ケンプ

February 07, 2012

Liszt - Wilhelm Kempff

ヴィルヘルム・ケンプ 

Liszt: Années de pèlerinage: Italie (Auszüge) 

kempff liszt

  巡礼の年 第2年 イタリア S.161 より
1. 婚礼
2. 物思いに沈む人
3. サルヴァトール・ローザのカンツォネッタ
4. ペトラルカのソネット 第47番
5. ペトラルカのソネット 第104番
6. ペトラルカのソネット 第123番
7. ゴンドラを漕ぐ女 S.162/1
  二つの伝説 S.175
8. 小鳥に説教するアッシジの聖フランチェスコ
9. 波を渡るパオラの聖フランチェスコ

Deutsche Grammophon 449 093-2
Recorded: 1974  

〔メモ〕 
ケンプ若き日のピアニストの理想像はダルベールとブゾーニでした。そしてケンプはリスト直系のピアニスト教師であるカール・ハインリヒ・バルトの弟子です。これらの事柄だけでもリストと縁深いピアニストだということがわかります。
彼は教会オルガニストの家系に生まれましたが、演奏行為を神聖なものと考えていたのでしょうか。ケンプが指導をしているときある生徒が指輪をして演奏をしていたら、ケンプは不快感を露わにし指輪を外すよう注意したそうです。ここでの演奏は純朴で敬虔な演奏解釈です。作為や飾り気の無い演奏で心に染入るようです。婚礼、ゴンドラを漕ぐ女や2つの伝説は特に素晴らしいと感じました。

ちなみに巡礼の年イタリアが全曲入ってるかと思えば、最終曲のダンテソナタが入っていません。ちょっと残念です。

フランツ・リスト→ハンス・フォン・ビューロー→カール・H・バルト→ヴィルヘルム・ケンプ 


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November 13, 2011

Great Pianists of The 20th Century Vol.57

20世紀の偉大なるピアニストたち 57 

ヴィルヘルム・ケンプ 3 

great kempff 3

Disc.1 
1.-3. ピアノ協奏曲 第8番 リュッツォウ K.246 (モーツァルト)<62>*
4.-14. グルックの<おろかな民が思うには>による10の変奏曲 K.455 (モーツァルト)<56>
15.-18. ピアノソナタ 第11番 Op.22 (ベートーヴェン)<51> 
19.-20. 2つのラプソディ Op.79 (ブラームス)<53> 

Disc.2
1.-2. ピアノソナタ 第15番 レリーク D.840 (シューベルト)<67>
3. ロンド Op.51/1 (ベートーヴェン)<53>
4.-7. ピアノソナタ 第2番 Op.2/2 (ベートーヴェン)<51> 
8.-10. 3つのロマンス Op.28 (シューマン)<72> 
11. 夜想曲 第6番 Op.63 (フォーレ)<45> 

*フェルディナント・ライトナー指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 

音源: DG, Koch-Schwann, Decca
Philips 456 868-2

〔メモ〕
ケンプの得意としたドイツ作品を集めたディスクです(ただしフォーレはフランス)。 シューベルト、シューマン、ブラームスの独特の味わい、大らかさ、自然のそよ風を感じるような演奏は不思議な感覚にとらわれます。真に人に愛されるピアノ演奏とはこういうものを言うのでしょう。表面的な華やかさが無く、地に足がついた堅実な演奏でもありますが、その点ではドイツ的と言ってもいいのではないでしょうか。
そして忘れてはいけないのは彼のベートーヴェン演奏です。ケンプはベートーヴェンのピアノソナタ全集を2度、ピアノ協奏曲全集を2度録音していますが、ケンプのものは叙情的なベートーヴェンです。同じくドイツ的ともいえるバックハウスのような厳めしさはありません。以前にも同じことを言いましたが、リストの系譜に属することは、すなわちベートーヴェンの系譜に属することでもあります。ベートーヴェン→チェルニー→リスト(当時のベートーヴェン作品の伝道者)→ビューロー(当時の著名なベートーヴェン弾き)→バルト→ケンプとなります。ベートーヴェン愛の伝わってくる名演です。

フランツ・リスト→ハンス・フォン・ビューロー→カール・ハインリヒ・バルト→ヴィルヘルム・ケンプ
フランツ・リスト→ハンス・フォン・ブロンザルト→カール・ハインリヒ・バルト→ヴィルヘルム・ケンプ
フランツ・リスト→カール・タウジヒ→カール・ハインリヒ・バルト→ヴィルヘルム・ケンプ


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November 06, 2011

Great Pianists of The 20th Century Vol.56

20世紀の偉大なるピアニストたち 56 

ヴィルヘルム・ケンプ 2 

great kempff 2

Disc.1
1.-4. ピアノソナタ 第16番 D.845 (シューベルト)<53>
5.-6. ピアノソナタ 第27番 Op.90 (ベートーヴェン)<65>
7.-9. ピアノ協奏曲 第23番 K.488 (モーツァルト)<60>*

Disc.2
1.-2. 2つの伝説 S.175 (リスト)<50>   
3. 巡礼の年 第1年 スイス - 牧歌 S.160/7 (リスト)<50>
4. 巡礼の年 第1年 スイス - ヴァレンシュタットの湖で S.160/2 (リスト)<50>
5. 巡礼の年 第1年 スイス - 泉のほとりで S.160/4 (リスト)<50>
6. 巡礼の年 第2年 イタリア - 物思いに沈む人 S.161/2 (リスト)<50>
7. 巡礼の年 第2年 イタリア - サルヴァトール・ローザのカンツォネッタ S.161/3 (リスト)<50>
8. 巡礼の年 第2年 補遺 ヴェネツィアとナポリ - ゴンドラ漕ぎの女 S.162/1 (リスト)<50>
9. 巡礼の年 第2年 イタリア - ペトラルカのソネット 第47番 S.161/4 (リスト)<50>
10. 巡礼の年 第2年 イタリア - ペトラルカのソネット 第104番 S.161/5 (リスト)<50>
11. 巡礼の年 第2年 イタリア - ペトラルカのソネット 第123番 S.161/6 (リスト)<50>
12. 喜べ、愛する信者よ BWV659 (バッハ=ケンプ)<53>
13. 主よ、人の望みの喜びよ BWV147より (バッハ=ケンプ)<53>
14. 目覚めよと、呼ぶ声が聞こえ BWV140より (バッハ=ケンプ)<53>

