シューベルト・トランスクリプション
September 29, 2012
レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.78
The Complete Liszt Piano Music
シューベルト・トランスクリプション 9
Disc.78
1. バラ - シューベルトの歌曲 〔第2稿〕 S.556ii
2. 涙の賛美 - シューベルトの歌曲 S.557
シューベルトによる12の歌曲 〔異稿〕S.558bis
3. 第3番 君はわが憩い
4. 第4番 魔王 〔第3稿〕
5. 第7番 春の思い 〔第3稿〕
6. 第8番 糸を紡ぐグレートヒェン
7. 第9番 シェイクスピアのセレナード "聴け、聴け、ひばりを"
8. 第11番 さすらい人
9. 海の静けさ - シューベルトの歌曲 〔第2稿・異稿〕 S.558/5bis
冬の旅 - シューベルトによる12の歌曲 〔異稿〕 S.561bis
10. 第2番 幻の太陽
11. 第3番 勇気
12. 第7番 菩提樹
13. 第10番 宿屋
14. 第11番 嵐の朝
15. 第12番 村にて 〔第1稿と同稿〕
16. ハンガリー行進曲 〔第3版・異稿〕 S.425/2vi (シューベルト)
17. ウィーンの夜会 - シューベルトによるヴァルス・カプリス 第6番 〔第2版〕 S.427/6iii
Recorded: 1994
〔メモ〕
〔1〕リストが生涯初めて編曲したシューベルトの歌曲「バラ D.745a」の第2稿。初稿と比べて長めのコーダや多くの変更がある。当改訂稿は「涙の賛美」のトランスクリプション(トラック2)とともに出版された。初稿はDisc.71に収録。 〔2〕シューベルトの歌曲「涙の賛美 D.711b」の忠実なトランスクリプション。原曲の詩はシュレーゲルによる。 〔3〕~〔8〕リストによる編曲集「シューベルトによる12の歌曲 S.558」(Disc.76)をおよそ1879年にクランツ社が再版する際に、全12曲中ここに含まれている6曲は改訂が施されていた。リストの作品カタログにおいて、これら異稿が言及されることはほとんどない。 〔9〕リストによる編曲集「シューベルトによる12の歌曲 S.558」の第5曲「海の静けさ」のオッシアを演奏したもの。通常稿はDisc.76に収録。 〔10〕~〔15〕リストによる編曲集「冬の旅 S.561」の譜面に併記されているオッシアを演奏したもの。ただし第12番「村にて」は第1稿から変更されていない。第11番「嵐の朝」と同じフレーズが登場し、セットのようなものなのでここに収録された。全曲の通常稿はDisc.75に収録。 〔16〕「ハンガリー行進曲」の第3版のオッシアを演奏したもの。「ハンガリー行進曲 第3版」はDisc.74に収録。 〔17〕シューベルトの舞曲を基にした「ウィーンの夜会」の第6番の第2版。中間稿とも言える「ゾフィー・メンターのための稿」(Disc.71)よりいくつか改編が引き継がれている。ちなみにこの第2版はあまり知られておらず、通常ピアニストたちが演奏するのは第1版。この第2版はマガロフやケントナーの録音がある。第1版はDisc.70に収録。
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September 15, 2012
レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.77
The Complete Liszt Piano Music
シューベルト・トランスクリプション 8
Disc.77
