン・ネメシュ→イェネ・ヤンドー
フランツ・リスト→イシュトヴァン・トマーン→ケーリ=サーント・イムレ→カタリン・ネメシュ→イェネ・ヤンドー 
フランツ・リスト→イシュトヴァン・トマーン→ベラ・バルトーク→カタリン・ネメシュ→イェネ・ヤンドー
フランツ・リスト→イシュトヴァン・トマーン→アルノルド・セーケイ→パール・カドシャ→イェネ・ヤンドー 


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May 21, 2016

Apparitions - Consolations - Csardas, etc J.Swann

ジェフリー・スワン 

Apparitions - Consolations - Csardas, etc J.Swann 

swann

1. 顕現 第1番 S.155/1
2. 顕現 第2番 S.155/2 
3.-8. コンソレーション S.172 (全曲) 
9. 死のチャールダーシュ S.224 
10. チャールダーシュ S.225/1 
11. 執拗なチャールダーシュ S.255/1
12.-18. ハンガリーの歴史的肖像 S.205 (全曲) 
19. ハンガリー狂詩曲 第5番 S.244/5 
20. ハンガリー狂詩曲 第12番 S.244/12 

AGORA AG 090 
Recorded: 1990 

〔メモ〕 
一時期はリスト弾きとして名を上げたこともあるジェフリー・スワンのご紹介です。彼はアレクサンドル・ウニンスキー、ベヴァリッジ・ウェブスター、ジョゼフ・ブロック、アデル・マーカスに師事しました。ディノ・チアーニコンクール1位、エリザベートコンクール2位などコンクールでも活躍しました。
当ディスクはフランスのモンペリエで行われたフェスティバルにおける彼のコンサートのライブ録音を集めたものです。ライブ録音ゆえにミスタッチも散見されますが、即興性や生き生きとしたモノも感じられます。また個性を発現させることを恐れず、野心的な解釈も見られます。全体的に面白く聴けます。そしてレパートリーも珍しいものが多く含まれ顕現、チャールダーシュやハンガリーの歴史的肖像などは録音される機会の少ない曲であり、そういう意味でもこれは面白いアルバムですね。

彼はこのアルバムの他にピアノ協奏曲全集、巡礼の年全集、超絶技巧練習曲全曲、メフィストワルツ全曲などの録音があります。

フランツ・リスト→テオドール・リテール→イシドール・フィリップ→ベヴァリッジ・ウェブスター→ジェフリー・スワン
フランツ・リスト→コンスタンティン・シュテルンベルク→オルガ・サマロフ→ジョゼフ・ブロック→ジェフリー・スワン


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April 24, 2016

LISZT - POULENC - DEBUSSY - SATIE: Kun Woo Paik

クン・ウー・パイク 

LISZT - POULENC - DEBUSSY - SATIE: Piano works 

paik

Disc.1 
1. メフィストワルツ 第1番 "村の居酒屋での踊り" S.514
2. ヴァレンシュタットの湖で S.160/2 
3. 泉のほとりで S.160/4 
4. B.A.C.Hの主題による幻想曲とフーガ S.529ii 
5. 愛の夢 第3番 S.541/3 
6. ハンガリー狂詩曲 第12番 S.244/12 
7. エステ荘の噴水 S.163/4 
8. 孤独の中の神の祝福 S.173/3 

Disc.2 
1. 夜想曲 第1番 FP56/1 (プーランク) 
2. 夜想曲 第5番 FP56/5 (プーランク) 
3. 夜想曲 第6番 FP56/6 (プーランク) 
4. プレスト FP70 (プーランク) 
5. 即興曲 第10番 FP63/10 (プーランク) 
6. 即興曲 第12番 FP63/12 (プーランク) 
7. 即興曲 第15番 FP63/15 (プーランク) 
8. 間奏曲 第2番 FP71/2 (プーランク) 
9.-11. ピアノのために (ドビュッシー) 
12. グノシエンヌ 第4番 (サティ) 
13. グノシエンヌ 第5番 (サティ) 
14. オジーヴ 第1番 (サティ) 
15. オジーヴ 第2番 (サティ) 
16. 自動記述法 第1番 (サティ) 
17. 自動記述法 第2番 (サティ) 
18. あらゆる意味にでっちあげられた数章 第1楽章 (サティ)
19. 太った木製人形のスケッチとからかい 第3番 (サティ) 
20. ひからびた胎児 第2番 (サティ) 
21. ひからびた胎児 第3番 (サティ) 
22. 月の光 (ドビュッシー) 
23.-25. 3つの無窮動 FP14 (プーランク)   
26.-28. 3つのジムノペディ (サティ) 

