bolet

February 21, 2012

LISZT / JORGE BOLET

ホルヘ・ボレット 

LISZT / JORGE BOLET 

bolet everest

1.-3. ピアノ協奏曲 第1番 S.124*
4. ピアノソナタ S.178
5. メフィストワルツ 第1番 S.514
6. ハンガリー幻想曲 S.123* 

*ロバート・アーヴィング指揮/シンフォニー・オブ・ジ・エア

Arpeggio / EVEREST 000 07 
Recorded: 1960? 

〔メモ〕
ボレットはカーティス音楽院時代、「彼に弾けぬものはない」と言われるほどの圧倒的存在であり校内のスーパースターだったそうです。このディスクを聴けば技巧面での充実度は注目に値するものがあるのは一目(聴?)瞭然です。ショーンバーグの著書によると、かつてアメリカでボレットはホロヴィッツやワイルドと同じカテゴリーで語られていたそうですが、ボレットの晩年の演奏と異なり、テンポ速めで筋肉質な演奏に驚かされます。テンポが速いと言っても、そこはさすがにボレットで、ジタバタするような印象が全くなく質実剛健な音楽です。ボレットの評価の本当の意味での高まりは晩年におけるデッカへの録音によるものですが、このようなディスクを残しても、カーネギーホールのライブでセンセーションを起こすまで、彼があまり注目をされなかったのは不思議です。確かに晩年のボレットによる濃厚で香りたつようななロマンティシズムはありませんが、王者のような風格のあるこれらの音楽も全く別の魅力に溢れています。

ちなみにこの音源はジャケットが変わり何回か再発されていますが、それらどれも入手困難です。そろそろ再発されてもいい時期ではないでしょうか。

フランツ・リスト→モーリッツ・ローゼンタール→ホルヘ・ボレット
フランツ・リスト→アレクサンドル・ジロティ→ホルヘ・ボレット 

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November 08, 2011

未発表リスト名演集 | ボレット

ホルヘ・ボレット 

愛の夢&ラ・カンパネラ~未発表リスト名演集 

bolet rca

1. 愛の夢 第3番 S.541/3
2. 小人の踊り S.145/2
3. ため息 S.144/3
4. 葬送曲 S.173/7
5. ラ・カンパネラ S.141/3
6. 森のざわめき S.145/1
7. 半音階的大ギャロップ S.219
8. スペイン狂詩曲 S.254 
9. 《タンホイザー》序曲 S.442 (ワーグナー=リスト) 

RCA BVCC-37332 
Recorded: 1972/1973 

〔メモ〕
R.ピーター・マンヴスとグレゴール・ベンコがボレットに話を持ちかけて録音されたものですが、なぜか未発売となっていた録音です。ハロルド・ショーンバーグに「ホロヴィッツの指と、レヴィーンの音色を持つ偉大なリスト弾き」と賞賛されたボレットですが、ここに収録されている演奏を聴くだけで他のピアニストを引き合いに出さなくても独立して素晴らしいピアニストだということがわかります。音楽のつくりが濃厚で、まさにロマンティックという形容が相応しく、香り立つような演奏内容です。濃厚と言っても音楽が全くくどくありません。そして音色のひとつひとつが輝きを放っています。愛の夢やため息ではうっとりさせてくれます。
そしてこのディスクのもうひとつの優れている点は選曲ではないでしょうか。愛の夢、カンパネラなどポピュラーな曲がたくさん含まれていながら、後半に大曲であるスペイン狂詩曲やタンホイザー序曲のような聴き応えのある曲を持ってきています。リストにあまり馴染みが無い方にでも、リストにこだわりのあるファンの方にでもお薦めできる逸品です。

なおスペイン狂詩曲は終盤でブゾーニ編曲版のパッセージを引用しています。そしてタンホイザー序曲は一発録り録音です。

RCAにはボレットの超絶技巧練習曲の抜粋録音もあります。そちらの復刻もお願いしたいところです。

フランツ・リスト→モーリッツ・ローゼンタール→ホルヘ・ボレット 
フランツ・リスト→アレクサンドル・ジロティ→ホルヘ・ボレット 

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October 11, 2011

Liszt Illuminated

クラウディオ・アラウ
ホルヘ・ボレット
グナー・ヨハンセン

Liszt Illuminated

Liszt illuminated

Disc.1
1. 即興ワルツ S.213*
2. ペトラルカのソネット 第47番 S.161/4*
3. ペトラルカのソネット 第104番 S.161/5* 
4. ペトラルカのソネット 第123番 S.161/6*
5. バラード 第2番 S.171* 
6. スペイン狂詩曲 S.254*
7. ドン・ジョヴァンニの回想 S.418" 
8. パガニーニ大練習曲 第3番 ラ・カンパネラ S.141/3"
9. パガニーニ大練習曲 第4番 S.141/4"

