フランツ・リスト

February 01, 2011

Hough : LISZT Piano works

スティーヴン・ハフ

LISZT Piano Works

hough virgin

Disc.1
1. メフィストワルツ 第1番 S.514  
2. タランテラ S.162/3
3. スペイン狂詩曲 S.254 
4. 死者の追憶 S.173/4
5. 小鳥に説教するアッシジの聖フランチェスコ S.175/1
6. 孤独の中の神の祝福 S.173/3

Disc.2
1. アヴェ・マリア (Ⅳ) S.545  
2. エステ荘の糸杉に Ⅰ S.163/2
3. エステ荘の糸杉に Ⅱ S.163/3
4. エステ荘の噴水 S.163/4
5. 瞑想 S.204 
6. 悲しみのゴンドラ Ⅰ S.200/1
7. 悲しみのゴンドラ Ⅱ S.200/2
8. ダンテを読んで ソナタ風幻想曲 S.161/7
9. アヴェ・マリア (ローマの鐘) S.182 

Virgin Classics 7243 5 61439 2 0
Recorded: 1987/1990/1991

〔メモ〕
スティーヴン・ハフによるお得な2枚組。彼の重要なピアノ教師にゴードン・グリーンがいますが、グリーンはエゴン・ペトリの弟子になります。よってハフは偉大なるブゾーニの系譜に連なっていると言ってもいいかもしれません。
ここでは美しくクールで線が細く精緻なピアノ演奏をしていますが、過去のアンスネスやプレトニョフなどの例にみられるように、「いかにもヴァージンクラシックスの好きそうな」ピアニストです。ちなみにハフがフンメルの2曲の協奏曲を演奏した際に、ヴァージンがそれに注目をしてハフとの契約に至ります。
演奏の素晴らしさもさることながら選曲も素晴らしいです。特に2枚目はエステ荘の糸杉や悲しみのゴンドラなどのエレジーと、アヴェマリアや瞑想などの美しい小品が間に挟まり、あたかも「苦悩・嘆き」と「救い・慰め」が対比されてるようなプログラムです。リストへの共感の強いピアニストと言えましょう。

ちなみにスペイン狂詩曲などで改編が見られます。

フランツ・リスト→コンスタンティン・シュテルンベルク→オルガ・サマロフ→マーティン・カニン→スティーヴン・ハフ 
フランツ・リスト→モーリッツ・ローゼンタール→デリック・ウィンダム→スティーヴン・ハフ   

関連記事: Liszt Sonata, Ballades, Polonaises: Stephen Hough 


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December 30, 2010

昔話 ―フランツ・リストとその弟子―

昔話や民話を集めて掲載されているサイトにフランツ・リストとその弟子(?)のお話が載っていました。下記にリンクを貼ります。

天使の足音

なんともリストらしい面白いエピソードです。こういうことしてるから、弟子の数が膨大になって後のリスト研究家が苦労する羽目になるんですよ、フランツ・リスト先生(笑)


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November 11, 2010

Legendary Performances Vol.4

マルタ・アルゲリッチ

Electricity in the air

「その空間いっぱいに広まる緊張感」というリストの演奏への賛辞を読んだことがあります。言うまでもなく、19世紀を生きたフランツ・リストの演奏の録音は存在しません。リスト好きの人間にとって、フランツ・リスト本人がどのような演奏をしていたか、本を眺めながら思いに馳せるのは楽しいものです。そして、それぞれのリスト像があるかと思いますが、マルタ・アルゲリッチの演奏する「ピアノ・ソナタロ短調」は僕にとってリストの演奏はこのようなものだったのではないかというリスト像にピッタリとあてはまります。出だしの一音から尋常ならざる空気感がある。ピアノの音に電流が宿っているかのような緊張感がある。怒り狂う感情のうねりとほとばしる情熱、しかしながら全体のプロポーションは崩れていない。その瞬間ごとに聴くと、その都度おもむくままの感情を音楽にぶつけているように聴こえますが、全体をみると統一感がある。これは計算をしてやっているのか、天性に従った結果そうなったのかは僕にわかるはずはありません。天才ピアニスト、マルタ・アルゲリッチ、僕はこの演奏になにか恐ろしいものを感じました。これは超常現象のようなものです。

