オペラ編曲
July 04, 2012
LISZT / François-René Duchâble
フランソワ=ルネ・デュシャーブル
LISZT Mephisto Waltz, Opera transcriptions and paraphrases
Disc.1
1. 葬送曲 S.173/7
2. コンソレーション 第3番 S.172/3
3. エステ荘の噴水 S.163/4
4. バラード 第2番 S.171
5. ペトラルカのソネット 第104番 S.161/5
7. メフィストワルツ 第1番 S.514
8. ため息 S.144/3
9. ラ・カンパネラ S.141/5
Disc.2
1. 《ドン・ジョヴァンニ》の回想 S.418 (モーツァルト=リスト)
2. 《リゴレット》パラフレーズ S.434 (ヴェルディ=リスト)
3. 《トロヴァトーレ》のミゼレーレ S.433 (ヴェルディ=リスト)
4. 《アイーダ》 - 神前の踊りと終幕の二重唱 S.436 (ヴェルディ=リスト)
5. 《ボッカネグラ》の回想 S.438 (ヴェルディ=リスト)
6. 《ドン・カルロ》 - 祝祭の合唱と葬送行進曲 S.435 (ヴェルディ=リスト)
7. 踊り (音楽の夜会 第9番) S.424/9 (ロッシーニ=リスト)
8. 《ウィリアム・テル》序曲 S.552 (ロッシーニ=リスト)
Virgin Classics 50999 0963592 0
Recorded: 1996/1994
〔メモ〕
パリ音楽院にてジョセフ・ベンヴェヌーティとマドレーヌ・ジロドー=バセに師事したデュシャーブルです。彼はルービンシュタインに称賛され注目を集めました。彼は一度ピアニストを引退したのですが(今は復帰しています)、その引退の際にピアノを燃やし、湖に沈めました。何を思ってそうしたのかは知りませんが彼にはパンクな一面があるのでしょうか?
ピアニストの流派としてドイツ系、ロシア系、フランス系など様々なものがあります。地域の流派で分別するのは考えが単純すぎるかもしれませんが、デュシャーブルのスタイルは僕が「フランス・ピアノ楽派の典型」と考えているものと一致します。サン=サーンス本人の録音を聴いた時も同じことを思いました。デュシャーブルの演奏は軽やかでスムースな語り口です。ドイツ系の質実剛健さとは正反対で、音楽がスラスラと進んでいく印象です。「フランス風のエスプリに富んだ」という言葉は実感としてよくわかりませんが、もしかしたらこういうものを指すのかなと思いました。
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January 19, 2012
世界の偉大なるピアノ音楽 第37巻
フランツ・リスト 7
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《フィガロの結婚》の主題による幻想曲 (モーツァルト=リスト)〔ブゾーニ編〕
《ドン・ジョヴァンニ》の回想 S.418 (モーツァルト=リスト)
《ノルマ》の回想 S.394 (ベルリーニ=リスト)
《リゴレット》パラフレーズ S.434 (ヴェルディ=リスト)
《ファウスト》のワルツ S.407 (グノー=リスト)
グリゴリー・ギンズブルグ
Melodiya DE 0157
〔メモ〕
ギンズブルグの名盤として知られるオペラ編曲集。一曲少ないけどこちらとほぼ同内容。
フランツ・リスト→アレクサンドル・ジロティ→アレクサンドル・ゴリデンヴェイゼル→グリゴーリ・ギンズブルグ
フランツ・リスト→パウル・パブスト→アレクサンドル・ゴリデンヴェイゼル→グリゴーリ・ギンズブルグ
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January 13, 2012
レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.48
The Complete Liszt Piano Music
リスト、オペラにて 12
Disc.48
1. 《ルチア》と《パリジーナ》の2つの動機による奇想ワルツ S.401 (ドニゼッティ)
2. 《タンホイザー》序曲 - 演奏会用パラフレーズ S.442 (ワーグナー)