Disc.2
1. ベートーヴェンの《アテネの廃墟》による幻想曲 S.389" 
2. 超絶技巧練習曲 第5番 鬼火 S.139/5" 
3. 超絶技巧練習曲 第6番 幻影 S.139/6" 
4. 超絶技巧練習曲 第10番 S.139/10" 
5. ダンテを読んで - ソナタ風幻想曲 S.161/7# 
6.-8. ピアノソナタ S.178#
9. 小人の踊り S.145/2#  

*ホルヘ・ボレット
"グナー・ヨハンセン 
#クラウディオ・アラウ

Marston 52065-2  
Recorded: 1963-1986  

〔メモ〕
アメリカ・リスト協会がスポンサーとなりリスト生誕200年を記念して制作されたディスクのご紹介です。プロデューサーはベンコとマーストンです。まず目に付くのがピアニストの選定です。アラウ、ボレットときて...え?ヨハンセン?ブレンデルでもシフラでもベルマンでもなくヨハンセン?さすがベンコとマーストンのコンビ!よくわかってらっしゃる!

● ホルヘ・ボレット
ここに収録されているのはプライベート録音とライブ録音ですが、こんな未発表音源があったとは。演奏も色気のある素晴らしい演奏です。
フランツ・リスト→モーリッツ・ローゼンタール→ホルヘ・ボレット

● グナー・ヨハンセン
ヨハンセンはブゾーニ・サークルの一員であり、そしてさらにエゴン・ペトリの弟子です。51巻に及ぶリスト全集の録音を残しています。ここに収録されている録音はその全集からの抜粋です。彼は編曲家、作曲家でもありましたが、この録音でも若干の改編をしながら演奏しています。
フランツ・リスト→フレデリック・ラモンド→グナー・ヨハンセン 

● クラウディオ・アラウ
アラウのライブ録音を3つ収録しています。チリ出身ながら彼がなぜ「ドイツの伝統を受け継ぐピアニスト」と言われるのかがわかる演奏です。
フランツ・リスト→マルティン・クラウゼ→クラウディオ・アラウ


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January 20, 2011

Jorge Bolet: Liszt Piano Works

ホルヘ・ボレット

Liszt Piano Works

bolet 1

Disc.1
1. ハンガリー狂詩曲 第12番 S.244/12
2. 愛の夢 第3番 S.541/3
3. メフィストワルツ 第1番 S.514 
4. 葬送曲 S.173/7
5. リゴレット・パラフレーズ S.434 (ヴェルディ=リスト)
6. ラ・カンパネラ S.141/3 (パガニーニ=リスト)

Disc.2
1. ます S.564 (シューベルト=リスト)
2. 水車屋と小川 S.565/2 (シューベルト=リスト)
3. どこへ? S.565/5 (シューベルト=リスト)
4. さらば! S.563/1 (ヴァイラウフ=リスト)
5. さすらい S.565/1 (シューベルト=リスト)
6. 菩提樹 S.561/7 (シューベルト=リスト)
7. 聞け、聞け、ひばりを S.558/9 (シューベルト=リスト)
8. 水に寄せて歌う S.558/2 (シューベルト=リスト)
9. 郵便馬車 S.561/4 (シューベルト=リスト)
10. わが家 S.560/3 (シューベルト=リスト)
11. 涙の賛美 S.557 (シューベルト=リスト)
12. 魔王 S.558/4 (シューベルト=リスト)
13.-16. さすらい人幻想曲 〔協奏稿〕 S.366 (シューベルト=リスト)"

Disc.3
1.-3. ピアノソナタ S.178
4. 即興ワルツ S.213
5.-7. 愛の夢 (全3曲) S.541
8. 半音階的大ギャロップ S.219

