バッハ
August 06, 2012
Great Pianists of The 20th Century Vol.94
ロザリン・テューレック 2
Disc.1
1.-26. ゴルドベルク変奏曲 BWV988 (つづく)(バッハ)<57>
Disc.2
1.-6. ゴルドベルク変奏曲 BWV988 (つづき)(バッハ)<57>
7.-14. フランス風序曲 (パルティータ) BWV831 (バッハ)<59>
15.-17. イタリア協奏曲 BWV971 (バッハ)<59>
18. デュエット 第1番 BWV802 (バッハ)<59>
19. デュエット 第2番 BWV803 (バッハ)<59>
20. デュエット 第3番 BWV804 (バッハ)<59>
21. デュエット 第4番 BWV805 (バッハ)<59>
音源; EMI
Philips 456 979-2
〔メモ〕
20世紀を代表するバッハ弾きのひとりであるテューレックです。ジャン・キアプッソはバッハ研究家でしたが、テューレックが彼に師事した時に、最初のレッスンでバッハの平均律クラヴィーア曲集第1巻より前奏曲とフーガ第1番を練習しておくように言われます。そして二日後のレッスンで彼女はなんとその前奏曲とフーガを完璧に暗譜してきました。そして次のレッスンその次のレッスンと進むにつれ、第2番、第3番と次々に暗譜していったのです。第16番まで来た時に彼女はキアプッソの下を離れ、奨学金でジュリアード音楽院へ入学します。そこでオルガ・サマロフに師事しますが、彼女は平均律の第17番以降を習わせてほしいと希望し、全48曲をそこでマスターするのです。そしてジュリアード2年目からは彼女はゴルドベルク変奏曲を学びます。
あるゴルドベルクを演奏したロンドンのリサイタルの後で、批評家は「テューレック女史の驚異的なほどバラエティーに富んだタッチ、弾けるリズム、表現力に満ちたフレージングは、"真のバッハの表現形式を再現するにはチェンバロが必要なのである"という純潔主義者たちの意見を無意味なものとする」と評しました。(ちなみに彼女はチェンバロやシンセサイザーをも弾きこなしていました)
ゴルドベルクも確かに素晴らしいですが、僕が特に素晴らしいと思ったのはフランス風序曲とイタリア協奏曲です。序曲では第一音から別世界へ連れて行かれます。美しい嘆きの歌に満たされています。僕はこの録音を数えきれないくらい聴いていますが、いまだに聴くたびに鳥肌がとまりません。
フランツ・リスト→カール・タウジヒ→アレクサンドル・ミハウォフスキ→ワンダ・ランドフスカ→ゲヴィン・ウィリアムソン→ロザリン・テューレック
フランツ・リスト→フレデリック・ラモンド→ジャン・キアプッソ→ロザリン・テューレック
フランツ・リスト→コンスタンティン・シュテルンベルク→オルガ・サマロフ→ロザリン・テューレック
フランツ・リスト→カール・クリントヴォルト→エルンスト・イェドリツカ→オルガ・サマロフ→ロザリン・テューレック
フランツ・リスト→ベルンハルト・シュターヴェンハーゲン→アーネスト・ハッチソン→オルガ・サマロフ→ロザリン・テューレック
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July 30, 2012
Great Pianists of The 20th Century Vol.93
ロザリン・テューレック 1
Disc.1
1.-6. パルティータ 第1番 BWV825 (バッハ)<56>
7.-13. パルティータ 第3番 BWV827 (バッハ)<58>
14.-20. パルティータ 第6番 BWV830 (バッハ)<58>
Disc.2
1.-6. パルティータ 第2番 BWV826 (バッハ)<56>
7.-13. パルティータ 第4番 BWV828 (バッハ)<58>
14.-20. パルティータ 第5番 BWV829 (バッハ)<58>
音源: EMI
Philips 456 976-2
〔メモ〕
ソフィア・ブリリアント=リヴェン(A.ルビンシテインの弟子)、ジャン・キアプッソ(レシェティツキ、ラモンドの弟子)、ゲヴィン・ウィリアムソン(ランドフスカの弟子、ピアノ/チェンバロ奏者)、オルガ・サマロフ(名ピアニスト、ジュリアードの伝説の名教師) に師事したテューレックです。彼女はランドフスカ、グールドと並び「20世紀の最も偉大なバッハ弾きのひとり」と言われていました。
ジュリアード音楽院の生徒だったある日、彼女は突然短期的な昏睡状態に陥ってしまいます。そして目が覚めた時「真のバッハの様式」というものに対する内的洞察を与えられたと、不思議なエピソードをご本人は語っています。
おそらく多くの演奏家は、楽曲の構造を明晰に保とうとすると、ふくよかな演奏というよりは、線の細い演奏になる傾向にあると僕は思います。ここでのテューレックの演奏は音楽のふくよかさや内容がぎっしり詰まった充実度を誇りつつ、構造の明晰さを微塵も失っていません。そして彼女のヴェルヴェットのような肌触りのよい音色も魅力のひとつです。全て素晴らしいのですが、特に第3番、第6番が素晴らしいと思いました。