Virgin Classics 7243 5 61757 2 3 
Recorded: 1990 

〔メモ〕 
韓国を代表する現代の名匠パイクのリスト集とフランスピアノ音楽集のカップリングアルバムのご紹介です。ジュリアード音楽院で名教師ロジーナ・レヴィーンに学び、その後イロナ・カボシュ、ヴィルヘルム・ケンプ、グイド・アゴスティに師事しました。リスト直系ピアニストやブゾーニ直系ピアニストは素晴らしいリスト作品演奏をすることが多いですが彼もその一人です。カボシュとケンプはリスト直系ピアニストであり、アゴスティはブゾーニの弟子です。以前ハフのCDを紹介した際にも似たようなことを言ったのですが、ヴァージン・クラシックスが選ぶピアニスト達は実力派が多いですね。アンスネス、プレトニョフ、ハフ、デュシャーブル、アンデルジェフスキなどですが、パイクは彼らに負けず劣らずの実力派です。
高い技巧を要求される曲に対しては素直にその技巧力を発揮し、筋肉質な演奏をします。全体的に過度な味付けはなく、表情は穏やかです。なのでどんなに超絶技巧を発揮しても嫌味な部分はありません。巡礼の年などの楽曲では穏やかで洗練性のある演奏をしています。その研ぎ澄まされた洗練性も彼の高度な技術があるからこそ実現できたものでしょう。彼のその洗練性はフランス音楽にも遺憾なく発揮されています。

ちなみにこのCDの収録曲に「バッハ変奏曲」が含まれているかのように書いてありますが、それは「BACHの幻想曲とフーガ」の誤りです。

フランツ・リスト→アールパード・センディ→イロナ・カボシュ→クン・ウー・パイク 
フランツ・リスト→ハンス・フォン・ビューロー→カール・H・バルト→ヴィルヘルム・ケンプ→クン・ウー・パイク


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March 24, 2016

VOLODOS PLAYS LISZT

アルカディ・ヴォロドス 

VOLODOS PLAYS LISZT 

volodos
 
1. オーベルマンの谷 〔ヴォロドス編〕 S.160/6 
2. 物思いに沈む人 S.161/2 
3. 小鳥に説教するアッシジの聖フランチェスコ S.175/1 
4. 調性のないバガテル S.216a 
5. ハンガリー狂詩曲 第13番 〔ヴォロドス編〕 S.244/13 
6. 婚礼 S.161/1 
7. "泣き、嘆き、憂い、おののき" 前奏曲 S.179 
8. 葬送曲 S.173/7 
9. 悲しみのゴンドラ II S.200/2 
10. 夢の中で S.207 

SONY CLASSICAL 88697096122
Recorded: 2006 

〔メモ〕
ガリーナ・エギアザロワ、ジャック・ルヴィエ、ドミトリー・バシキーロフに師事したヴォロドスのリスト集です。ロシア・ピアニズムとフレンチピアニズム両方の流れを汲むピアニストとなります。
現代を代表するスーパーヴィルトゥオーゾといえばアムランやカツァリスを思い浮かべますが、その両横綱の次の世代のスーパーヴィルトゥオーゾ代表の座はおそらくヴォロドスのものとなるでしょう。「ヴィルトゥオジティー」という観点から言うならば、このディスクの目玉はハンガリー狂詩曲13番です。この曲はホロヴィッツも編曲して演奏していますが、ヴォロドスは尊敬するホロヴィッツのその編曲を参考にし、更に自分なりの改編をして演奏しています。目も眩むような絢爛豪華な音のシャワーを堪能することができます。
しかし技巧性ばかりに注目して紹介をするのは読者の方に誤解を与える危険性があります。彼のもう一つの特徴は真珠のように丸く、まろやかな美しい音色と言えます。彼は絢爛な技巧で聴衆を圧倒するだけではなく、美しい響きで聴衆をウットリさせることもできるのです。夢の中で、婚礼や聖フランチェスコなどはとろけるような美しさがあります。いろいろな意味でこのディスクは驚嘆すべき瞬間に満ち溢れています。

