詩的で宗教的な調べ

April 19, 2011

ALDO CICCOLINI: Enregistrements EMI

アルド・チッコリーニ

Enregistrements EMI 1950 - 1991

ciccolini emi

葬送曲 S.173/7<1956>
バラード 第2番 S.171<1956>
メフィストワルツ 第1番 S.514<1956>
愛の夢 第3番 S.541/3<1956>
巡礼の年 第1年 スイス S.160(全曲)<1954>
巡礼の年 第2年 イタリア S.161(全曲)<1954>
巡礼の年 第3年 S.163(全曲)<1954>
コンソレーション S.172(全曲)<1956>
巡礼の年 第1年 スイス S.160(全曲)<1961>
巡礼の年 第2年 イタリア S.161(全曲)<1961>
巡礼の年 第2年 補遺 ヴェネツィアとナポリ S.162(全曲)<1969>
巡礼の年 第3年 S.163(全曲)<1961>
詩的で宗教的な調べ S.173(全曲)<1968>
コンソレーション S.172(全曲)<1970>
2つの伝説 S.175(全曲)<1970>
愛の夢 S.541(全曲)<1971>
バラード 第1番 S.170<1970>
バラード 第2番 S.171<1970>
詩的で宗教的な調べ S.173(全曲)<1990>
イゾルデの愛の死 S.447 (ワーグナー=リスト)<1982>
《ファウスト》のワルツ S.407 (グノー=リスト)<1982>
《ルチア》と《パリジーナ》の動機による演奏会用ワルツ S.214/3 (ドニゼッティ=リスト)<1982>
《リゴレット》パラフレーズ S.434 (ヴェルディ=リスト)<1982>
《ボッカネグラ》の回想 S.438 (ヴェルディ=リスト)<1982>
《トロヴァトーレ》のミゼレーレ S.433 (ヴェルディ=リスト)<1982>
《アイーダ》 神前の踊りと二重唱 S.436(ヴェルディ=リスト)<1982>

EMI 50999 685824 2 5

〔メモ〕
チッコリーニがEMIに残した全録音集のCD56枚組です。上記の収録曲目はリスト作品のみの抜粋となります。チッコリーニはフランス音楽を得意とし、フランスに帰化したフランスピアノ界の重鎮です。このような経歴をみると、彼がフレンチ・ピアノ・スクールに属している生粋のフランスのピアニストのように思われますが(それも間違いではないけど)、彼のルーツはイタリアにあります。彼はイタリアが生んだ最高のピアニスト、フェルッチオ・ブゾーニ直系のピアニストです。チッコリーニの重要な師のうちの一人はブゾーニの高弟パオロ・デンツァです。このデンツァという人物の詳細はわかりませんが、「純潔なリスト的テクニックの専門家」とのことです。この「純潔なリスト的テクニック」というものが言葉ではわかりにくいかもしれませんが、デンツァの二人の弟子チッコリーニとフィオレンティーノのリスト演奏を聴くとなんとなく把握できるのではないでしょうか。
チッコリーニの演奏はオーソドックスで淀みが無いです。収録曲もバラード1番を録音したり、詩的で宗教的な調べを全曲録音したりと意欲的です。この中で特に素晴らしいのは1990年録音の詩的で宗教的な調べ全曲です。円熟というのはこういうことかという見本であり、1968年の旧録音と比べて美しさも深みも格段に増している「巨匠の音楽」です。

リスト以外でいうと、1991年のドビュッシーピアノ作品全集が素晴らしいと思いました。

フランツ・リスト→カール・タウジヒ→ベニアミーノ・チェージ→アレッサンドロ・ロンゴ→パオロ・デンツァ→アルド・チッコリーニ 

HMV:チッコリーニ EMI全集
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タワレコ:チッコリーニ EMI全集


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ミッチ at 23:41|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

February 03, 2011

リストの定盤

名盤紹介などの本で頻繁に紹介されるリストの名盤、定盤をまとめてみましょう。定盤という日本語はないですが、定番と名盤をかけあわせた造語と考えてください。定盤となるにはある程度流通してるものになるので、当然ほとんどが大手レーベルの有名ピアニストになります。

リヒテルの2つの協奏曲
コンドラシンとの共演でフィリップスが出してたものです。定番中の定番。演奏も文句なし。

ベルマンの超絶技巧練習曲
1963年のメロディア音源です。アラウの名盤もありますが、紹介される頻度はこちらが多いです。Victor盤は廃盤なので、入手したい場合はVenezia盤がいいでしょう。(ただ若干ピアノの音が不自然で録音が残念)

ワッツのパガニーニ大練習曲
Sony盤の旧録とEMI盤の新録があり、どちらもよく紹介されます。頻度としては新録の方がよく紹介される印象です。演奏も王道で素晴らしい。 

シフラのハンガリー狂詩曲
EMIの録音で言うと、モノラルの旧録(1番~15番)と、ステレオの新録(1番~16番、19番)の2種類があります。どちらもよく紹介されますが、個人的には音は悪いけど旧録のほうがしっくりきます。

上記4点は「もう殿堂入りにしてもいいんじゃないか?」というくらい頻繁に紹介されます。
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その他票が割れるものに以下のようなものがあります。

● ロ短調ソナタ
アルゲリッチホロヴィッツアラウなどがよく挙げられるでしょう。アラウのフィリップスへのスタジオ録音は2種類あり、1970年の旧録の方がよくおすすめされる傾向にあります。

● 巡礼の年
ブレンデル(第1年、第2年、第3年抜粋)、ボレット(第1年、第2年、第2年補遺、エステ荘の噴水)、ベルマン(完全全曲)などに票がわかれます。どれも甲乙つけがたい。

● 詩的で宗教的な調べ
それからリストの代表的な曲集といえば他に「詩的で宗教的な調べ」がありますが、最近は増えてきたとはいえ、以前はなかなか全曲盤が発売されませんでした。なのでこの曲集の定盤と呼べるものはありません。チッコリーニの1990年の新録を国内版、輸入版問わず頻繁に流通させておけば定盤になりえたかもしれないのに…。この音源は現在でも5枚組ボックスや56枚組ボックスなどでしか売ってないので、単独で買えません。新録の方はCD1枚に収録できないという点も、発売を妨げてた理由かもしれないですね。旧録は単独で売られていましたが音が悪い。


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ミッチ at 18:46|PermalinkComments(4)TrackBack(0)