白鳥の歌 - シューベルトによる14の歌曲 〔異稿〕 S.560bis
1. 第1番 街
2. 第2番 漁師の娘
3. 第3番 住処
4. 第4番 海辺で
5. 第5番 別れ
6. 第6番 遠い国で
7. 第7番 セレナード "秘めやかに闇をぬい" 〔第3稿〕
8. 第8番 彼女の絵姿
9. 第9番 春のあこがれ
10. 第10番 愛の便り
11. 第11番 アトラス
12. 第12番 影法師
13. 第13番 鳩の便り
14. 第14番 兵士の予感
4つの宗教的歌曲 S.562 (シューベルト)
15. 第3番 星々 〔異稿〕 S.562/3bis
16. 海の静けさ - シューベルトの歌曲 〔第1稿・異稿〕 S.557b bis
17. ます- シューベルトの歌曲 〔第1稿・異稿〕 S.563/6bis
Recorded: 1994
〔メモ〕
〔1〕~〔14〕トランスクリプション「白鳥の歌 S.560」の本稿に併記されているオッシア(別の選択肢)を録音したもの。基本的には本稿が「演奏会用稿」、この異稿は「他の目的のために」(例えば演奏をしやすくしたものなど)といえる。本稿はDisc.74に収録。 〔1〕本稿より簡素化されている。使用する鍵盤の範囲も本稿より狭い。 〔2〕終結部に2小節変更があるのみ。 〔3〕演奏しやすくした簡易稿。 〔4〕左手アルペジオを軽減している部分がある。 〔5〕前半は本稿と全く同じ。後半は本稿より原曲歌曲に近づいている。 〔6〕本稿にあった華麗さを排除し、より地味にしたもの。 〔7〕厳密には「第2稿・異稿」と呼ぶべきものかもしれないが、全編改訂されていて新しいコーダも加わっているということで「第3稿」と呼んでもよい。全体的には本稿より簡素化されている。 〔8〕右手パートが4小節削除されているのみ。 〔9〕本稿を簡素化したもの。 〔10〕本稿とあまり変わりないが、右手を過度に広げて押さえなくてはいけない和音をなくしている部分がある。 〔11〕3連音符の部分をトレモロに変更している箇所があるが、全体の印象はかわらない。 〔12〕原曲に近くなっている部分がある。 〔13〕後半半分が大幅に変更されている。 〔14〕中間部がより内省的になっている。 〔15〕「4つの宗教的歌曲 S.562」(Disc.73)の第3番「星々」の譜面に併記されているオッシアを録音したもの。 〔16〕「海の静けさ 〔第1稿〕 S.557b」(Disc.73)の譜面に併記されているオッシアを録音したもの。 〔17〕「シューベルトによる6つの旋律 S.563」(Disc.75)の第6番「ます」の譜面に併記されているオッシアを録音したもの。
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September 02, 2012
レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.76
The Complete Liszt Piano Music
シューベルト・トランスクリプション 7
Disc.76
シューベルトによる12の歌曲 S.558
1. 僕の挨拶を
2. 水の上で歌う
3. 君はわが憩い
4. 魔王 〔第2稿〕
5. 海の静けさ 〔第2稿〕
6. 若き尼僧
7. 春の思い 〔第2稿〕
8. 糸を紡ぐグレートヒェン
9. シェークスピアのセレナード "聴け、聴け、ひばりを"
10. 憩いなき愛
11. さすらい人
12. アヴェ・マリア (エレンの歌 第3番) 〔第2稿〕
ミュラー歌曲集 〔第2稿〕 S.565bis (シューベルト)
13. さすらい
14. 水車職人と小川
15. 狩人
16. 嫌な色
17. どこへ?