オーベルマンとハンガリー狂詩曲は大幅に(大胆に)改編されていたので〔ヴォロドス編〕と表記しましたが、他の曲も多かれ少なかれ改編はされています。

フランツ・リスト→パウル・パブスト→アレクサンドル・ゴリデンヴェイゼル→ガリーナ・エギアザロワ→アルカディ・ヴォロドス
フランツ・リスト→アレクサンドル・ジロティ→アレクサンドル・ゴリデンヴェイゼル→ドミトリー・バシキーロフ→アルカディ・ヴォロドス


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March 14, 2016

KENTNER: The pioneering Liszt recordings Vol.2

ルイス・ケントナー

LOUIS KENTNER: The pioneering Liszt recordings Volume 2

kentner2

1. ウィーンの夜会 第6番 〔第2版〕 S.427/6iii (シューベルト=リスト)
2. パガニーニによる大練習曲 第2番 オクターブ S.141/2
3. パガニーニによる大練習曲 第3番 ラ・カンパネラ S.141/3
4. パガニーニによる大練習曲 第5番 狩り S.141/5 
5. ラ・レジェレッツァ S.144/2
6. 小人の踊り S.145/2
7. 愛の夢 第3番 S.541/3
8. 鬼火 S.139/5
9. ゴンドラ漕ぎの女 S.162/1
10. タランテラ S.162/3 
11. R.W. - ヴェネツィア S.201
12. 夢の中で S.207 
13. 死のチャールダーシュ S.224
14. 《預言者》の描写 第2番 スケートをする人々 S.414/2 (マイアベーア=リスト)

apr APR 5614
Recorded: 1937-1951 

〔メモ〕
ルイス・ケントナーによる先駆的リスト録音集の第2弾です。リスト直系ピアニストのアルノルド・セーケイに師事しました。同じくリスト直系のバルトークとも深い親交を結び、バルトーク作品の初演をいくつか行いました。これら録音はケントナーがコロムビアレーベルに残したものですが、当時はリスト作品の評価は低く、これだけのリスト録音をすることはリスクを伴うものでした。実際これら録音は近年になるまで無視され続けてきたそうです。「R.W.」「夢の中で」「死のチャールダーシュ」「預言者の描写」は世界初録音ですが、これらの当時珍しい作品を録音できたのはリスト愛の為せる業でしょう。最終的にケントナーの地道な活動がリスト受容に与えて影響は大きいと思います。
演奏の方は口当たりの良いシャンパンのような爽やかなタッチで音楽が紡がれています。イギリスの作曲家コンスタント・ランバートは「(ケントナーのように)パワーに溢れ、それと同時にデリカシーや音色の微細な変化を持ったピアニストは聴いたことがない。彼を数少ない第一級のピアニストに数え上げることに私は何の躊躇もしない」とケントナーの演奏を讃えています。  

フランツ・リスト→イシュトヴァーン・トマーン→アルノルド・セーケイ→ルイス・ケントナー

関連記事: Louis Kentner: The pioneering Liszt recordings 
関連記事: Vox Legends: Kentner plays Liszt 
関連記事: Liszt: Transcendental Etudes: Kentner 


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November 23, 2013

FRANZ LISZT ● Pièces Tardives

ジョス・ファン・インマゼール 

FRANZ LISZT ● Pièces Tardives ● J. van Immerseel - S. Istomin 

immerseel istomin

1. 夜 S.516a 
2. 墓場の子守歌 S.196*
3. ゆりかごの歌 S.198 
4. エレジー 第2番 S.131* 
5. 暗い雲 S.199
6. 忘れられたロマンス S.132* 
7. リヒャルト・ワーグナーの墓に S.202 
8. ノネンヴェルトの僧房 S.382*
9. 執拗なチャールダーシュ S.225/2 
10. 別れ S.251 
11. 悲しみのゴンドラ S.134* 
12. 凶星 S.208 

