パガニーニ練習曲

August 14, 2016

【楽譜】 新リスト全集 2

ムジカ・ブダペスト出版社 新リスト全集
第1シリーズ 第2巻 

  3つの演奏会用練習曲 - 3つの詩的カプリース S.144
1. 第1番 悲しみ
2. 第2番 ラ・レジェレッツァ
3. 第3番 ため息
4. アブ・イラート S.143
  2つの演奏会用練習曲 S.145
5. 第1番 森のざわめき
6. 第2番 小人の踊り 
  パガニーニによる大練習曲 S.141
7. 第1番 前奏曲
8. 第2番
9. 第3番 ラ・カンパネラ 
10. 第4番
11. 第5番
12. 第6番

Editio Musica Budapest: Z.5412

〔メモ〕
〔1〕~〔3〕1849年初版の演奏会用練習曲。パリで出版された際に「3つの詩的カプリース」というタイトルとそれぞれのタイトルが与えられる。レジェレッツァは「軽やかさ」の意。 〔4〕「技巧完成練習曲」というサブタイトルが与えられ1852年に出版された練習曲。アブ・イラートとは「怒りをこめて」の意。フェティスとモシェレスの編纂した教本「諸技法のメトード」へリストより寄稿された「サロン用小品」は当曲の初期稿。 〔5〕〔6〕1863年にレーベルトとシュタルクが編纂した教本「理論的・実用的大ピアノ教程」に寄稿された練習曲。 〔7〕~〔12〕パガニーニのヴァイオリン協奏曲第2番の終楽章の主題を使用した作品「パガニーニの鐘による華麗なる大幻想曲」が1834年に出版される。シューマンはパガニーニのカプリースを練習曲風トランスクリプションとして1833年(Op.3)と1835年(Op.10)に発表するが、それに倣いリストもパガニーニのカプリースを基に練習曲を作った。それが1840年に発表された「パガニーニによる超絶技巧練習曲」である。全6曲中5曲はパガニーニのカプリースのトランスクリプションであり、唯一第3番だけは上記の「鐘による大幻想曲」を編集して作ったもの。そのリストの曲集に対しシューマンは「シューマンの編曲がその作品の詩的な側面を取り出すものであるならば、リストは、そういう側面が全くないわけではないが、むしろヴィルトゥオーゾ的側面を浮かび上がらせる」と評論している。そして最終的にはここに収録される「パガニーニによる大練習曲」となり1851年に出版される。


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August 09, 2011

LISZT Piano Works | André Watts

アンドレ・ワッツ

LISZT Piano Works

watts

Disc.1
1.-6. パガニーニ大練習曲 S.141 (全曲)
7. ヴァレンシュタットの湖で S.160/2
8. 物思いに沈む人 S.161/2
9. エステ荘の噴水 S.163/4
10. ハンガリー狂詩曲 第13番 S.244/13

Disc.2
1. ピアノソナタ S.178
2. ため息 S.144/3
3. 忘れられたワルツ 第1番 S.215/1
4. 灰色の雲 S.199
5. 調性のないバガテル S.216a
6. 眠れぬ夜、問いと答え S.203
7. 夢の中で S.207
8. 超絶技巧練習曲 第10番 S.139/10

EMI 7243 5 74846 2 6
Recorded: 1985

〔メモ〕
レオン・フライシャーの弟子であるアンドレ・ワッツです。ワッツはフランツ・リストの作品と関連付けられることが多いです。まずアンドレ少年にピアノの手ほどきをしたのは母マリア・アレクサンドラ・ガスミッツですが、その時のアンドレ少年は練習が嫌いでした。母マリアはハンガリー人なのでリストの偉大さを深く理解していました。そして練習嫌いのアンドレに対しフランツ・リストにまつわる昔話をして彼のやる気を引き出していたそうです。彼がリスト作品を多く取り上げるのは、おそらく母の影響が大きいのではないかと思います。
この録音集で最も称賛されるべきはやはりパガニーニ練習曲の王道的解釈ではないでしょうか。ここでは技術的余裕と精神的余裕が感じられます。テレビ番組でガゼルなどの動物が大平原を走っている姿が映されるのを見ると、その筋肉の動きに魅了されます。ワッツの演奏を聴いているとそのしなやかで伸びやかな運動性能を誇る筋肉を想起します。このパガニーニ練習曲はスタンダード録音と言ってもいいでしょう。

ちなみにワッツは「P-N夫人の回転木馬」をよく演奏会で取り上げますが、それも収録して欲しかった。。

フランツ・リスト→アレクサンダー・ランバート→ジェニア・ロビナー→アンドレ・ワッツ 
フランツ・リスト→ハンス・フォン・ビューロー→カール・H・バルト→ヴィルヘルム・ケンプ→ヨーゼフ・シュヴァルツ→クレメント・ペトリロ→アンドレ・ワッツ 