18. 苛立ち 〔第2トランスクリプション〕
19. 幻の太陽 - アルバム・リーフ S.561/2bis (シューベルト)
Recorded: 1994
〔メモ〕
〔1〕~〔12〕シューベルトの歌曲のトランスクリプション12曲をまとめた曲集。原曲の各曲それぞれの関連は特にない。 〔1〕リュッケルトの詩によるシューベルトの歌曲「僕の挨拶を D.741」のトランスクリプション。ちなみにシューベルトはこの歌曲の素材を自身の「ピアノとヴァイオリンのための幻想曲 D.934」でも使用している。 〔2〕シューベルトの歌曲「水の上で歌う D.774」のトランスクリプション。 〔3〕シューベルトの歌曲「君はわが憩い D.776」のトランスクリプション。 〔4〕シューベルトの歌曲「魔王 D.328d」のトランスクリプション。これより前に単独で編曲されていたが、この曲集に含まれるにあたり改訂されたもの。全3稿あるが通常演奏されるのはこの稿。第1稿はDisc.72に収録。 〔5〕シューベルトの歌曲「海の静けさ D.216」のトランスクリプション。これより前に単独で編曲されていたが、この曲集に含まれるにあたり改訂(若干の簡素化)されたもの。 〔6〕シューベルトの歌曲「若き尼僧 D.828」のトランスクリプション。ハワード曰く「リストによるシューベルトの歌曲編曲の中で最も素晴らしいもののひとつ」。 〔7〕シューベルトの歌曲「春の思い D.686c」のトランスクリプション。第1稿はDisc.74に収録。 〔8〕シューベルトの歌曲「糸を紡ぐグレートヒェン D.118」のトランスクリプション。 〔9〕シューベルトの歌曲「セレナード "きけ、きけ、ひばりを" D.889」のトランスクリプション。シューベルトのセレナードと言えば有名なD.957/4のものがあるから、こちらは区別するため「シェイクスピアのセレナード」と呼ばれることがある。詩はシェイクスピアの詩「Hark, hark! the lark at heaven's gate sings」のシュレーゲルの独訳にフリードリヒ・ライルの補筆が加わったもの。 〔10〕シューベルトの歌曲「憩いなき愛 D.138a」のトランスクリプション。 〔11〕シューベルトの歌曲「さすらい人 D.489c」のトランスクリプション。シューベルトがこの歌曲の主題を基にピアノ独奏曲「さすらい人幻想曲 D.760」を書いているのは有名。その幻想曲もリストにとって重要な作品であり、またリスト自身が一ヶ所に定住しない「さすらい人」であったことから、リストのこの曲への共感は強いものがあった。 〔12〕シューベルトの歌曲「アヴェ・マリア D.839」のトランスクリプション。第1稿では印象的なコーダが付加されていたが、この第2稿のコーダはよりは原曲の歌曲へ近づいている。第1稿はDisc.72に収録。 〔13〕~〔18〕シューベルトの全20曲の歌曲集「美しき水車小屋の娘 D.795」より6曲を抜粋して編曲したもの。ここに収録されているものは第2稿だが、第1稿と大幅な違いはない。第1稿である曲集「《美しき水車小屋の娘》より6つのお気に入りの旋律」はDisc.73に収録。 〔19〕シューベルトの歌曲「幻の太陽 D.911/23」を動機とした1ページのピアノ小品。リストが「幻の太陽」の歌曲トランスクリプションを作った際には調性を変更していたが、こちらでは原曲と同じくイ長調。この作品の自筆譜は近年プラハで発見され、未出版であり、作曲年も不明。
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August 26, 2012
レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.75
The Complete Liszt Piano Music
シューベルト・トランスクリプション 6
Disc.75
冬の旅 - シューベルトによる12の歌曲 S.561
1. おやすみ
2. 幻の太陽
3. 勇気
4. 郵便馬車
5. 氷結
6. あふるる涙
7. 菩提樹
8. 辻音楽師
9. 幻覚
10. 宿屋
11. 嵐の朝
12. 村にて
シューベルトによる6つの旋律 S.563
13. さらば! (ヴァイラウフ)
14. 乙女の嘆き
15. 弔いの鐘 "臨終を告げる鐘"
16. しぼめる花
17. 苛立ち 〔第1トランスクリプション〕
18. ます 〔第1稿〕