Disc.4
1.-7. 巡礼の年 第2年 イタリア (全曲) S.161

Disc.5
1.-9. 巡礼の年 第1年 スイス (全曲) S.160

Disc.6
1.-3. 巡礼の年 第2年補遺 ヴェネツィアとナポリ (全曲) S.162
4. エステ荘の噴水 S.163/4
5. 孤独の中の神の祝福 S.173/3
6. バラード 第2番 S.171

Disc.7
1.-12. 超絶技巧練習曲 (全曲) S.139

Disc.8
1.-2. 2つの演奏会用練習曲 S.145  
3.-5. 3つの演奏会用練習曲 S.144
6.-11. コンソレーション (全6曲) S.172
12. ドン・ジョヴァンニの回想 S.418 (モーツァルト=リスト)

Disc.9
1. ノルマの回想 S.394 (ベルリーニ=リスト)
2. 死の舞踏 S.126ii*
3. 呪い S.121*
4. ハンガリー幻想曲 S.123*

"ゲオルク・ショルティ指揮/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
*イヴァン・フィッシャー指揮/ロンドン交響楽団

DECCA 467 801-2
Recorded: 1978-1993

〔メモ〕
ベヒシュタインで演奏されたボレットのリスト作品集です。「機知に富み、堅苦しくないけど深刻なブレンデル」、「包容力と心洗われるような清純があるアラウ」と比較するならば「芳醇なロマンティシズムと楽観のボレット」と言えるでしょう。正直以前はブレンデル、アラウに比べるとそれほどこのボレットの録音集を好んで聴いていたわけではありません。しかし僕のボレットへの印象は年々変化してきています。

ボレットは4歳の時に姉に連れられてピアノリサイタルに行き、その時のことをこのように回想しています「その人(ピアニスト)が座っている場所が私の座りたい場所だとその時思った」。そこから彼のピアニスト人生が始まったのではないでしょうか。

1960年ハリウッドのフランツ・リストの伝記映画「わが恋は終りぬ」をご存じでしょうか?ダーク・ボガードの主演によるものですが、その映画でピアノ演奏の吹き替えを担当したのがボレットです。この映画によりボレットの名前もある程度アメリカで知られるようになりました(しかし本格的なセンセーションをもって聴衆に迎えられるのは1974年のカーネギーホールライブを待たなければいけません)。ボレットはリストの弟子に師事したこともありますので、リストとは非常に縁深いとも言えますね。

ここでのボレットはダイアモンドがはじけるようなスパークリングな演奏をする一面と美しく歌いあげる一面があり、さらに死の舞踏や呪いなどでは貴族然とした堂々たるヴィルトゥオジティを発揮しています。

フランツ・リスト→モーリッツ・ローゼンタール→ホルヘ・ボレット 
フランツ・リスト→アレクサンドル・ジロティ→ホルヘ・ボレット

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November 28, 2010

Great Pianists of The 20th Century Vol.11

20世紀の偉大なるピアニストたち 11

ホルヘ・ボレット 2

great bolet2

Disc.1
1. メフィスト・ワルツ 第1番 S.514 (リスト)<82>
2.-4. ヴェネツィアとナポリ S.162 (全3曲)(リスト)<83>
5. 葬送曲 S.173/7 (リスト)<82>
6. 愛の夢 第3番 S.541/3 (リスト)<82>
7. レジェレッツァ S.144/2 (リスト)<78>
8. ラ・カンパネラ S.141/3 (パガニーニ=リスト)<82>
9. ノルマの回想 S.394 (ベルリーニ=リスト)<88> 

Disc.2
1. リゴレット・パラフレーズ S.434 (ヴェルディ=リスト)<82>
2. ペトラルカのソネット 第104番 S.161/5 (リスト)<82>
3. 夕べの調べ S.139/11 (リスト)<85>
4. 小人の踊り S.145/2 (リスト)<78>
5. 泉のほとりで S.160/4 (リスト)<83>
6. コンソレーション 第3番 S.172/3 (リスト)<85>
7. ハンガリー狂詩曲 第12番 S.244/12 (リスト)<82>
8. 回想 (リスト) S.139/9 <85>
9. ドン・ジョヴァンニの回想 S.418 (モーツァルト=リスト)<78>