3. 《清教徒》の回想 - ベルリーニの主題による大幻想曲 〔第2稿〕 S.390ii
4. 《魔弾の射手》の主題による幻想曲 〔校訂:ハワード〕 S.451 (ウェーバー)
5. スカラ座の回想 〔校訂:ハワード〕 S.458 (メルカダンテ他)
Hyperion CDA67406/7
Recorded: 1997/1998
〔メモ〕
〔1〕ドニゼッティのオペラ「ランメルモールのルチア」と「パリジーナ」を素材とする。ただしこの第1稿では終盤にそれらオペラではない別の素材も使用されている。その部分はリストオリジナルの可能性もある。改訂稿である「ルチアとパリジーナの動機による演奏会用ワルツ」はDisc.41に収録。 〔2〕ワーグナーの楽劇「タンホイザー」(ドレスデン版)の序曲の忠実なトランスクリプション。トランスクリプションなのになぜかサブタイトルがパラフレーズとなっている。 〔3〕ベルリーニの「清教徒」によるオペラファンタジー。この改訂稿は第1稿の直後に作られた。第1稿はDisc.43に、関連作品「清教徒の序奏とポロネーズ」はDisc.44に収録。 〔4〕ウェーバーの「魔弾の射手」によるオペラファンタジー。未出版作品。自筆譜をハワードが校訂し録音。その自筆譜のコピーをハワードへ提供したのは研究家のケネス・ハミルトン。 〔5〕同じく未出版でタイトルの無い自筆譜のコピーをケネス・ハミルトンがハワードへ提供したもの。4つの主題が使用されていてそのうちの3つはメルカダンテのオペラ「誓い」より。残りの1つは特定できていない。1838年9月10日にミラノのスカラ座で開いたチャリティーコンサートで演奏した曲。リストの作品カタログによっては「イタリアオペラの旋律に基づく小品」とも呼ばれる。
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January 06, 2012
レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.47
The Complete Liszt Piano Music
リスト、オペラにて 11
Disc.47
1. 《許婚》のチロルの旋律による大幻想曲 〔第1稿〕 S.385i (オーベール)
2. 《エルナーニ》 - 第1演奏会用パラフレーズ 〔校訂:ハワード〕 S.431a (ヴェルディ)
3. 《ユグノー教徒》による劇的幻想曲 〔第2稿〕 S.412ii (マイアベーア)
4. 《夢遊病の女》のお気に入りの動機による幻想曲 〔第1稿〕 S.393i (ベルリーニ)
5. 《ルスランとリュドミラ》のチェルノモール行進曲 〔第1稿〕 S.406i (グリンカ)
Hyperion CDA67406/7
Recorded: 1997/1998
〔メモ〕
〔1〕オーベールのオペラ「許婚」の初演後にすぐ作られた作品。第2稿は第3稿とほぼ変わりないためハワードは録音していない。第3稿はDisc.45に収録。 〔2〕ヴェルディのオペラ「エルナーニ」に基づいて作ったパラフレーズだが、リストは出版せずにボツにした。リストによる未出版の自筆譜からハワードが校訂し録音。リストは後に改めて「エルナーニ・パラフレーズ」を作るが、その際に一部この作品を転用している。その改めて作った作品「エルナーニ - (第2)演奏会用パラフレーズ」はDisc.41に収録。 〔3〕「ユグノー教徒の回想」の中間稿。「任意で省略してよい箇所がいくつかある」「コーダが違う」という点以外は第1稿と大幅な違いはない。ここでのハワードの演奏は省略無し。初稿はDisc.45に、最終稿はDisc.44に収録。 〔4〕ベルリーニの「夢遊病の女」によるオペラファンタジーの初稿。実はこの「真の第1稿」の前に「不完全な第1稿」があるが、そこには強弱記号も奏法指示も何も記入されていない。よってここに収録されているものは第1稿だが「改訂稿」と呼ばれることもある。第2稿はDisc.46に、第3稿はDisc.44に収録。 〔5〕グリンカのオペラ「ルスランとリュドミラ」より。最終稿よりこの初稿の方が技巧的に複雑。最終稿はDisc.37に収録。
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December 29, 2011
レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.46
The Complete Liszt Piano Music
リスト、オペラにて 10
Disc.46
1. 《ニオベ》の主題による大幻想曲 - カヴァティーナ"君の胸が高鳴り"によるディヴェルティメント S.419 (パチーニ)
2. 祝祭と婚礼歌 (《ローエングリン》より) 〔第1稿〕 S.446/1i (ワーグナー)
3. 《夢遊病の女》のお気に入りの動機による幻想曲 〔第2稿〕 S.393ii (ベルリーニ)
4. 《ウィリアム・テル》序曲 〔オッシア〕 S.552 (ロッシーニ)
5. 《ルクレツィア・ボルジア》の動機による幻想曲 〔第1稿〕 S.399a (ドニゼッティ)
Hyperion CDA67231/2
Recorded: 1995/1996/1997
〔メモ〕
〔1〕パチーニのオペラ「ニオベ」による。1837年のタールベルクとのピアノ決闘の際にリストが演奏したことで有名。再版された楽譜はいくつかの省略があるが、ここでのハワードは省略の無いシュレジンガー版の初版を使用し録音している。ちなみに後半のタイトル「~によるディヴェルティメント」の部分は再版の際に付けられたタイトル。 〔2〕「ローエングリンより」という3曲セットの第1曲の初稿。「第3幕前奏曲」と有名な「ワーグナーの結婚行進曲」。第2稿と違い前奏曲がまるまるリピートされる。第2稿はDisc.42に収録。 〔3〕「夢遊病の女」幻想曲のリコルディ版の出版のために作った第2稿。初稿の直後に作られた。リストの全てのベルリーニによるオペラファンタジーに共通していることだが、(一部のみを取り上げるのではなく)オペラ全体を凝縮したような作り。第1稿はDisc.47に、第3稿はDisc.44に収録。 〔4〕ロッシーニの有名なウィリアム・テル序曲のトランスクリプション。コンサートピアニスト時代のリストもこの曲を好んで取り上げていた。ここでのハワードはオッシアのある部分は全てオッシアを使用して演奏している。 〔5〕「ルクレツィア・ボルジアの回想」の「第2部 酒宴の歌」の初稿。第2稿はDisc.43に収録。
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December 23, 2011
レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.45
The Complete Liszt Piano Music
リスト、オペラにて 9
Disc.45
1. 《ユグノー教徒》の回想 - マイアベーアの主題による劇的大幻想曲 〔第1稿〕 S.412i
2. 《許婚》の思い出 - チロルの旋律による大幻想曲 〔第3稿〕 S.485iii (オーベール)
3. ヴァルトブルク城への来賓の入城 (《タンホイザー》より) S.445/1 (ワーグナー)
4. 《ポルティチの唖娘》による(華麗なる)タランテラ 〔第1稿〕 S.386i (オーベール)
5. 《ユダヤの女》の回想 - アレヴィの動機による華麗なる幻想曲 S.409a
Hyperion CDA67231/2
Recorded: 1996/1997
〔メモ〕
〔1〕マイアベーアのオペラ「ユグノー教徒」による幻想曲。この第1稿と後の第2稿はあまりにも巨大になりすぎたため、第3稿では大幅にカットされる。第2稿はDisc.47に、第3稿はDisc.44に収録。 〔2〕オーベールのオペラ「許婚」による。「第2稿と第3稿は若干楽譜の誤りが修正されているだけで、両稿はほぼ同じ」ということでハワードは第2稿を録音していない。初稿はDisc.47に収録。 〔3〕ワーグナーのオペラ「タンホイザー」より。なぜかローエングリンの「エルザの婚礼行列」(Disc.42)とセットで出版された。1853年に初めて出版され、1876年に再出版されるが、その際にリストはこの第1曲へ変更をいくつか加えている。ここでのハワードはそのオリジナルと変更パッセージを両方演奏している(最初はオリジナルで演奏し、繰り返しが来たら変更パッセージを演奏する)。 〔4〕オーベールのオペラ「ポルティチの唖娘」より。この作品の「第2版」というものも存在するが「第253から第292小節までの変奏は任意で省略してもよい」という指示がある以外は第1稿と全く同じ(ということでハワードはその「第2版」は録音してない)。ゾフィー・メンターのために作った加筆・改訂稿はDisc.44に収録。 〔5〕アレヴィのオペラ「ユダヤの女」より。アレヴィの素材を基にリスト自身のオリジナリティをうまく発揮している作品。
