怒りを込めて

March 27, 2012

Sergio Fiorentino The Early Recordings Volume Four

セルジオ・フィオレンティーノ 
The Early Recordings Volume Four
Liszt: The Orchestral Recordings 

fiorentino4

1. メフィストワルツ 第1番 S.514 
2.-6. 5つのハンガリー民謡 S.245 
7. アブ・イラート S.143 
8. 婚礼 S.161/1 
9.-12. ピアノ協奏曲 第2番 S.125* 
13. 華麗なるポロネーズ S.367 (ウェーバー=リスト)*
14. ポーランド民謡による幻想曲 Op.13 (ショパン)* 

*ヴァーノン・ハンドリー指揮/ギルドフォード・フィルハーモニー管弦楽団 

apr APR 5584 
Recorded: 1962-1966 

〔メモ〕
"この類稀なるヴィルトゥオジティ、想像力に富んだデリカシー"

イギリスの著名な批評家であるブライス・モリソンはこのようにフィオレンティーノを称賛しています。ルイジ・フィニッツィオやパオロ・デンツァ(ブゾーニの弟子)に師事したフィオレンティーノです。彼は飛行機事故に遭い、その後遺症から体が麻痺することがありました。その結果コンサート活動はあまり行わず、教育活動をメインにしていました。
ここに収められた録音は事故のあと復帰した時のものですが、事故の影響など微塵も感じさせません。「メフィストワルツ」や「アブ・イラート」など悪魔に憑かれたかのような凄まじい演奏です。そして以前から何度も書いていることですが、フィオレンティーノは様々なタイプの曲にそれにあった相応しい解釈で演奏します。「婚礼」では、悪魔はどこかへ行ってしまい、瞑想性が高く、あたかも聖人が演奏しているかのようです。バラエティに富んだ収録曲もこのディスクの魅力のひとつでしょう。

「華麗なるポロネーズ」と「ポーランド民謡による幻想曲」の2曲以外の全てはマスターテープが失われているため、ここに収録されているものは当時市販されたLPからの板起こしでの録音となります。

フランツ・リスト→カール・タウジヒ→ベニアミーノ・チェージ→アレッサンドロ・ロンゴ→パオロ・デンツァ→セルジオ・フィオレンティーノ

関連記事:Sergio Fiorentino The Early Recordings Volume One 
関連記事:Sergio Fiorentino The Early Recordings Volume Two 
関連記事:Sergio Fiorentino The Early Recordings Volume Three 


記事一覧(サイトマップ)

ミッチ at 20:13|PermalinkComments(0)TrackBack(0)