*チェロ: セルゲイ・イストミン 

Zig Zag Territoires ZZT 040902 
Recorded:  2004 

〔メモ〕
インマゼールご自身が所有する1886年製と1897年製のエラールのフォルテピアノを使用した「後期作品集」と題されたアルバムです。上記トラックリストにて「*」印が付いているものはセルゲイ・イストミンとの共演による「チェロとピアノ稿」の演奏で、それ以外はピアノ独奏です。まず注目されるところはリストの代表的なエレジーが収録されている点です。リストによる「チェロとピアノの作品」は(ピアノ独奏曲に比べれば)数は多くありません。しかし興味深いのはリストの主要なエレジーには「チェロとピアノ稿」があるという点です。エレジー1番2番をはじめ、ノネンヴェルトや悲しみのゴンドラなどです。リストにとってはチェロとエレジーは関連の深いものだったのでしょうか?
リストは晩年に自身の伝記作家であるリナ・ラーマンへの手紙の中で「私は心に深い悲しみを抱えている。この悲しみがあちらこちらに譜面として噴出するのだ」と書き綴っています。リストの後期作品は嘆きに満たされた作品が多いです。ここに収録されている作品もどちらかというと陰鬱で悲しみに満ちた曲が多いですが、しかし救いが無いわけではなく、各曲には祈りのような心やすらぐ部分があると個人的には思います。その対比こそがその作品の魅力となっていると思います。そして「ゆりかごの歌 S.198」や「別れ S.251」のようなやすらぎに満ちた曲も、このプログラムの中では良いアクセントとなっています。 

奏者インマゼールはウジェーヌ・トレイにピアノを師事しています。というわけでインマゼールはロベール・カサドシュやギーゼキング直系のピアニストになります。


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September 05, 2013

JOHN OGDON: Legendary British Virtuoso

ジョン・オグドン 

JOHN OGDON: Legendary British Virtuoso 

ogdon emi box

● ハンガリー幻想曲 S.123<1962>*
● スペイン狂詩曲 〔ブゾーニ編・協奏稿〕<1962>*
● ため息 S.144/3<1967>
● 愛の夢 第1番 S.541/1<1967>
● 愛の夢 第3番 S.541/3<1967> 
● ピアノソナタ S.178<1964>  
● 2つの演奏会用練習曲 S.145<1967> 
● 葬送前奏曲と葬送行進曲 S.206<1965> 
● 夢の中で - 夜想曲 S.207<1965> 
● 《ドン・ジョヴァンニ》の回想 S.418 (モーツァルト=リスト)<1965> 
● 《シモン・ボッカネグラ》の回想 S.438 (ヴェルディ=リスト)<1965> 
● ダンテを読んで - ソナタ風幻想曲 S.161/7<1961> 
● メフィストワルツ 第1番 "村の居酒屋での踊り" S.514<1961>  
● メフィストワルツ 第3番 S.216<1965> 
● 死のチャールダーシュ S.224<1965>   
● ポロネーズ 第2番 S.223<1967> 
● ハンガリー狂詩曲 第15番 (ラーコーツィ行進曲) S.244/15<1967>   
● パガニーニによる大練習曲 第2番 S.141/2<1967>   
● ラ・カンパネラ 〔ブゾーニ編〕<1961>   
● 葬送曲 S.173/7<1967>  
● 忘れられたワルツ 第1番 S.215/1<1967> 

*ジョン・プリッチャード指揮/フィルハーモニア管弦楽団 

EMI 50999 7 04637 2 9

〔メモ〕
本名ジョン・アンドリュー・ハワード・オグドンのEMI録音を集めた17枚組のCDボックスです。上記収録曲はリスト作品のみの抜粋となります。オグドンがチャイコフスキーコンクールでアシュケナージと1位を分け合ったのが1962年なので、ここでの録音集はその前後の録音ということになります。
イソ・エリンソン(ブルーメンフェルトの弟子)、ゴードン・グリーン(ペトリの弟子)、デニス・マシューズ(マセイ直系)、エゴン・ペトリ(ブゾーニの弟子)、イロナ・カボシュ(リスト直系)などの錚々たるピアニストたちに師事しています。オグドンは師のひとりであるペトリに「私がこれまで教えた生徒の中で最も非凡な生徒」と称賛されました。後年彼は統合失調症を患い壮絶な人生を送りました。
オグドンの演奏は不安定というか極端な面があります。極端にテンポを早くして演奏したり、その時々で解釈が極端に緻密だったり、逆に極端に大雑把なときもあります。ヘンテコな解釈で演奏することもあります。しかしここでのEMI録音は概ね真っ当な解釈でヘンテコな部分はありません。全体的に気力の充実した、スケールの大きな演奏です。珍しい曲もいくつかあり、この時期にオグドンがこれだけの録音を残してくれたことに感謝したいと思います。

過去のブログ記事で「ため息、ポロネーズ2番などはCD化されていません。CD化してほしい」と書いたのですが、このボックスセットでため息、ポロネーズ第2番、メフィストワルツ第3番は初CD化となりました。めでたい!