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December 16, 2011
レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.44
The Complete Liszt Piano Music
リスト、オペラにて 8
Disc.44
1. 《ユグノー教徒》の回想 - マイアベーアの主題による劇的大幻想曲 〔第3稿〕 S.412iii
《アルフレート王》よりアンダンテ・フィナーレと行進曲 S.421 (ラフ)
2. アンダンテ・フィナーレ
3. 行進曲
4. 《魔笛》より二人の兵士の歌 "苦難をもってこの道を来たるもの" S.634a (モーツァルト)*
5. 《許婚》よりチロルの旋律 S.385a (オーベール)
6. 《ポルティチの唖娘》による華麗なるタランテラ 〔ゾフィー・メンターのための稿〕 S.386iii (オーベール)
7. 《イェルサレム》のサルヴェ・マリア 〔第2稿〕 S.431ii (ヴェルディ)
8. 《清教徒》 - 序奏とポロネーズ S.391 (ベルリーニ)
9. 《夢遊病の女》 - 演奏会用大幻想曲 〔第3稿〕 S.393iii (ベルリーニ)
*連弾Pf: フィリップ・ムーア
Hyperion CDA67101/2
Recorded: 1995
〔メモ〕
〔1〕マイアベーアのオペラ「ユグノー教徒」より。第1稿(Disc.45)は20分を超える巨大な作品で、第2稿(Disc.47)は第1稿とあまり違いはないがコーダが違う。この第3稿はその第1、第2の両稿を基にしているが、大幅にカットし改訂したもの。 〔2〕〔3〕リストの秘書をしていたヨアヒム・ラフのオペラ「アルフレート王」より。このオペラの普及のために作られた編曲作品だが、効果はあまりなかった。 〔4〕連弾作品。アメリカ議会図書館に所蔵されているこの曲の自筆譜にはタイトルも日付も書いていない。 〔5〕最初にこの作品はオーストリア民謡と考えられていた。その後この旋律は民謡ではなく、オーベールのオペラ「許婚」の「チロルの旋律」と同じものと判明。しかし最近の研究では「この作品は本当に民謡である可能性がある」「リストはオーベールの作品を通じてこの旋律に触れたわけではない可能性もある」という議論も出てきた。 〔6〕オーベールのオペラ「ポルティチの唖娘(マサニエッロ)」より。リストの弟子「ゾフィー・メンターのために」作られた加筆・改訂稿。その改訂部の自筆譜はアメリカ議会図書館に所蔵されているが、そこには自筆で「ローマ、1869年9月」と記入されている。この改訂稿はハワードにより1995年のリスト協会ジャーナルにて初めて出版された。第1稿はDisc.45に収録。 〔7〕サルヴェ・マリアの改訂稿。タイトルにエクスクラメーションマークは無し。初稿はDisc.43に収録。ちなみにこの第2稿はリコルディ社のトレモロペダル付きピアノ*の使用を想定して書いたオッシアがある。 〔8〕「清教徒の回想」の序盤の序奏と終盤のポロネーズを抜き出してくっつけて改訂したような作品。関連作品「清教徒の回想」の第1稿はDisc.43に、第2稿はDisc.48に収録。 〔9〕1839年にこの作品の初稿が作られ、その直後に第2稿が作られているが、この第3稿は晩年の1874年に作られた。この第3稿は第1稿を基に作られた。第1稿はDisc.47に、第2稿はDisc.46に収録。
*トレモロペダルというのは、使用している間、全ての音がリピートされる機能のペダルだそうです。ハワードによるとこの特殊なピアノは「演奏に耐えうるようなものは現存しない」そうです。ということでここでのサルヴェ・マリアはオッシアは演奏してないということでしょう。
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December 09, 2011
レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.43
Leslie Howard
The Complete Liszt Piano Music
リスト、オペラにて 7
Disc.43
1. 《清教徒》の回想 - ベルリーニの主題による大幻想曲 〔第1稿〕 S.390i
2. 《イェルサレム (イ・ロンバルディア)》のサルヴェ・マリア! 〔第1稿〕 S.431i (ヴェルディ)
3. 《ドン・カルロ》の終幕 - 祝祭の合唱と葬送行進曲 S.435 (ヴェルディ)
4. 《タンホイザー》の(年老いた)巡礼者の合唱 〔第2稿〕 S.443ii (ワーグナー)
5. 静かな炉端で - 《マイスタージンガー》からの歌曲 S.448 (ワーグナー)
《ルクレツィア・ボルジア》の回想 - お気に入りの動機による大幻想曲 S.400 (ドニゼッティ)
6. 第1部 第2幕の三重唱
7. 第2部 酒宴の歌 (狂乱の宴) 〔第2稿〕
Hyperion CDA67101/2
Recorded: 1995
〔メモ〕
〔1〕ベルリーニの「清教徒」のオペラファンタジー。使用したおもな主題は2つで、アルトゥーロのカヴァティーナ「愛しい乙女よ」とエルヴィラのポロネーズ風アリア「私は美しい乙女」。改訂稿はDisc.48に、関連作品「清教徒の序奏とポロネーズ」はDisc.44に収録。 〔2〕ヴェルディのオペラ「十字軍のロンバルディア人」より。このオペラのフランス語版は「イェルサレム」と呼ばれる。1848年にリストがそのオペラのジゼルダのアリア「サルヴェ・マリア!」を編曲。この初稿はタイトルにエクスクラメーションマーク付き。 〔3〕ヴェルディのオペラ「ドン・カルロ」の(全5幕版の)第3幕第2場のはじまりによる。 〔4〕ワーグナーの「タンホイザー」より。コーダは短いものと長いものの2種類あり、ハワードはここでは長い方を演奏している。初稿はDisc.40に収録。 〔5〕ワーグナーの楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」のヴァルターの歌による。 〔6〕〔7〕ドニゼッティのオペラ「ルクレツィア・ボルジア」による。リストは1840年/1841年にルクレツィア・ボルジア幻想曲を作っているが、その時は酒宴の歌のみ。 〔6〕この第1部は今作を作るにあたり付け足されたもの。ハワードによると「これは第2幕ではなく第1幕」とのこと。 〔7〕この第2部の初稿「ルクレツィア・ボルジア幻想曲」はDisc.46に収録。
ちなみに「巡礼者の合唱」のブレンデルの録音を聴いてみるとコーダがハワードのものと違うので、おそらくそれが短い方のコーダなのだと思います。
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December 02, 2011
レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.42
The Complete Liszt Piano Music
リスト、オペラにて 6
Disc.42
《悪魔のロベール》の回想 - マイアベーアのオペラの動機による大幻想曲
1. カヴァティーナ S.412a
2. 地獄のワルツ S.413
3. 告別 - 《ロメオとジュリエット》の動機による夢想曲 S.409 (グノー)
4. 《フニャディ・ラースロー》の白鳥の歌と行進曲 - 演奏会用パラフレーズ S.405 (エルケル)
5. 大聖堂へのエルザの婚礼行列 (《ローエングリン》より) S.445/2 (ワーグナー)
ワーグナーの《ローエングリン》より S.446
6. 祝祭と婚礼歌 〔第2稿〕
7. エルザの夢
8. ローエングリンのエルザへの叱責
9. 《リエンツィ》の動機による幻想小曲 - 聖なる魂の騎士 S.439 (ワーグナー)
Hyperion CDA66861/2
Recorded: 1993
〔メモ〕