19. ハンガリー行進曲 〔リショー版〕 S.425/2iii (シューベルト)
Recorded: 1994
〔メモ〕
〔1〕~〔12〕シューベルトの連作歌曲集「冬の旅 D.911」全24曲中12曲を抜粋して編曲したもの。原曲の詩は全てヴィルヘルム・ミュラーによる。リストのトランスクリプション全12曲中5曲は異稿譜を併記している。その異稿5曲はDisc.78に収録。 〔1〕原曲第1番。 〔2〕原曲第23番。 〔3〕原曲第22番。 〔4〕原曲第13番。 〔5〕原曲第4番。 〔6〕原曲第6番。 〔7〕原曲第5番。 〔8〕原曲第24番。 〔9〕原曲第19番。 〔10〕原曲第21番。 〔11〕原曲第18番。 〔12〕原曲第17番。 〔13〕~〔18〕シューベルトの歌曲を6曲集めてトランスクリプション集としたもの。のはずだったがその内1曲はシューベルトの曲ではないと判明した。 〔13〕当時シューベルトの歌曲だと考えられていたが、後にハンス・フォン・ヴァイラウフという人物の歌曲「東へ!」という曲だと判明する。「さらば!」というタイトルはシューベルトの歌曲と間違えられて出版された時に付けられたもの。 〔14〕シューベルトの歌曲「乙女の嘆き D.191b」のトランスクリプション。 〔15〕シューベルトの歌曲「弔いの鐘 D.871b」のトランスクリプション。 〔16〕シューベルトの歌曲集「美しき水車小屋の娘 D.795」の中の1曲「凋める花」のトランスクリプション。 〔17〕シューベルトの歌曲集「美しき水車小屋の娘 D.795」の中の1曲「苛立ち」の第1トランスクリプション。この「苛立ち」はリストが「美しき水車小屋の娘」から6曲を抜粋して編曲した際にも改めて編曲されているが、そちらが第2トランスクリプションとなる。その「第2トランスクリプション・第1稿」はDisc.73に収録。 〔18〕シューベルトの歌曲「ます D.550d」のトランスクリプション。第2稿はDisc.73に収録。 〔19〕シューベルトの「ハンガリー風ディヴェルティメント D.818」の編曲「ハンガリーの旋律 S.425」の第2番「ハンガリー行進曲」は当時人気があり、リストは何度も改訂し、出版している。ここに収録されているものはリショー社により出版されたもの。この版は後にロシア国立音楽出版社により再版されている。オッシアのある部分は可能な限り多くオッシアを使用している。「ハンガリーの旋律」全曲はDisc.71に収録。
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August 12, 2012
レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.74
Leslie Howard
The Complete Liszt Piano Music
シューベルト・トランスクリプション 5
Disc.74
白鳥の歌 - シューベルトによる14の歌曲 S.560
1. 第1番 街
2. 第2番 漁師の娘
3. 第3番 住処
4. 第4番 海辺で
5. 第5番 別れ
6. 第6番 遠い国で
7. 第7番 セレナード "秘めやかに闇をぬい" 〔第2稿〕
8. 第8番 彼女の絵姿
9. 第9番 春のあこがれ
10. 第10番 愛の便り
11. 第11番 アトラス
12. 第12番 影法師
13. 第13番 鳩の便り
14. 第14番 兵士の予感
15. 春の思い - シューベルトの歌曲 〔第1稿〕 S.557c
16. ハンガリー行進曲 〔第3版〕 S.425/2v (シューベルト)
Recorded: 1994
〔メモ〕
〔1〕~〔14〕シューベルトの遺作歌曲集「白鳥の歌 D.957」のトランスクリプション。原曲はシューベルト本人によって曲集とされたわけではないので、曲集全体としての統一感がない。リストは曲順を変更することにより曲集としてのまとまりを出している。全曲に異稿譜が掲載されていて、ハワードはそれを異稿としてDisc.77に収録している。 〔1〕原曲は11番で、ハイネの詩による。 〔2〕原曲は10番で、ハイネの詩による。 〔3〕原曲は5番で、レルシュタープの詩による。 〔4〕原曲は12番で、ハイネの詩による。 〔5〕原曲は7番で、レルシュタープの詩による。 〔6〕原曲は6番で、レルシュタープの詩による。 〔7〕原曲は4番で、レルシュタープの詩による。ここに収録されているものが通常稿と言える。