フランツ・リスト→アールパード・センディ→イロナ・カボシュ→ジョン・オグドン 

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August 06, 2013

LISZT the Collection

LISZT the Collection

liszt collection DG

● ピアノ協奏曲 第1番 S.124
● ピアノ協奏曲 第2番 S.125 
● 死の舞踏 S.126 
Pf: クリスティアン・ツィマーマン
小澤征爾指揮/ボストン交響楽団 

● ハンガリー幻想曲 S.123
Pf: シューラ・チェルカスキー 
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 

● 呪い (ピアノと弦楽のための協奏曲) S.121 
Pf: ホルヘ・ボレット 
イヴァン・フィッシャー指揮/ロンドン交響楽団 

● 悲愴協奏曲 S.258
Pf: ジョン・オグドン、ブレンダ・ルーカス 

● ファウスト交響曲 S.108*
● ダンテ交響曲 S.109 
ジュゼッペ・シノーポリ指揮/シュターツカペレ・ドレスデン
ドレスデン・シュターツオーパー合唱団 
*テノール:ヴィンソン・コール 

● プロメテウス S.99
● 前奏曲 S.97
● 祭典の響き S.101
ゲオルク・ショルティ指揮/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団

● マゼッパ S.100
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 

● タッソー、悲劇と勝利 S.96  
● メフィストワルツ 第1番 (村の居酒屋での踊り) S.110 
● ゆりかごから墓場まで S.107 
ゲオルク・ショルティ指揮/パリ管弦楽団 

● 英雄の嘆き S.102
● ハンガリー S.103
● ハムレット S.104 
● フン族の戦い S.105
● 人、山の上で聞きしこと S.95 
● オルフェウス S.98 
● 理想 S.106 
ベルナルド・ハイティンク指揮/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団 

● 6つのハンガリー狂詩曲 〔管弦楽稿〕 S.359 (全曲)
イヴァン・フィッシャー指揮/ブダペスト祝祭管弦楽団 

● 19のハンガリー狂詩曲 S.244 (全曲)
● スペイン狂詩曲 S.254
Pf: ロベルト・シドン 

● 巡礼の年 第1年 スイス S.160
● 巡礼の年 第2年 イタリア S.161 
● 巡礼の年 第2年 補遺 ヴェネツィアとナポリ S.162 
● 巡礼の年 第3年 S.163 
Pf: ラザール・ベルマン 

● ピアノソナタ S.178
● 暗い雲 S.199
● 夜 S.516a
● 悲しみのゴンドラⅡ S.200/2
● 葬送曲 S.173/7 
Pf: クリスティアン・ツィマーマン 

● 超絶技巧練習曲 S.139 (全曲)
Pf: アリス=紗良・オット  

● 2つの演奏会用練習曲 S.145 
● 3つの演奏会用練習曲 S.144
● コンソレーション S.172 (全曲) 
● ドン・ジョヴァンニの回想 S.418 (モーツァルト=リスト) 
● 3つの愛の夢 S.541 (全曲)
● シューベルトの歌曲のピアノトランスクリプション 「ます S.564」「水車屋と小川 S.565/2」「どこへ? S.565/5」「 さらば! S.563/1 (ヴァイラウフ=リスト)」「さすらい S.565/1」「菩提樹 S.561/7」「聞け、聞け、ひばりを S.558/9」「水に寄せて歌う S.558/2」「郵便馬車 S.561/4」「わが家 S.560/3」「涙の賛美 S.557」「魔王 S.558/4」
Pf: ホルヘ・ボレット 

● 2つの伝説 S.175
Pf: ヴィルヘルム・ケンプ 

● パガニーニによる大練習曲 S.141
Pf: ニキタ・マガロフ 

● ヴェルディのオペラ・パラフレーズ集 「リゴレット・パラフレーズ S.434」「エルナーニ・パラフレーズ S.432」「トロヴァトーレのミゼレーレ S.433」「イェルサレムのサルヴェ・マリア S.431ii」「《アイーダ》 神前の踊りと二重唱 S.436」「ドン・カルロの祝典の合唱と葬送行進曲 S.435」「ボッカネグラの回想 S.438」 
Pf: クラウディオ・アラウ 

● ワーグナー・トランスクリプション集 「ヴァルトブルク城への来賓の入城 S.445/1」「紡ぎ歌 (さまよえるオランダ人より) S.440」「エルザの夢/ローエングリンのエルザへの叱責 S.446/2-3」「イゾルデの愛の死 S.447」「バラード (さまよえるオランダ人より) S.441」「聖なる魂の騎士 (リエンツィの主題による幻想小曲) S.439」
Pf: ダニエル・バレンボイム 