音源: Decca
Philips 456 814-2

〔メモ〕
ボレットの録音史において最も重要とされる2つのポイントは、前回ご紹介した「カーネギーホールライブ」と後年の「デッカに残したリスト作品集」ということになります。というわけでボレットの第2巻がリスト集になったのも当然でしょう。
濃厚なロマンティシズムとしっとりとした語り口、玉をころがすような丸く美しい音色で歌いあげるリスト演奏です。レジェレッツァやヴェネツィアとナポリなどは非常に雄弁であり、ボレットの特質をよく示した名演だと思います。そして「リストの編曲作品は時代遅れ」と目されたこともありましたが、彼はその意見に真っ向から対立します。そしてここでのリゴレットパラフレーズやドン・ジョヴァンニは輝かしい名演であり、それらの意見をねじ伏せるには十分だったことでしょう。
ボレットの作曲家フランツ・リストへの敬愛は、その演奏に表れています。

フランツ・リスト→モーリッツ・ローゼンタール→ホルヘ・ボレット
フランツ・リスト→アレクサンドル・ジロティ→ホルヘ・ボレット


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November 22, 2010

Great Pianists of The 20th Century Vol.10

20世紀の偉大なるピアニストたち 10

ホルヘ・ボレット 1

bolet great 1

Disc.1
1. シャコンヌ (バッハ=ブゾーニ)<74>
2.-.25. 前奏曲 Op.28 (全曲)(ショパン)<74>
26. 人生は一度だけ (J.シュトラウス2世=タウジヒ)<74>
27. 蛾 (J.シュトラウス2世=タウジヒ)<74>

Disc.2
1. コンサートアラベスク《美しく青きドナウ》(J.シュトラウス2世=シュルツ・エヴラー)<74>
2. 《タンホイザー》序曲 S.442 (ワーグナー=リスト)<74>
3. 女道化師 (モシュコフスキ)<74>
4. 練習曲《スタッカート》 Op.23/2 (A.ルビンシテイン)<74>
5. くまんばちの飛行 (リムスキーコルサコフ=ラフマニノフ)<73>
6. 愛の悲しみ (クライスラー=ラフマニノフ)<73>
7. 愛の喜び (クライスラー=ラフマニノフ)<73>
8. スケルツォ 《真夏の夜の夢》より (メンデルスゾーン=ラフマニノフ)<73>
9. プレリュード 《ヴァイオリンパルティータ第3番》より(バッハ=ラフマニノフ)<73>
10. ゴパック (ムゾルグスキー=ラフマニノフ)<73>
11. V.R.のポルカ (ラフマニノフ)<73>
12. 子守唄 Op.16/1 (チャイコフスキー=ラフマニノフ)<73>
13. メヌエット 《アルルの女》より (ビゼー=ラフマニノフ)<73>
14. ランメルモールのルチアの回想 S.397 (ドニゼッティ=リスト)<?>

音源: BMG
Philips 456 724-2

〔メモ〕
ピアノ演奏録音史において「伝説のライブ録音」というものがいくつかありますが、このボレットによるカーネギーホールライブもその一つに数え上げられることは間違いないでしょう。
ボレットはリストの弟子たちであるローゼンタールやジロティに教えを受けたこともあり、そのレパートリーもリスト作品が多数占めていてリスト直系ピアニストのように語られます。しかし僕が彼の演奏を聴いた限りでは、アメリカピアニズムの極致という印象を受けます。あくまで個人的な印象ですが、アメリカに新たな活動の場を求めてやってきた音楽家たち、すなわちラフマニノフ、ホフマン、レヴィーン、ゴドフスキ、モイセヴィチなどの影響を色濃く感じます(だからといってリストの影響をまったく否定するわけではありません)。ちなみに彼の師の一人であるデヴィッド・サパートンはゴドフスキの弟子です。
ここで聴ける演奏はまさに圧倒的な推進力をもった無敵の演奏。特に後半のシュトラウスを始めとする編曲作品でそのボルテージはマックスになり、観客の興奮も最高潮になります。曲ごとにフライングで歓声が湧き上がりますが、それも仕方のないことです。こんな演奏を聴いて興奮するなというのが無理というものでしょう。まさに伝説のライブ。

フランツ・リスト→モーリッツ・ローゼンタール→ホルヘ・ボレット
フランツ・リスト→アレクサンドル・ジロティ→ホルヘ・ボレット


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