初稿はDisc.72に、リナ・ラーマンのための稿はDisc.73に収録。 〔8〕原曲は9番で、ハイネの詩による。 〔9〕原曲は3番で、レルシュタープの詩による。 〔10〕原曲は1番で、レルシュタープの詩による。 〔11〕原曲は8番で、ハイネの詩による。 〔12〕原曲は第13番で、ハイネの詩による。 〔13〕原曲は14番で、ザイドルの詩による。 〔14〕原曲は2番で、レルシュタープの詩による。 〔15〕シューベルトの歌曲「春の思い D.686c」のトランスクリプション。後に改訂され「シューベルトによる12の歌曲 S.558」という曲集に組み込まれる。 〔16〕シューベルトの「ハンガリー風ディヴェルティメント D.818」の編曲「ハンガリーの旋律 S.425」の第2番「ハンガリー行進曲」は当時人気があり、リストは何度も改訂し、出版している。この「第3版」は「ディアベッリ*第1版」(Disc.71)と「ディアベッリ*第2版」(Disc.73)を混ぜ合わせ、新たな序奏や間奏を追加したもの。
*ディアベッリとはこの場合出版社の名前です。
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August 05, 2012
レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.73
Leslie Howard
The Complete Liszt Piano Music
シューベルト・トランスクリプション 4
Disc.73
4つの宗教的歌曲 S.562 (シューベルト)
1. 連梼 (万霊節の)
2. 天の光
3. 星々
4. 讃歌 (《ロザムンデ》より聖霊の合唱)
ハンガリーの旋律 (ハンガリー風ディヴェルティメントより/2手のため) 〔簡易稿〕 S.425bis (シューベルト)
5. 第1番
6. 第2番 ハンガリー行進曲 〔ディアベッリ第2版〕
7. 第3番
《美しき水車小屋の娘》より6つのお気に入りの旋律 〔第1稿〕 S.565 (シューベルト)
8. さすらい
9. 水車職人と小川
10. 狩人
11. 嫌な色
12. どこへ?
13. 苛立ち 〔第2トランスクリプション〕
14. 海の静けさ - シューベルトの歌曲 〔第1稿〕 S.557b
15. ます 〔第2稿〕 S.564 (シューベルト)
16. セレナード "秘めやかに闇をぬい" - シューベルトの歌曲 〔第4稿〕〔ラーマンのために〕 S560/7a
Recorded: 1994
〔メモ〕
〔1〕~〔4〕シューベルトの原曲はそれぞれ関連の無い曲だが、リストがこれら4曲をまとめて曲集とした。 〔1〕シューベルトの死の3年後に出版された歌曲「万霊節の連梼 D.343a」のトランスクリプション。 〔2〕シューベルトの死の3年後に出版された有節歌曲「天の光 D.651」のトランスクリプション。 〔3〕シューベルトの死の3年後に出版された歌曲「星々 D.444」のトランスクリプション。原曲の詩は詩篇19篇のクロップシュトックによる訳。 〔4〕シューベルト自身がピアノ伴奏付き歌曲として出版した作品「讃歌」のトランスクリプション。劇付随音楽「ロザムンデ」の合唱曲「聖霊の合唱」と内容が同じ。 〔5〕~〔7〕リストはシューベルトの「ハンガリー風ディヴェルティメント D.818」のトランスクリプションを作り「ハンガリーの旋律」と名付けた。その曲集を短縮、簡素化したもの。おそらくリストはこの曲集が(第2番を除いて)あまり取り上げられていないと気付いていたため、より多く取り上げられるため演奏しやすいものを作ったと推測される。この稿は150年以上絶版となっている。「第1稿(通常稿)」はDisc.71に収録。 〔8〕~〔13〕シューベルトの歌曲集「美しき水車小屋の娘 D.795」より6曲を抜粋して編曲したものの初稿。原曲の詩はヴィルヘルム・ミュラーによる。いくつかは原曲から調性が変わっている。〔13〕この「苛立ち」はこの曲集にて編曲される前に編曲されていた。その第1トランスクリプションはDisc.75に収録。 〔14〕シューベルトの歌曲「海の静けさ D.216」のトランスクリプションの初稿。この編曲は後に改訂され「シューベルトの12の歌曲 S.558」という曲集に組み込まれる。 〔15〕シューベルトの歌曲「ます」のトランスクリプションの改訂稿。第1稿は「シューベルトの6つの旋律 S.563」(Disc.75)という曲集に組み込まれているが、その第1稿より簡素化されている。 〔16〕シューベルトの歌曲「セレナード D.957/4」のトランスクリプションの第4稿。リストの生徒であり、リストの伝記作家でもあるリナ・ラーマンのために改訂したもの。基本的には第2稿の終盤にカデンツァを追加したもの。第1稿はDisc.72に収録。
