ジョセフ・ヴィラ
January 31, 2012
Liszt Recital : Joseph Villa
LISZT RECITAL
1. 献呈 S.566 (シューマン=リスト)
2. 嵐 S.160/5
3. 夕べの調べ S.139/11
4. コンソレーション 第3番 S.172/3
5. バラード 第2番 S.171
6. 孤独の中の神の祝福 S.173/3
Second Hearing GS 9001
Recorded: 1984
〔メモ〕
ソロピアニストとして活躍する前はヴァイオリニスト、ジョセフ・フックスの伴奏者をしていたヴィラです。ジュリアードの名教授ゴロドニツキやクラウディオ・アラウに師事したピアニストです。1972年のアリス・タリー・ホールでのデビューリサイタルはオールリストプログラムで行っています。
個人的にはジョセフ・ヴィラの良さは超絶技巧と柔軟性があることだと思っていますが、このディスクではその良さがあまり発揮されてないように思います。「嵐」の絨毯爆撃のような技巧は圧巻ですが、全体的に猪突猛進型で容赦のない演奏。例えば献呈やバラード2番は別のCDのライブ録音もありますが、それと比べるとこのスタジオ録音は考え無しに勢い任せにガンガン突っ込んで行くような印象です。夕べの調べ、コンソレーション、孤独の~は秀演だと思います。
フランツ・リスト→マルティン・クラウゼ→クラウディオ・アラウ→ジョセフ・ヴィラ
関連記事: HOMMAGE À JOSEPH VILLA
関連記事: LISZT VISITS VIENNA / Joseph Villa
記事一覧(サイトマップ)
July 19, 2011
LISZT VISITS VIENNA / Joseph Villa
ジョセフ・ヴィラ
LISZT VISITS VIENNA
1. アデライーデ S.466 (ベートーヴェン=リスト)
2. 《アテネの廃墟》による幻想曲 S.389 (ベートーヴェン=リスト)
3. ウィーンの夜会 第7番 S.427/7 (シューベルト=リスト)
4. 大行進曲 S.426/2 (シューベルト=リスト)
Dante PSG9012
Recorded: 1979?
〔メモ〕
ゴロドニツキやアラウの弟子ジョセフ・ヴィラによるベートーヴェンとシューベルトの編曲集です。ヴィラはシフラにシェーズ・デュー音楽祭へ招聘されたり、ルービンシュタイン、アラウ、ラ・ローチャ、プレヴィンに称賛されたこともあります。このディスクは個人的には最もお気に入りのディスクの中の一枚です。
アメリカのピアニストに不幸な事故がいくつか起こりました。例えば飛行機事故にあったウィリアム・カペルや、手を故障したレオン・フライシャーという例があります。ヴィラの病死(エイズ)もその不幸のひとつでしょう。これらはアメリカピアノ界にとっての大きな損失です。
以前紹介したディスクに収録されているベートーヴェンのソナタや交響曲は非常に素晴らしかった。ここでも特に素晴らしいのはベートーヴェン編曲だと思います。アデライーデと「アテネの廃墟」幻想曲という対比が非常に印象的で、前者の悲しみに満ちた美しさのあとに後者の鮮烈なヴィルトゥオジティがその悲しみを吹き消すかのように演奏されています。「アテネの廃墟」幻想曲の独奏版は録音が少ないので、ヴィラが録音してくれたのは非常に嬉しいです。
フランツ・リスト→マルティン・クラウゼ→クラウディオ・アラウ→ジョセフ・ヴィラ
関連記事:HOMMAGE À JOSEPH VILLA
関連記事:Liszt Recital : Joseph Villa
記事一覧(サイトマップ)
December 28, 2010
HOMMAGE À JOSEPH VILLA
ジョセフ・ヴィラ
HOMMAGE À JOSEPH VILLA
Disc.1
1.-4. ピアノソナタ 第13番 Op.27/1 (ベートーヴェン)
5.-7. ピアノソナタ 第14番 月光 Op.27/2 (ベートーヴェン)
8.-11. 交響曲 第5番 運命 S.464/5 (ベートーヴェン=リスト)
12. コンソレーション 第3番 S.172/3
13. 練習曲 Op.42/5 (スクリャービン)
Disc.2
1. 献呈 S.566 (シューマン=リスト)
2.-14. 交響的練習曲 Op.13 (シューマン)
15. バラード 第2番 S.171
16. 忘れられたワルツ 第2番 S.215/2
17. 愛の賛歌 S.173/10
超絶技巧練習曲 S.139 より
18. 第11番 夕べの調べ
19. 第8番 荒々しき狩り
Dante HPC 172/173
Recorded: 1989/1987
〔メモ〕
ジュリアードの名教授サッシャ・ゴロドニツキに師事したジョセフ・ヴィラのライブ録音2枚組です。彼はアラウに師事したこともありますが、確かにその演奏に潜む詩情は師匠ゆずりだと思います。技巧性がそのまま魅力へとつながり、技巧性がそのまま詩情へとつながっています。彼はリスト弾きとして知られていたようです。愛の賛歌はその美音が際立っていて、音楽が空間に溶け込んでいくかのように感じます。そして打って変って荒々しき狩りでは稲妻のような激しい表現を発揮しています。最も素晴らしいと思ったのは運命交響曲で、ダイナミズムを駆使し、それでいて微妙なニュアンスを失っていません。僕の日本語表現力なんかでは表現できない神懸かった演奏です。これは何度聴いても鳥肌が立つ。
それからベートーヴェンやシューマンも同様に素晴らしいです。
彼が長い闘病生活の末に夭逝してしまったことは残念です。
フランツ・リスト→マルティン・クラウゼ→クラウディオ・アラウ→ジョセフ・ヴィラ
関連記事:LISZT VISITS VIENNA / Joseph Villa
関連記事:Liszt Recital : Joseph Villa
記事一覧(サイトマップ)