● オルガン作品集 「"我らに、魂の救済の波へ"による幻想曲とフーガ S.259」「"泣き、嘆き、憂い、おののき" バッハの動機による変奏曲 S.673」「喚起 - システィーナ礼拝堂にて S.658」「B-A-C-Hの主題による前奏曲とフーガ S.260/I」「B-A-C-Hの主題による幻想曲とフーガ S.260/II」「オルフェウス S.672a 〔シャープ/リスト編〕」「アヴェ・マリア 〔ゴットシャルク/リスト編〕」「プロメテウス 〔ギュー編〕」
オルガン: トーマス・トロッター 

● 歌曲集 「おお、愛して下さい、愛しうる限り S.298」「すばらしいことに違いない S.314」「ローレライS.273」「金髪の小天使 S.269」「ライン河、その美しい流れの S272/1」「墓と薔薇 S.285」「老いた浮浪者 S.304」「ガスティベルザ S.286」「至高の愛 S.307」「我死せり S.308」「雲雀の歌のなんという美しさ S.312」「静かに響け、わが歌よ S.301」「風がざわめく S.294」「唐桧の木が孤独に立つ S.307」「彷徨え、彷徨え、青い目よ S.305」「祖先の墓 S.281」「初めはほとんど絶望するところだった S.281」「休ませてくれ S.317」「愛の喜びの中 S.318」「私は死にたいのです S.296」「君は花のような人 S.287」「君の歌には毒がある S.289」 「朝起きると胸に尋ねる S.287」「涙と共にパンを食べたことのない者は S.297」「すべての峰に安らぎがある S.306」「御身,天から来たり S.279」「シラーの『ヴィルヘルム・テル』の中の3つの歌 S.292」「3人のジプシー S.320」「静かな睡蓮 S.321」「もう一度君に会いたい S.322」「花と香り S.324」「僕は力と生命を失った S327」「マルリングの鐘よ S.328」「昼の騒々しい声が静まり S.337」「おお! 僕がまどろむ時 S.282」「どうやって、と彼らは言った S.276」「我が子よ、私が王ならば S.283」「きれいな芝生があり S.284」「悲しみの僧 S.348」「ペトラルカの3つのソネット S.270」
バリトン: ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ 
Pf伴奏: ダニエル・バレンボイム 

● 歌曲集 「若さというしあわせ S.323」「ローレライ S.273」「マルリングの鐘よ S.328」「昔テューレに王がいた S.328」「喜びに満ち、悲しみに満ち S.280bis」「君を愛す S.315」「彼はどこで泣いているのか S.295」「火刑台上のジャンヌ・ダルク S.293」「ミニョンの歌 S.275」「喜びに満ち、悲しみに満ちⅡ S.280」「僕はこの地上で天使の姿を S.270/3」「真珠 S.326」「漁師の娘 S.325」「それはすばらしいことに違いない S.314」「おお、愛しうるかぎり愛せ S.298」
ソプラノ: ヒルデガルト・ベーレンス
Pf伴奏: コード・ガーベン 

● 歌曲集 「おお、愛しるかぎり愛せ S.298/2」*「喜びに満ち、悲しみに満ち S.289bis」*「ミニョンの歌 S.275/1」「トゥーレの王 S.278/2」*「さすらい人の夜の歌II『すべての峰に安らぎがある』S.306/2」*「さすらい人の夜の歌I『御身、天から来たり』S.279/2」*「私は死にたいのです S.296」*「そのときわれわれは死者のことを想った S.338」*「休ませてくれ S.317」*「花と香り S.324」*「君は花のような人 S.287/1」*「ライン河、その美しい流れの S.272/2」「愛とはなに S.288/1」「至高の愛 S.307」「かつて S.332」「もう一度君に会いたい S.322」「彼女の瞳 S.310」*「3人のジプシー S.320」*「僕の歌には毒がある S.289」"「とうひの樹がひっそりとたたずんでいる S.309」"「それはすばらしいことに違いない S.314」"「まどろみの時 S.282」"「どうやって、と男たちは尋ねた S.276」"「美しい芝生が広がるところ S.284」"「可愛い子よ、もし私が王なら S.283」"
アルト: ブリギッテ・ファスベンダー
*伴奏Pf: ジャン=イヴ・ティボーデ 
"伴奏Pf: アーヴィン・ゲイジ 