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July 28, 2012
レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.72
The Complete Liszt Piano Music
シューベルト・トランスクリプション 3
Disc.72
行進曲集 (ピアノフォルテのための編曲) S.426 (シューベルト)
1. 葬送行進曲 - 葬送大行進曲
2. 大行進曲
3. 性格的大行進曲
4. 軍隊行進曲 - 演奏会用大パラフレーズ S.426a (シューベルト)
5. ハンガリーの旋律 第2番 ハンガリー行進曲 〔ルッカ版〕 S.425/2ii (シューベルト)
6. アヴェ・マリア (エレンの歌 第3番) - シューベルトの旋律 〔第1稿〕 S.557d
7. セレナード (秘めやかに闇をぬい) - シューベルトの旋律 〔第1稿〕 S.559a
8. 魔王 (ハンノキの精霊の王) - シューベルトの旋律 〔第1稿〕 S.557a
Recorded: 1994
〔メモ〕
〔1〕~〔3〕シューベルトのピアノ連弾曲のいくつかの行進曲を組み合わせてピアノ独奏編曲したもの。リストはこの3つに「ハンガリー行進曲 S.425/2」を加えて、「シューベルトの4つの行進曲」という管弦楽曲も作っている。 〔1〕シューベルトのピアノ連弾曲「6つの大行進曲 D.819」の第5番のトランスクリプション。 〔2〕シューベルトのピアノ連弾曲「6つの大行進曲 D.819」の第3番と「葬送大行進曲 D.859」を組み合わせたもの。 〔3〕シューベルトのピアノ連弾曲「2つの性格的行進曲 D.886」の第1番と第2番、「6つの大行進曲 D.819」の第1番と第2番の素材を組み合わせたもの。 〔4〕シューベルトのとても有名な「3つの軍隊行進曲 D.733」の第1番のピアノパラフレーズ。リストの作品カタログでこの曲が言及されることはない。この曲のピアノ独奏編曲としてはタウジヒ(リストの弟子)によるものが非常に有名だが、このリスト編曲がタウジヒにこの作品の編曲を作らせるきっかけとなった可能性が高い。ちなみにタウジヒが死去した際、リストはその追悼文にてタウジヒによるこの曲の編曲を絶賛した。 〔5〕シューベルトの作品を基にした「ハンガリーの旋律 S.425」(Disc.71)は第2番の「ハンガリー行進曲」のみ人気がでて、リストはこの第2番を数回、改訂を加えて出版した。この版もそのうちのひとつ。 〔6〕シューベルトの歌曲「アヴェ・マリア D.839」のトランスクリプションの初稿。この初稿では長めのコーダが特徴。 〔7〕シューベルトの歌曲「セレナード D.957/4」のトランスクリプションの初稿。 〔8〕シューベルトの歌曲「魔王 D.328d」のトランスクリプションの初稿。
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July 21, 2012
レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.71
The Complete Liszt Piano Music
シューベルト・トランスクリプション 2
Disc.72
ハンガリーの旋律 〔第1稿〕 S.425 (シューベルト)
1. 第1番
2. 第2番 ハンガリー行進曲 〔ディアベッリ第1版〕
3. 第3番
4. バラ - シューベルトの歌曲 〔第1稿〕 S.556i
5. ゴンドラ漕ぎ - F.シューベルトの男声四重唱曲 S.559
6. ウィーンの夜会 - シューベルトによるヴァルス・カプリス 第6番 〔ゾフィー・メンターのための稿〕 S427/6ii
7. ハンガリーの旋律 第2番 ハンガリー行進曲 〔ゾフィー・メンターのための稿〕 S.425/2iv (シューベルト)
Recorded: 1994
〔メモ〕