*フェルディナント・ライトナー指揮/バンベルク交響楽団 

音源: Decca, DG
Philips 456 865-2

〔メモ〕
ピアニストのアルフレート・ブレンデルがケンプを絶賛していたことは前にお伝えしましたが、この「20世紀の偉大なるピアニストたち 第56巻」はブレンデルが収録曲を選定したものです。まずシューベルト、ベートーヴェン、モーツァルトですが、ブレンデルが「ケンプのエッセンスはカンタービレに集約される」と言ったように歌ごころ溢れる演奏です。
そしてブレンデルが「最も偉大なリスト録音」と語った、デッカに残されたケンプのリスト録音も収録されています。巡礼の年は素朴ながら歌ごころに溢れ、涙を誘う演奏です。そしてこのCDの解説を書いている批評家マイケル・スタインバーグが「録音史の最も偉大な1ページ」とまで言っている「2つ伝説」も収録されていますが、まさに「無の境地」での演奏という感じがします。小手先の小賢しさがない偉大な演奏です。(この演奏に対するブレンデルの評はこちらを参照してください)

個人的な話をすると僕は昔リスト嫌いでした。でもギレリスのスペイン狂詩曲やリパッティのペトラルカを聴いたのがきっかけで「あれ?リストってすごい作曲家かも?」と思うようになっていたところで、このケンプの2つの伝説を聴いたのが決定打となりリストにのめり込んでいきました。

フランツ・リスト→ハンス・フォン・ビューロー→カール・ハインリヒ・バルト→ヴィルヘルム・ケンプ
フランツ・リスト→ハンス・フォン・ブロンザルト→カール・ハインリヒ・バルト→ヴィルヘルム・ケンプ
フランツ・リスト→カール・タウジヒ→カール・ハインリヒ・バルト→ヴィルヘルム・ケンプ


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October 30, 2011

Great Pianists of The 20th Century Vol.55

20世紀の偉大なるピアニストたち 55

ヴィルヘルム・ケンプ 1 

great kempff 1

Disc.1 
1.-7. 幻想曲集 Op.116 (ブラームス)<50>
8.-10. 3つの間奏曲 Op.117 (ブラームス)<50> 
11.-16. 6つのピアノ小品 Op.118 (ブラームス)<53> 
17.-20. 4つのピアノ小品 Op.119 (ブラームス)<53> 
21. アラベスク Op.18 (シューマン)<51> 

Disc.2 
1.-4. バラード集 Op.10 (ブラームス)<53> 
5.-12. 8つのピアノ小品 Op.76 (ブラームス)<53> 
13.-20. クライスレリアーナ Op.16 (シューマン)<56>

音源: Decca, DG 
Philips 456 862-2 

〔メモ〕  
ベルリン音楽大学でリスト直系ピアニストともいえるカール・ハインリヒ・バルトに師事したヴィルヘルム・ケンプです。ピアニストのアルフレート・ブレンデルが最も高く評価するピアニストはE.フィッシャー、コルトーとこのケンプであり、「ケンプの最盛期には、彼は我々の誰よりも美しく音楽を奏でた」と称賛しています。このブラームスの小品集に対してはブレンデルは「素直な演奏に感動した」 とコメントしています。
彼の演奏は細部まで磨き上げられた精緻な演奏とは対極にあり、作為がなく安心感を感じるような演奏です。ケンプの祖父フリードリヒ・ヴィルヘルム・ケンプと父ヴィルヘルム・ケンプは教会オルガニストでしたが、ケンプ自身もその音楽家としての伝統を継いでいます。ケンプの本質は「ピアニスト」ではなく「音楽家」なのではないでしょうか。

フランツ・リスト→ハンス・フォン・ビューロー→カール・ハインリヒ・バルト→ヴィルヘルム・ケンプ 
フランツ・リスト→ハンス・フォン・ブロンザルト→カール・ハインリヒ・バルト→ヴィルヘルム・ケンプ
フランツ・リスト→カール・タウジヒ→カール・ハインリヒ・バルト→ヴィルヘルム・ケンプ 


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January 16, 2006

ブレンデルは語る ―ケンプの伝説―

「~~は語る」というのがシリーズ化していますが(笑)、今回はブレンデルのお言葉です。

“1950年のケンプのリストの最初の伝説の古い録音も、誰も真似することができないレヴェルに達している名演です。”

対話録「さすらい人」ブレンデル
マルティン・マイヤー編著
岡本和子訳
音楽之友社
P260

僕はこの演奏を好きだったので、ブレンデルがこのように語っていてうれしくなりました。ヴィルヘルム・ケンプは若い頃、ブゾーニとダルベールを「理想のピアニスト」と崇拝していたようです。おそらくこの両巨匠のリスト演奏もケンプは聴いているのではないでしょうか?そして彼の師バルトはリストの高弟ビューローの弟子です。いや、でも影響関係は抜きにしてもこの演奏はすばらしい。ケンプにはリスト録音をもう少したくさん残して欲しかった。


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