ちなみにここに収録されている「パルティータ 第4番」のサラバンドですが、ご本人の許可を得てリピートを編集でカットしています。CD2枚で収めるために仕方ない処置だったみたいです。
フランツ・リスト→カール・タウジヒ→アレクサンドル・ミハウォフスキ→ワンダ・ランドフスカ→ゲヴィン・ウィリアムソン→ロザリン・テューレック
フランツ・リスト→フレデリック・ラモンド→ジャン・キアプッソ→ロザリン・テューレック
フランツ・リスト→コンスタンティン・シュテルンベルク→オルガ・サマロフ→ロザリン・テューレック
フランツ・リスト→カール・クリントヴォルト→エルンスト・イェドリツカ→オルガ・サマロフ→ロザリン・テューレック
フランツ・リスト→ベルンハルト・シュターヴェンハーゲン→アーネスト・ハッチソン→オルガ・サマロフ→ロザリン・テューレック
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August 29, 2011
世界の偉大なるピアノ音楽 第19巻
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ 4
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平均律クラヴィーア曲集 第2巻 (J.S.バッハ)
前奏曲とフーガ 第15番 BWV884
前奏曲とフーガ 第16番 BWV885
前奏曲とフーガ 第17番 BWV886
前奏曲とフーガ 第18番 BWV887
前奏曲とフーガ 第19番 BWV888
前奏曲とフーガ 第20番 BWV889
前奏曲とフーガ 第21番 BWV890
前奏曲とフーガ 第22番 BWV891
前奏曲とフーガ 第23番 BWV892
前奏曲とフーガ 第24番 BWV893
タチアナ・ニコラーエワ
Melodiya DE 0134
〔メモ〕
引き続きニコラーエワのバッハ。
フランツ・リスト→アレクサンドル・ジロティ→アレクサンドル・ゴリデンヴェイゼル→タチアナ・ニコラーエワ
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August 17, 2011
世界の偉大なるピアノ音楽 第18巻
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ 3
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平均律クラヴィーア曲集 第2巻 (J.S.バッハ)
前奏曲とフーガ 第5番 BWV874
前奏曲とフーガ 第6番 BWV875
前奏曲とフーガ 第7番 BWV876
前奏曲とフーガ 第8番 BWV877
前奏曲とフーガ 第9番 BWV878
前奏曲とフーガ 第10番 BWV879
前奏曲とフーガ 第11番 BWV880
前奏曲とフーガ 第12番 BWV881
前奏曲とフーガ 第13番 BWV882
前奏曲とフーガ 第14番 BWV883
タチアナ・ニコラーエワ
Melodiya DE 0134
〔メモ〕
引き続きニコラーエワのバッハ。
フランツ・リスト→アレクサンドル・ジロティ→アレクサンドル・ゴリデンヴェイゼル→タチアナ・ニコラーエワ
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August 11, 2011
世界の偉大なるピアノ音楽 第17巻
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ 2
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平均律クラヴィーア曲集 第1巻 (J.S.バッハ)
前奏曲とフーガ 第16番 BWV861
前奏曲とフーガ 第17番 BWV862
前奏曲とフーガ 第18番 BWV863
前奏曲とフーガ 第19番 BWV864
前奏曲とフーガ 第20番 BWV865
前奏曲とフーガ 第21番 BWV866
前奏曲とフーガ 第22番 BWV867
前奏曲とフーガ 第23番 BWV868
前奏曲とフーガ 第24番 BWV869
平均律クラヴィーア曲集 第2巻 (J.S.バッハ)
前奏曲とフーガ 第1番 BWV870
前奏曲とフーガ 第2番 BWV871
前奏曲とフーガ 第3番 BWV872
前奏曲とフーガ 第4番 BWV873
タチアナ・ニコラーエワ
Melodiya DE 0133
〔メモ〕
引き続きニコラーエワのバッハ。
フランツ・リスト→アレクサンドル・ジロティ→アレクサンドル・ゴリデンヴェイゼル→タチアナ・ニコラーエワ