〔1〕~〔3〕シューベルトのピアノ連弾曲「ハンガリー風ディヴェルティメント D.818」をピアノ独奏曲へ編曲したもので、リストはタイトルを変更している。「ハンガリー風」といってもハンガリー民謡を使用しているわけでなく、「ハンガリージプシー音楽風の」という意味。シューベルトによる原曲は3楽章制のひとつの作品としているが、リストは独立した3つの曲とし、個別に演奏してもよしとしている。全3曲の簡素改訂稿はDisc.73に収録。 〔2〕当時第2番のハンガリー行進曲が人気となり、リストはこの第2番のみ何回も変更を加えて出版している。ルッカ版はDisc.72に、リショー版はDisc.75に、第3版はDisc.74に収録。 〔4〕シューベルトの歌曲「バラ D.745a」のトランスクリプション初稿。原曲の詩はフリードリヒ・フォン・シュレーゲルによる。この初稿は1833年に作られた。 〔5〕シューベルトのピアノと男声合唱による「ゴンドラ漕ぎ D.809」のトランスクリプション。原曲の詩はヨハン・マイアホーファーによる。ちなみにシューベルトのD.808は同曲の歌曲だが、リストはその歌曲の存在は知らなかったと推測される。 〔6〕〔7〕ゾフィー・メンターはリストの弟子を代表する女流ピアニスト。リストは彼女のために特別に自身の作品への追加パッセージや変更パッセージを書いてあげた。メンターのために書いたパッセージの自筆譜は全てアメリカ議会図書館に所蔵されている。ちなみに彼女のために書いたパッセージは他に、ドン・ジョヴァンニの回想やポルティチの唖娘タランテラへのものがある。〔6〕通常演奏される第1版はDisc.70に収録。
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July 07, 2012
レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.70
The Complete Liszt Piano Music
シューベルト・トランスクリプション 1
Disc.70
ウィーンの夜会 - シューベルトによるヴァルス・カプリス S.427
1. 第1番
2. 第2番
3. 第3番
4. 第4番
5. 第5番
6. 第6番 〔第1版〕
7. 第7番
8. 第8番
9. 第9番
Recorded: 1994
〔メモ〕
〔1〕~〔9〕シューベルトは舞曲を多く書いているが、それらは演奏会用ではないことがほとんど。それらシューベルトの舞曲の素材を紡ぎ合わせて作った演奏会用作品集。リスト自身による序奏、変奏、間奏、コーダも含まれる。 〔1〕「16のドイツ舞曲と2つのエコセーズ D.783」の15番、「36の舞曲集 D.365」の22番、「16のレントラーと2つのエコセーズ D.734」の14番の主題を使用。 〔2〕「36の舞曲集 D.365」の1番、6番、32番、「12のワルツ、17のレントラーと9つのエコセーズ D.145」のレントラー3番、レントラー4番、レントラー5番の主題を使用。 〔3〕「12のワルツ、17のレントラーと9つのエコセーズ D.145」のワルツ1番、ワルツ6番、ワルツ9番、「16のドイツ舞曲と2つのエコセーズ D.783」の4番、「36の舞曲集 D.365」の19番、20番、25番の主題を使用。 〔4〕「36の舞曲集 D.365」の29番、33番の主題を使用。リストは「顕現 S.155」(Disc.2)の第3曲「シューベルトのワルツによる幻想曲」でもD.365/33の主題を使用している。 〔5〕「36の舞曲集 D.365」の14番、「12の高雅なワルツ D.969」の3番の主題を使用。 〔6〕「12の高雅なワルツ D.969」の9番、10番、「34の感傷的なワルツ D.779」の13番の主題を使用。この第6番はリストの生前から非常に人気があり、現在でも演奏、録音される機会が多い。ゾフィー・メンターのために作った改訂稿はDisc.71に収録。 〔7〕「16のドイツ舞曲と2つのエコセーズ D.783」の1番、7番、10番の主題を使用。 〔8〕「16のドイツ舞曲と2つのエコセーズ D.783」の2番、5番、9番、13番、14番、「34の感傷的なワルツ D.779」の2番、11番の主題を使用。 〔9〕「36の舞曲集 D.365」の2番の主題を使用。序奏とコーダ付きの変奏曲形式。
HMV : レスリー・ハワード リスト ピアノ作品全集
タワレコ : レスリー・ハワード リスト ピアノ作品全集
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