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February 25, 2011

レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.5

Leslie Howard
The Complete Liszt Piano Music
パガニーニ練習曲全集

Disc.5
  パガニーニによる大練習曲 S.141
1. 第1番 "トレモロ"
2. 第2番 "オクターヴ"
3. 第3番 "ラ・カンパネラ"
4. 第4番 "アルペッジョ"
5. 第5番 "狩り" 
6. 第6番 "主題と変奏" 
  パガニーニによる超絶技巧練習曲 S.140
7. 第1番
8. 第2番
9. 第3番
10. 第4番 〔第2稿〕
11. 第5番
12. 第6番
13. 第1番 〔シューマン版適用稿〕
14. 第4番 〔第1稿〕
15. 第5番 〔異稿〕
16. マゼッパ 〔中間稿〕 S.138
17. トレモロ伴奏を伴う跳躍 (技術練習曲 第62番) S.146/62

Hyperion CDA67193
Recorded: 1997

〔メモ〕
〔1〕~〔6〕パガニーニの作品を素材とした演奏会用練習曲。ヴァイオリンのヴィルトゥオジティをピアノへ翻訳したもの。1851年完成、クララ・シューマンへ献呈。 〔1〕パガニーニのカプリース第6番を〔本体部〕とし、それにパガニーニのカプリース第5番の〔序奏部とコーダ部〕を前後に配置したもの。 〔2〕パガニーニのカプリース第17番のトランスクリプション。 〔3〕パガニーニのヴァイオリン協奏曲第2番第3楽章の鐘のテーマを使用したもの。リストのピアノ作品の中で最も有名な曲の1つ。 〔4〕パガニーニの第1カプリースのトランスクリプション。 〔5〕パガニーニの第9カプリースは通称「狩り」と呼ばれるが、そのトランスクリプション。同様にリストのこの第5エチュードも「狩り」という通称で呼ばれる。 〔6〕「主題と変奏」の形式を持つパガニーニのカプリース第24番のトランスクリプション。非常に有名な主題でブラームスやラフマニノフなど多くの作曲家もそれをもとに変奏曲を書いている。 〔7〕~〔15〕パガニーニ大練習曲の前身。1838年作曲、クララ・シューマンへ献呈。難技巧ゆえに現在でもほとんど演奏されない。ここでハワードは異稿や別稿を全て含み収録している。さすが。 〔9〕上記最終稿〔3〕と違いパガニーニの第1協奏曲のロンドが中間部に出てくる。この時はまだ「ラ・カンパネラ」というタイトルは与えていない。 〔13〕リストのパガニーニ練習曲第1番は上記〔1〕のような構造だが、これはパガニーニのカプリース第6番のシューマン編曲(パガニーニのカプリースによる演奏会用練習曲Op.10の第2番)に、リストのパガニーニ練習曲第1番同様に、パガニーニのカプリース第5番の〔序奏部とコーダ部〕を付けたもの。シューマンのものそのままではコーダ部が自然に繋がらないのでリストが改訂。リストのパガニーニ超絶技巧練習曲が初出版された際に、第1番はリストのものとシューマンのものが並行で記される形だった。リストはシューマンへの敬意を表してこのようにしたのだが、クララ・シューマンは「リストの楽曲の優位性を誇示するためだ」と不快感を露わにする。 〔16〕大練習曲(Disc.3)の第4番を改訂しマゼッパというタイトルを与えたもの。つまり「大練習曲第4番」→〔16〕→「超絶技巧練習曲第4番マゼッパ」(Disc.4)となる。 〔17〕リストは、ツェルニーのそれのように技巧の鍛錬のみを目的とした「技術練習曲 S.146」を1868年に作り始め、1871年に完成させた。ハワードはこの第62番は音楽的で収録する価値があると判断した。ちなみにこの曲集を全曲録音するとなるとCD6枚分になるだろうと予測している。

トラック〔7〕と〔13〕の違いをわかりやすくするとこうなる
・トラック〔7〕
〔カプリス5序奏〕+〔カプリス6のリスト編曲〕+〔カプリス5コーダ〕
・トラック〔13〕
〔カプリス5序奏〕+〔カプリス6のシューマン編曲※〕+〔カプリス5コーダ〕
※=パガニーニのカプリースによる演奏会用練習曲Op.10の第2番 

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HMV : レスリー・ハワード リスト ピアノ作品全集
タワレコ : レスリー・ハワード リスト ピアノ作品全集 


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