〔1〕〔2〕マイアベーアのオペラによる幻想曲でリストは両曲をセットにしようと計画していた可能性もある。ここでのハワードはその意図を汲み取って順番通りに収録。 〔1〕未出版作品。第4幕イザベラの「私が愛するあなた」の忠実なトランスクリプション。 〔2〕通常「悪魔のロベールの回想」というとこちらを指すことが多い。リストがコンサートピアニスト時代に得意曲としていた。アール・ワイルドの名録音あり。 〔3〕グノーのオペラ「ロメオとジュリエット」の恋人たちの別れを表現している動機を使用した夢想曲。 〔4〕エルケルのオペラ「フニャディ・ラースロー」によるハンガリー風のラプソディックな幻想曲。未出版作品。 〔5〕ワーグナーの楽劇「ローエングリン」より。第2幕、第4場。なぜかタンホイザーの「来賓の入城」トランスクリプション(Disc.45)といっしょに出版された。 〔6〕~〔8〕同じく「ローエングリン」より。この楽劇の初演指揮者はフランツ・リスト。 〔6〕第3幕前奏曲とあの有名な「ワーグナーの結婚行進曲」。初稿はDisc.46に収録。 〔7〕第1幕、第2場。 〔8〕第3幕より。 〔9〕ワーグナーの「リエンツィ」による。リストによる他のワーグナー作品編曲がトランスクリプションであるのに対し、これは唯一のオペラファンタジー。
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タワレコ : レスリー・ハワード リスト ピアノ作品全集
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November 25, 2011
レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.41
The Complete Liszt Piano Music
リスト、オペラにて 5
Disc.41
1. 《オベロン》序曲 - F.リストによるピアノスコア S.574 (ウェーバー)
2. 《フィガロ》と《ドン・ジョヴァンニ》の主題による幻想曲 〔補筆:ハワード〕 S.697 (モーツァルト)
3. 《エルナーニ》 - (第2)演奏会用パラフレーズ S.432 (ヴェルディ)
4. 《トロヴァトーレ》のミゼレーレ - 演奏会用パラフレーズ S.433 (ヴェルディ)
5. 《リゴレット》 - 演奏会用パラフレーズ S.434 (ヴェルディ)
6. 《ボッカネグラ》の回想 S.438 (ヴェルディ)
7. 《ルチア》と《パリジーナ》の2つの動機による演奏会用ワルツ S.214/3 (ドニゼッティ)
Hyperion CDA66861/2
Recorded: 1993
〔メモ〕
〔1〕ウェーバーのオペラ「オベロン」の序曲のトランスクリプションでリストはオーケストラの効果をうまくピアノへ移し替えている。 〔2〕モーツァルトのオペラ「フィガロの結婚」と「ドン・ジョヴァンニ」の素材を使用したオペラファンタジー。未完成だったためハワードが補筆し完成させた。ブゾーニの「《フィガロの結婚》の動機による幻想曲」はこの作品のドン・ジョヴァンニの素材をもとにした部分を取り除き再編集したもの(完全に取り除いたわけではない)。 〔3〕~〔5〕3曲セットで出版されたもの。 〔3〕リストはこの作品以前にエルナーニ幻想曲を作っているがそれは出版を許可しなかった。その作品と共通する部分あり。その初期の作品「エルナーニ - 第1演奏会用パラフレーズ」はDisc.47に収録。 〔4〕ヴェルディの「トロヴァトーレ」内のミゼレーレのパラフレーズ。ヴェルディはこのミゼレーレ作曲の際「アレグリのミゼレーレ」を参考にしている。 〔5〕通称「リゴレット・パラフレーズ」。リストのオペラパラフレーズの代表作のひとつ。 〔6〕リストのオペラファンタジーで最後に完成したもの。ヴェルディが1881年にオペラ「シモン・ボッカネグラ」を大幅に改訂し、リストもそれを追うようにこの作品を改訂している。このオペラを普及させるために作った作品。 〔7〕「3つの奇想ワルツ」という曲集の第3番。リストの作品カタログによっては「華麗なる大ワルツ」と呼称されることもある。ドニゼッティの作品を素材にしているが、リストのオリジナル作品とみなしてもよい。初稿である「ルチアとパリジーナの動機による奇想ワルツ」はDisc.48に収録。
「3つの奇想ワルツ」の1番「華麗なるワルツ」と2番「憂欝なワルツ」はDisc.20に収録。
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