リヒテル

February 17, 2011

荒々しき狩 ~超絶技巧練習曲 第8番

Wilde Jagd LW-A172/8

ベルマン、オフチニコフ、アラウがそれぞれ秀演ですが、
個人的に一番よく聴くのは2つのライブ録音です。

「猛獣注意」のリヒテル(モスクワライブ)
「落雷注意」のヴィラ

この二つは何かを超越したようなトランセンデンタルなものを感じる。


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December 03, 2010

伝記映画 ≪フランツ・リスト 愛の夢≫ 

フランツ・リストの伝記映画で「フランツ・リスト 愛の夢」というものがあります。ハンガリーとソビエト連邦の合作です。ピアノの吹き替え演奏にジョルジュ・シフラとスヴャトスラフ・リヒテルが参加していることでも注目を浴びました。

Youtubeを検索していたら、その映画がなんとアップされているじゃないですか。と言ってもロシア語なので何言ってるのか全くわかりません。わからないけどリスト好きならなんとなく楽しめます。ツッコミどころ満載で(笑)。

以下はYoutubeのリンクです
フランツ・リスト 愛の夢 1
フランツ・リスト 愛の夢 2
フランツ・リスト 愛の夢 3
フランツ・リスト 愛の夢 4
フランツ・リスト 愛の夢 5
フランツ・リスト 愛の夢 6
フランツ・リスト 愛の夢 7
フランツ・リスト 愛の夢 8
フランツ・リスト 愛の夢 9
フランツ・リスト 愛の夢 10
フランツ・リスト 愛の夢 11
フランツ・リスト 愛の夢 12
フランツ・リスト 愛の夢 13
フランツ・リスト 愛の夢 14
フランツ・リスト 愛の夢 15
フランツ・リスト 愛の夢 16
フランツ・リスト 愛の夢 17


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November 06, 2010

鬼火 ~超絶技巧練習曲 第5番

Feux follets LW-A172/5

鬼火で僕が素晴らしいと思うのは、なぜかロシア勢が多いです。
クズミン、キーシンも素晴らしい。
でも一番よく聴くのはアシュケナージとリヒテル(ソフィアライブ)です。

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September 11, 2010

風景 ~超絶技巧練習曲 第3番

Paysage LW-A172/3

リヒテルも好きですが、アラウの含蓄のある表現が素敵です。清涼感とロマンティシズムと威厳が共存してるような感じ。


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August 19, 2010

SVIATOSLAV RICHTER joue Franz Liszt

スヴャトスラフ・リヒテル

SVIATOSLAV RICHTER joue Franz Liszt

richter









1. ピアノソナタ S.178
2. 葬送曲 S.173/7
  超絶技巧練習曲 S.139 より
3. 第1番 前奏曲
4. 第2番
5. 第3番 風景
6. 第5番 鬼火
7. 第7番 英雄
8. 第8番 荒々しき狩
9. 第10番
10. 第11番 夕べの調べ

PALEXA CD-0537
recorded: 1965/1958/1956

〔メモ〕
“私はリヒテルの自発性に圧倒された。1940年代と50年代のリヒテルのピアニズムの自発性というものはピアノ演奏史における特異な現象であったとはっきり申し上げておきたい”
ピアニスト、ラザール・ベルマンはリヒテルについてこのように語っています。ベルマンに超絶技巧練習曲を弾かせるきっかけを作ったのはリヒテルなのではないでしょうか。僕はリヒテルがこの曲集の全曲を演奏しなかったことに対して常々残念に思っていました。リヒテルは好き嫌いのはっきりしたピアニストで、例えば第12番の雪あらしに明らかな嫌悪感を示していました。ラザール・ベルマンが12曲すべてを録音したことは、あたかもリヒテルの仕事を受け継いで完成させたかのように感じてしまいます。真似をしているわけではないですが、音楽の大まかな流れが似ているように感じました。

リヒテルが影響を与えたピアニストと言えば、もう一人アシュケナージがいます。アシュケナージはリヒテルのコンサートに何度も足を運んでいるため、おそらくリヒテルの超絶技巧練習曲の演奏も聞いているのではないでしょうか。アシュケナージはdeccaレーベルにこの曲集を抜粋で録音しています。曲目は1、2、3、5、8、10、11番です。上記のリヒテルの抜粋と比べてみると7番がないだけでほぼ同じです。この曲集に関してはアシュケナージもベルマンもリヒテルの影を追い求めていたのではないでしょうか?