ちなみにカップリングとしてシューマンのソナタ第2番が収録されていますが、そちらも絶品です。


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November 05, 2010

アシュケナージのゴルチャコフ即興曲

前回ご紹介したアシュケナージのCDですが、アシュケナージのDECCAに残したリスト録音もほぼすべて収録されてました。しかしこの「ほぼ」が僕にとっては問題であって、どうせならあと一曲いれておいて欲しかったです。そしてその一曲とは即興曲(夜想曲) LW-A256 です。ちなみにアシュケナージのCDだけなぜか「ゴルチャコフ即興曲」と表記されていますが、それはこの曲が即興曲(プリンセスゴルチャコフのために)と呼ばれることがあるためです。いままでこの3分程度の小品のためにCDを買うのはどうかと思っていたのでスルーしていたのですが、よく考えてみたらiTunesで一曲だけ買えばいいということに気がつきました(遅いよ)。
美しい曲を美しく仕上げることに関しては、やはりアシュケナージはさすがとしか言いようがないです。これは買ってよかったと大満足です。

話は変わりますが、僕はCDを現物で持っていたいので音楽をダウンロードで買うということにいまだに抵抗があります。ブックレットを読む楽しみもないという問題もあります。こういう考え方は古いのかな?
しかし今回のように一曲だけ買うこともできて便利ですね。


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October 04, 2010

Legendary Performances Vol.3

ウラディミール・ホロヴィッツ

ピアノの悪魔

リストに例えて、ホロヴィッツは「ピアノの魔術師」と呼ばれることがありますが、彼の演奏を聴いていると、もはや魔術師どころではないです。個人的には「ピアノの悪魔」という表現がふさわしいと思ってます。そしてその「悪魔」を最も感じる演奏は「死の舞踏(サン・サーンス=リスト=ホロヴィッツ)」です。僕はこの演奏がある限り悪魔の存在を信じます。原曲がサン・サーンスであることと、ホロヴィッツの編曲が加わっていることにより、リストの影が薄くなっていますが、そんなことはもうどうでもいいです。悪魔のミサ、狂乱の宴をピアノで描ききったホロヴィッツ、彼の精神状態は常人には理解できないのでしょう。こんなに変態的な演奏は他にありません。

他に注目すべき演奏として、スケルツォとマーチの録音がありますが、こちらもまた狂気に溢れた演奏です。その演奏はあたかもピアノが悲鳴を上げているようです。魔人ホロヴィッツの面目躍如と言えるでしょう。


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September 13, 2010

シュナーベルは語る -音楽家の在り方-

フランツ・リストとあまり関連がないように思われる、アルトゥール・シュナーベルがこのように語っていました

“フランツ・リストは創造的なヴィルトゥオーソでした。彼は作曲し、指揮をし、教え、執筆し、同じ世代の知性ある人たちと交わりをもっていました。今日のヴィルトゥオーソはリストとまったく異なり、作曲もしなければ、教えもせず、指揮もしないし、筆を執るようなこともありません。またお互いや他のジャンルの人と接触することもありません。飛行機のおかげで、いつでも毎日のように違った場所で聴衆の前に、いつも同じプログラムで現れることができます。芸術の仕事が一地方的なものから、地球規模で行われるようになったことについて、一度よく考えてみる必要があるでしょう。二十世紀の社会は十九世紀時代のそれとは異なっています。なかには偉大な流派のかすかな記憶につながるような最後の輝きを感じさせる人もわずかにおりますが、ほとんどの音楽家は十九世紀時代の二流の音楽家に似ているところがあります。昔の人のいう多才な性格をそなえた新しいタイプの人間も出てくる可能性があり、事実新しい、多芸多才な人物の代表的なもの、つまりいかなる音の商品も取りそろえてありますという抜け目のないセールスマンのような人もいます。”