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August 03, 2011
世界の偉大なるピアノ音楽 第16巻
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ 1
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平均律クラヴィーア曲集 第1巻 (J.S.バッハ)
前奏曲とフーガ 第1番 BWV846
前奏曲とフーガ 第2番 BWV847
前奏曲とフーガ 第3番 BWV848
前奏曲とフーガ 第4番 BWV849
前奏曲とフーガ 第5番 BWV850
前奏曲とフーガ 第6番 BWV851
前奏曲とフーガ 第7番 BWV852
前奏曲とフーガ 第8番 BWV853
前奏曲とフーガ 第9番 BWV854
前奏曲とフーガ 第10番 BWV855
前奏曲とフーガ 第11番 BWV856
前奏曲とフーガ 第12番 BWV857
前奏曲とフーガ 第13番 BWV858
前奏曲とフーガ 第14番 BWV859
前奏曲とフーガ 第15番 BWV860
タチアナ・ニコラーエワ
Melodiya DE 0132
〔メモ〕
健康的で溌剌としたバッハ。
フランツ・リスト→アレクサンドル・ジロティ→アレクサンドル・ゴリデンヴェイゼル→タチアナ・ニコラーエワ
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March 21, 2011
Great Pianists of The 20th Century Vol.25
20世紀の偉大なるピアニストたち 25
エトヴィン・フィッシャー 1
Disc.1
平均律クラヴィア曲集 第1巻 より
1.-2. 前奏曲とフーガ 第4番 BWV849 (バッハ)<33/34>
3.-4. 前奏曲とフーガ 第12番 BWV857 (バッハ)<33/34>
5.-6. 前奏曲とフーガ 第14番 BWV859 (バッハ)<33/34>
7.-8. 前奏曲とフーガ 第16番 BWV861 (バッハ)<33/34>
9.-10. 前奏曲とフーガ 第20番 BWV865 (バッハ)<33/34>
11.-12. 前奏曲とフーガ 第22番 BWV867 (バッハ)<33/34>
13.-14. 前奏曲とフーガ 第23番 BWV868 (バッハ)<33/34>
15.-16. 前奏曲とフーガ 第24番 BWV869 (バッハ)<33/34>
平均律クラヴィア曲集 第2巻 より
17.-18. 前奏曲とフーガ 第4番 BWV873 (バッハ)<35/36>
19.-20. 前奏曲とフーガ 第6番 BWV875 (バッハ)<35/36>
21.-22. 前奏曲とフーガ 第9番 BWV878 (バッハ)<35/36>
23.-24. 前奏曲とフーガ 第21番 BWV890 (バッハ)<35/36>
25.-26. 前奏曲とフーガ 第22番 BWV891 (バッハ)<35/36>
Disc.2
1.-2. 半音階的幻想曲とフーガ BWV903 (バッハ)<31>
3. 前奏曲 (幻想曲) BWV922 (バッハ)<37>
4.-5. 幻想曲とフーガ BWV904 (バッハ)<37>
6.-8. ピアノ協奏曲 第1番 BWV1052 (バッハ)<33>
9.-11. ピアノ協奏曲 第4番 BWV1055 (バッハ)<36>
12.-14. ピアノ協奏曲 第5番 BWV1056 (バッハ)<38>
15. 主、イエス・キリスト、われ汝を呼ぶ BWV639 (バッハ=ブゾーニ)<33>
音源: EMI
Philips 456 766-2
〔メモ〕
ベルリンのシュテルン音楽院にてフランツ・リストの高弟マルティン・クラウゼに師事し、その後オイゲン・ダルベールからの指導も受けたエトヴィン・フィッシャーです。エトヴィン・フィッシャーの偉業の1つであるバッハの平均律の全曲録音は史上初のものでした。当ディスクの選曲をしたのはピアニストのアルフレート・ブレンデルですが、彼はこれらいくつかの前奏曲とフーガにおけるニュアンスのコントロールを「今まで出会った演奏の中で最も驚異的」だと考えていたそうです。
クラウディオ・アラウはフィッシャーが技巧の鍛錬に重きを置かないことを批判していたこともあるそうです。たしかにメカニックという点では現在のピアニストたちに劣るかもしれません。そして当録音においては楽譜の改編があり、例えば低音部をオクターブで重ねたりしています。このようなフィッシャーの姿勢は現在では賛否両論かもしれませんが、彼の天衣無縫なピアノ演奏はかけがえのないものだと僕は思います。
フランツ・リスト→マルティン・クラウゼ→エトヴィン・フィッシャー
フランツ・リスト→オイゲン・ダルベール→エトヴィン・フィッシャー
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