超絶技巧練習曲だけでなくソナタも葬送曲もやはり特別な演奏。リヒテルのずば抜けた集中力は演奏に哲学的な深さを感じさせてくれます。

ただし、このモスクワライブの超絶技巧練習曲は音が悪すぎる。しかも僕のディスクだけかもしれませんが、音飛びがあります。曲数は減ってしまいますが、プラハライブの方が音はいいです。

余談ですが、以前「マイナーレーベルが出すリヒテルのリスト録音はレアになりがち」だと書いたことがありますが、このディスクもそんなに古いものではないのに、すでに品薄状態になりつつあります。なんでもっと多くプレスしとかないの?プレス枚数に制限か何かあるのでしょうか?

フランツ・リスト→ハンス・フォン・ビューロー→カール・H・バルト→ゲンリヒ・ネイガウス→スヴャトスラフ・リヒテル

関連記事:Richter plays Liszt (live, 1956-1961)
関連記事:Liszt - The Two Piano Concertos - Richter
関連記事:Richter - Liszt: Piano Works 
関連記事:リスト:超絶技巧練習曲、ため息/リヒテル 


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August 12, 2010

モルト・ヴィヴァーチェ ~超絶技巧練習曲 第2番

Molto vivace LW-A172/2

やはりこの曲もリヒテルのプラハライブの録音が好きです。ベルマンはリヒテルの演奏する超絶技巧練習曲を聴いたそうですが、そのベルマンが圧倒されたのも納得の演奏。


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August 02, 2010

前奏曲 ~超絶技巧練習曲より 第1番

Preludio LW-A172/1

超絶技巧練習曲の始まりを告げる、輝かしくそして短いこの曲の名演は何があるでしょうか?前回はこの曲集の全集の名演としてベルマンとアラウを挙げました。しかしこの第1曲に限り名演を挙げるなら、リヒテルの1956年のライブ録音を個人的に選びたいです。激しい噴火に溶岩の湧き立つような光景が目に浮かびます。凄まじい。


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January 14, 2006

サン=サーンスの初見演奏能力

サン=サーンスのピアノ初見演奏能力はリストのそれと並んで、相当なものだったそうです。ハンス・フォン・ビューローが語るところによれば、ある日ワーグナーとビューローは会話をしていて、その同じ部屋にサン=サーンスもいました。サン=サーンスはドイツ人の会話についていけず、退屈をし始め、そこにあった未完成のジークフリートのスコア(総譜)をピアノに置き演奏し始めました。ワーグナーとビューローは絶句してしまいます。ビューローは後に

“私だってね、スコアから演奏することはできるさ。だけどねぇ私を含めあらゆる人間は彼のような卓越した初見演奏はできないだろう。彼は我々の時代における最も偉大な音楽的精神なのだ。”

と語っています。ビューローは当時最高のピアニストの一人だったのでそのビューローの言葉は間違いないでしょう。スコアを即座にピアノ用に再構築して演奏するなんて、すごすぎです。

ちなみにリヒテルもオーケストラスコアでピアノを練習していた時期があるそうです。


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January 11, 2006

中村紘子は語る ―リヒテル―

今度はリヒテルについて

“リヒテルの演奏は、すべての若いピアニストが考え得る限り最高の手本とすべき、ユニークにしてまっとうな正当さ、とでもいったもので確固と築き上げられている。そのふところの深さには宇宙的ともいうべきものがあり、ときにはシニカルなまで作品を客体化してしまう洞察力をみせる。彼の集中力は、実に驚異的なもので、ほとんど念力とか超能力とでもいう分野に近い。”

チャイコフスキーコンクール (中公文庫)
中村紘子著

58p

リヒテルの演奏を聴いて、僕が言葉で言いたくても言えなかったことを、ズバリ見事に表現していて、彼女の洞察力と作家としての能力の高さに感心します。さすがプロ。


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January 08, 2006

リヒテルは語る ~ユージナのバッハ変奏曲~

リヒテルの本に載っていた、リヒテルのユージナのバッハ変奏曲の演奏についてのコメントを紹介したいと思います。

“いちばん印象的だったのは、リストが書いたバッハの主題による変奏曲だ。カンタータ第12番の≫泣き、嘆き、悲しみ、おののき≪から主題が取られている巨大な作品で、天才的な演奏だった。とどろきわたるのではなく、心に染みいるような演奏で、ピアノ曲というよりは、ミサ曲を聴いているようだった。ユージナはまるで儀式を執り行っているようにピアノを弾いた。祝福するように作品を弾くのだ。”

※リヒテルは語る 人とピアノ、芸術と夢
ユーリー・ボリソフ編著 宮澤淳一訳
音楽の友社  P228

ロシアのピアノ楽派のなかで、多くのピアニストがモスクワ楽派ですが、ユージナとソフロニツキーはペテルブルク楽派です。この二人はモスクワ楽派の同僚たちからも尊敬の念を集めていたようで、二人のカリスマ性はすごいものがあったのではないでしょうか。リヒテルが一目置いていた2人のピアニスト、一度実演を聴いてみたかったです。


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