● 聖エリザベトの伝説 S.2
ジークフリート・ハインリヒ指揮/ワルシャワ放送交響楽団 

● ミサ・コラリス S.10
ジョージ・ゲスト指揮
ケンブリッジ・セント・ジョンズ・カレッジ聖歌隊 

● ハンガリー戴冠ミサ S.11
● ミサ・ソレムニス S.9
ヤーノシュ・フェレンチク指揮/ハンガリー国立管弦楽団 

● 十字架への道行 S.53
ピアノ/指揮: ラインベルト・デ・レーウ 
オランダ室内合唱団 

● 2つの伝説 〔管弦楽稿〕 S.113a
● アッシジの聖フランチェスコの太陽讃歌 S.4/2* 
ゲルト・アルブレヒト指揮/ベルリン放送交響楽団
*RIAS室内合唱団 

Deutsche Grammophon 00289 477 9525 

〔メモ〕
クラシック音楽の老舗レーベルであるドイツ・グラモフォンが2011年のリスト記念の年に発売したボックスセットです。このセットはリストのCDを熱心に集めてきた方には、おそらくほとんど持っている可能性の高い音源ばかりかと思いますが、そうではなくあまりリストのCDを持っていないという人にはオススメできるお得なボックスセットです。今現在でも7000円くらいで買えると思いますが、ツィマーマンのソナタの名演やベルマンの巡礼の年などの名盤が含まれているということを考えればコストパフォーマンスが素晴らしいです。
基本的にはドイツ・グラモフォンの音源を使用して、同じくユニバーサル系のデッカの音源も使用しています。他にはコッホ・シュヴァンレーベル(聖エリザベト)やフンガロトンレーベル(ミサ・ソレムニス)のものも使用しているそうです。
ピアノ好きとしてはもう少しピアノ曲を充実させてほしかったのですが、それは無い物ねだりかもしれませんね。
リストという作曲家はどういう作品を書いた人なのかをざっと知るには適したセットだと思います。


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July 09, 2013

Liszt ● Sonata en si mineur ● Paul Lewis

ポール・ルイス 

Liszt ● Sonata en si mineur 


lewis liszt

1.-3. ピアノソナタ S.178
4. 暗い雲 - 灰色の雲 S.199
5. R.W.- ヴェネツィア S.201 
6. 凶星! S.208 
7.-10. 4つのピアノ小品 S.192/1-4 
11. 夢の中で S.207
12. 眠れぬ夜! 問いと答え S.203i 
13. 悲しみのゴンドラⅡ S.200/2 

harmonia mundi HMC 901845
Recorded: 2003 

〔メモ〕 
音楽学校時代にはリシャルト・バクストやジョーン・ヘイヴィルに学び、その後アルフレート・ブレンデルから定期的に指導を受けたポール・ルイスです。彼が紹介されるとき、おそらくほとんどの場合「ブレンデルの弟子」と紹介されますが、そのように紹介したくなるのもわかる気がします。ルイスはブレンデルと同じくベートーヴェン、シューベルト、リストを得意とし、特にベートーヴェンとシューベルトの演奏で世界的に高い評価を得ています。そしてブレンデルのように洞察力に優れ、全体に目が行き届いているような演奏をします。これは決してブレンデルの亜流だと言いたいわけではなく、もちろん彼独自の個性もそこにはちゃんとあります。
ロ短調ソナタは全体を見据えたバランスのとれた演奏であり、これを録音した当時は若手と言ってもよい年齢でしたが、客観的で精神的に落ち着いた演奏です。後期作品も彼の冷静さがうまく作用し、冷たく硬質でクリスタルのような美しさがあります。
個人的に一番嬉しいのは「4つのピアノ小品 S.192/1-4」を収録してくれたことです。僕はブレンデルに録音して欲しかったリスト作品がいくつかあります。それは例えば「巡礼の年 第3年(全曲)」「詩的で宗教的な調べ (全曲)」「2つのエレジー」「ハンガリーの歴史的肖像」などです。ブレンデルは巡礼第3年や詩的~は抜粋でしか録音していません。そしてこのS.192の4つの小品もブレンデルは第3番のみ録音をしていますが、これもまさに全曲で録音してもらいたかった作品です(正直第5番はどっちでもいいです)。しかしブレンデルがこの曲集を録音しなかったことを悲しむ必要はなくなりました。この曲集はコンソレーションの瞑想性をより高めたような作品ですが、もっと知られて欲しい曲集です。ここでのルイスの演奏は爽やかで清々しいと同時に深い叙情性もあり本当に素晴らしいです。