大ピアニストがあなたに伝えたいこと 100のレッスン
千蔵八郎著 
春秋社
P76より

クラシック音楽という過去の音楽(必ずしも過去ではないけど)を再現するだけの現代の演奏家には耳の痛い言葉だと思いますが、僕個人は正直言うとこの意見には賛同しかねます。指揮しない、教えもしない、執筆もしないけど素晴らしいピアニストはたくさんいるではありませんか。ピアニストがピアノに専念するというのも当たり前のように思います。ただ単に時代の流れがそうなっただけではないでしょうか。職業が細分化され、より専門的に技術の修練をするようになっただけだと思います。
ただし他のジャンルの芸術家と交流をもつべき、という意見は全くその通りだと思います。



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July 25, 2010

フジコ・ヘミングの是非

フジコ・ヘミングについて思うことを書きたいと思います。

正直言うと僕はほとんど彼女のCDを聴いたことがありません。NHKが放送したドキュメンタリーの第1回の放送を見たことがありますが、その時に印象に残ったのは「ため息」の演奏です。あの演奏はやさしい表情を持った名演だったと思います。しかし他の曲の演奏に対しては「嫌いでもないが、特別なものも感じなかった」というのが素直な感想です。

しかし日本のリストファンは彼女に感謝すべきだと僕は思います。彼女の代名詞となったカンパネラですが、彼女のおかげで「クラシック音楽を聴く人にとっては有名な曲」から「クラシック音楽を聴かない人も聴いたことある曲」という具合に認知度が飛躍的に上がったと思います。

他のジャンルと比べて、残念ながらクラシック音楽のリスナーというのは少数派です。そしてクラシック音楽のリスナーが少ないというこの状況のなかで、認知度を高めることがどれだけ大変なことでしょう。彼女を通じてフランツ・リストに興味を持った方や好きになった方も少なくはないのと思います。僕は彼女がリストファンを増やしてくれたことに感謝したいです。


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July 18, 2010

超絶技巧練習曲

Etudes d'exécution transcendante LW-A172

超絶技巧練習曲の素晴らしい全曲盤を選ぶとするなら、何になるでしょうか。今までに多くの書籍やインターネットで名盤として紹介されてきたアラウ盤とベルマン盤ですが、私も全く同感です。

アラウの演奏は流麗な解釈と華麗な音色。音楽が光り輝いているように感じます。アラウの様式というものが明確にあり、彼にしかできないことをやっています。これはピアノ音楽を愛するすべての人に聴いてほしいし、ピアノ学習者は聴くべき名演です。

ベルマンについてはまた別の機会に紹介したいと思います。


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July 12, 2010

はじめに

こんにちは!ミッチと申します。
フランツ・リストのCD紹介を中心にブログを始めてみようと思います。旧ホームページからの転載も含まれます。

旧ホームページの更新については滞っていて申し訳ありません。ちゃんとしたホームページ作成ソフトを使って全体を作りなおしたいのですが、今はそのエネルギーがありません。ということでこのようなブログを始めることになりました。基本的に自分の好みで好き勝手に言うスタンスでやっていこうと思ってます。

よろしくお願いします。

・リストの名演
リスト作品ごとの自分の好きな録音を選びます

・CD紹介(リスト)
リストのCDを紹介します

・リストのこと
リストのことについて書きます

・Legendary Performances
リスト録音における伝説的名演と自分が思うものを紹介します

・レスリー・ハワード:ピアノ作品全集
ハワードの全集の曲目の簡単な説明です

・20世紀の偉大なるピアニストたち
フィリップスが発売したCD200枚におよぶピアニストたちの録音集を紹介

・CD紹介(その他)
リスト以外のCDの紹介です

・書籍関連
書籍にまつわること

・その他
その他のことについて書きます


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July 03, 2010

記事一覧(サイトマップ) その3


レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.93  
Liszt ● Sonata en si mineur ● Paul Lewis  
レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.92  
リストのややこしいこと2 -悲しみのゴンドラ編-  
BOROWSKY plays LISZT  
レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.91  
詩的で宗教的な調べ -幻の1845年稿-  
Harmonies poetiques et religieuses (early versions)  
レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.90  
リストのややこしいこと1 -アヴェ・マリア編-  
FERENC LISZT  
世界の偉大なるピアノ音楽 -インデックス- 
レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.89 
世界の偉大なるピアノ音楽 -後記-  
Liszt - Harmonies poétiques et religieuses - Andrea Bonatta  
世界の偉大なるピアノ音楽 第90巻 
レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.88  
世界の偉大なるピアノ音楽 第87巻 
Valerie Tryon: A LISZT Odyssey  
世界の偉大なるピアノ音楽 第86巻  
レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.87  
世界の偉大なるピアノ音楽 第85巻  
Années de Pèlerinage: Italie - Prima Versione Inedita  
フランツ・リストは最高のエレジー作家  
世界の偉大なるピアノ音楽 第84巻  
レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.86 
世界の偉大なるピアノ音楽 第83巻  
György Cziffra interpreta Liszt  
世界の偉大なるピアノ音楽 第82巻  
レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.85  
世界の偉大なるピアノ音楽 第81巻  
Shura Cherkassky plays Liszt  
世界の偉大なるピアノ音楽 第80巻 
レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.84  
世界の偉大なるピアノ音楽 第79巻  
LISZT Intégrale des Rhapsodies Hongroises: Setrak 
レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.83  
世界の偉大なるピアノ音楽 第78巻  
YAKOV FLIER: From 1946-1948 recordings volume 2  
レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.82  
世界の偉大なるピアノ音楽 第77巻  
BRAILOWSKY: The Berlin Recordings Vol.2  
レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.81  
世界の偉大なるピアノ音楽 第76巻  
THE LISZT PROJECT : Pierre-Laurent Aimard  
レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.80  
世界の偉大なるピアノ音楽 第75巻 
Pascal Rogé . Jean-Rodolphe Kars  
レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.79  
世界の偉大なるピアノ音楽 第74巻  
Valery Kuleshov plays Liszt  
20世紀の偉大なるピアニストたち -インデックス-  
レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.78  
世界の偉大なるピアノ音楽 第73巻   
リスト:超絶技巧練習曲、ため息/リヒテル 
20世紀の偉大なるピアニストたち -後記-  
世界の偉大なるピアノ音楽 第72巻 
Earl Wild plays Liszt in Concert 
Great Pianists of The 20th Century Vol.100 (ツィマーマン) 
レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.77 
世界の偉大なるピアノ音楽 第71巻 
Liszt: Sonata / Liebestraum No.3, etc: Curzon 
Great Pianists of The 20th Century Vol.99 (ユージナ) 
Legendary Performances Vol.7 
世界の偉大なるピアノ音楽 第70巻 
Julian von Karolyi: Schumann, Liszt, Debussy  
Great Pianists of The 20th Century Vol.98 (ワイルド) 
レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.76 
世界の偉大なるピアノ音楽 第69巻 
The Best of Liszt ・ Misha Dichter 
Great Pianists of The 20th Century Vol.97 (ワイセンベルク) 
レスリー・ハワード: リスト ピアノ作品全集 Disc.75 
世界の偉大なるピアノ音楽 第68巻 
NIKITA MAGALOFF: Weber, Liszt, Schubert 
Great Pianists of The 20th Century Vol.96 (ワッツ) 
ブゾーニは語る -リストという木-  

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