ちなみに「悲しみのゴンドラⅡ」は耳慣れない音が出てきます。例えば第47小節の通常ラ♭から下降してくるところはレからの下降に、第64小節の通常ソから下降してくるところはレ♭からの下降になっています。

フランツ・リスト→アレクサンドル・ジロティ→コンスタンティン・イグムノフ→リシャルト・バクスト→ポール・ルイス 
フランツ・リスト→ハンス・フォン・ビューロー→カール・H・バルト→ゲンリヒ・ネイガウス→リシャルト・バクスト→ポール・ルイス 
フランツ・リスト→アールパード・センディ→イロナ・カボシュ→ジョーン・ヘイヴィル→ポール・ルイス 
フランツ・リスト→イシュトヴァーン・トマーン→アルノルド・セーケイ→ルイス・ケントナー→ジョーン・ヘイヴィル→ポール・ルイス 
フランツ・リスト→ベルンハルト・シュターヴェンハーゲン→ルトヴィカ・フォン・カーン→アルフレート・ブレンデル→ポール・ルイス 
フランツ・リスト→マルティン・クラウゼ→エトヴィン・フィッシャー→アルフレート・ブレンデル→ポール・ルイス 


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June 14, 2013

BOROWSKY plays LISZT

アレクサンドル・ボロフスキー

BOROWSKY plays LISZT 

borowsky liszt

Disc.1
1. ハンガリー狂詩曲 第1番 S.244/1 
2. ハンガリー狂詩曲 第2番 S.244/2 
3. ハンガリー狂詩曲 第3番 S.244/3 
4. ハンガリー狂詩曲 第4番 S.244/4 
5. ハンガリー狂詩曲 第5番 S.244/5 
6. ハンガリー狂詩曲 第6番 S.244/6 
7. ハンガリー狂詩曲 第7番 S.244/7 
8. ハンガリー狂詩曲 第8番 S.244/8
9. ハンガリー狂詩曲 第9番 S.244/9 
10. ハンガリー狂詩曲 第10番 S.244/10 
11. ハンガリー狂詩曲 第11番 S.244/11 

Disc.2
1. ハンガリー狂詩曲 第12番 S.244/12
2. ハンガリー狂詩曲 第13番 S.244/13 
3. ハンガリー狂詩曲 第14番 S.244/14
4. ハンガリー狂詩曲 第15番 S.244/15
5. 泉のほとりで S.160/4 
6.-8. 協奏曲 BWV1052 (バッハ=ブゾーニ)* 
9.-11. 協奏曲 BWV1056 (バッハ)* 
12. 幻想曲とフーガ S.463 (バッハ=リスト) 

*ウジェーヌ・ビゴー指揮/ラムルー管弦楽団 

Pearl GEMM CDS 9235 
Recorded: 1935-1938 

〔メモ〕
ボロフスキーは最初は母ヴェラ・ヴェンゲーロワにピアノを学び、ペテルブルク音楽院ではアンナ・エシポワに師事します。母はサフォノフの弟子であり、エシポワはレシェティツキーの弟子で妻でもありました。つまり「レシェティツキー→サフォノフ→V.ヴェンゲーロワ→ボロフスキー」と「レシェティツキー→エシポワ→ボロフスキー」という流れがあり、ボロフスキーはレシェティツキー直系ピアニストと言えるでしょう。
19世紀のピアニストの2大流派といえば共にチェルニー門下であったリスト派とレシェティツキー派です。個人的に面白く感じるのは、「録音」というものが始まった最初期にリストのハンガリー狂詩曲を積極的に録音していたのはレシェティツキーの系譜に属するマルク・ハンブルグ、アレクサンドル・ボロフスキー、アレクサンダー・ブライロフスキーたちだということです。ハンブルグは1番~14番+ラーコーツィ行進曲普及版をHMVに、ボロフスキーは1番~15番までをポリドールに(当CD)、ブライロフスキーも1番~15番までをRCAにそれぞれ録音しています。
ハンガリー狂詩曲の演奏として、レシェティツキー派のハンブルグやリスト派のシフラと比べると、彼らが強引さやエグさのある演奏だとするならば、ボロフスキーの演奏はさらりと流れる流麗さがあります。洗練された趣味の良さをも持ち合わせています。バッハ作品も明晰で素晴らしい。

ちなみにボロフスキーは後年ハンガリー狂詩曲の完全全集(1番~19番)も録音しています。そちらはおそらくCD化されていないと思います。


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