lipatti

January 15, 2012

Great Pianists of The 20th Century Vol.65

20世紀の偉大なるピアニストたち 65 

ディヌ・リパッティ 

great lipatti

Disc.1 
1.-6. パルティータ 第1番 BWV825 (バッハ)<50>
7.-9. ピアノソナタ 第8番 K.310 (モーツァルト)<47>
10. ワルツ 第6番 Op.39/6 (ブラームス)<37>*
11. ワルツ 第15番 Op.39/15 (ブラームス)<37>*
12. ワルツ 第2番 Op.39/2 (ブラームス)<37>*
13. ワルツ 第1番 Op.39/1 (ブラームス)<37>*
14. ワルツ 第14番 Op.39/14 (ブラームス)<37>*
15. ワルツ 第10番 Op.39/10 (ブラームス)<37>*
16. ワルツ 第5番 Op.39/5 (ブラームス)<37>*
17. ワルツ 第6番 Op.39/6 〔ダ・カーポ・コーダ〕(ブラームス)<37>* 
18.-21. ピアノソナタ 第3番 Op.58 (ショパン)<47> 
22. 舟歌 Op.60 (ショパン)<48> 
23. 道化師の朝の歌 (ラヴェル)<48>

Disc.2
1.-3. ピアノ協奏曲 Op.54 (シューマン)<48>" 
4.-6. ピアノ協奏曲 Op.16 (グリーグ)<47># 
7. 即興曲 D.899/3 (シューベルト)<50>
8. 即興曲 D.899/2 (シューベルト)<50>
9. 夜想曲 第8番 Op.27/2 (ショパン)<47> 
10. 主よ、人の望みの喜びよ (バッハ=ヘス)<50> 

*連弾Pf: ナディア・ブーランジェ
"ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮/フィルハーモニア管弦楽団 
#アルチェオ・ガリエラ指揮/フィルハーモニア管弦楽団 

音源: EMI
Philips 456 892-2

〔メモ〕 
ルーマニアでミハイ・ヨラやフロリカ・ムジチェスクに師事し、その後パリのエコールノルマル音楽院にてコルトーやルフェビュールに師事したディヌ・リパッティです(本名はコンスタンティン・リパッティ)。コルトーはリパッティが17歳の時に出場したウィーンコンクールの審査員のひとりでした。その時リパッティが2位になったことに抗議し審査員を辞任した後、リパッティをエコールノルマルに来るようにと誘います。彼は夭逝のピアニストとして有名ですが、33歳の若さで白血病の一種であるリンパ肉芽腫で亡くなります。晩年はコルチゾンの投与を受けながら、コンサート活動や録音活動を行っていたそうです。
ピアニストたちにはそれぞれ個性があり、その個性を楽しむことこそがピアノ演奏芸術を鑑賞する醍醐味だと思っています。よってたった一つの正解なんてものは当然ありません。しかしここでのリパッティの演奏を聴くと、仮にピアノ演奏芸術に一つの正解というものがあるのならこのような演奏なのではないかと思わせられます。全てが絶妙なバランスの上で成り立ち、美しくピュアな演奏です。


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ミッチ at 18:20|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

November 27, 2010

Legendary Performances Vol.5

ディヌ・リパッティ



僕は好きなピアニストがたくさんいますが、「最も天才的だと思うピアニストを一人挙げろ」と言われれば、ディヌ・リパッティを挙げるかもしれません。しかしリパッティは僕にとって不思議なピアニストで、どんなピアニストかを聞かれても、なんと説明していいのかわかりません。演奏解釈はオーソドックスだし、テクニックも「普通にうまい」としか言えない。「特色は何?」と聞かれても「感動する」としか答えようがないのです。
録音で言えばバッハのパルティータ1番、シューマン、グリーグのコンチェルト、ショパンのソナタ3番など現在でも最高峰の演奏解釈だと思います。
そんな彼が弾くリストの「ペトラルカのソネット第104番」。僕は音楽を鑑賞していて感動して涙を流すことはほとんどありませんが、これを聴いていると涙腺がゆるくなってきます。彼の演奏が感動的なのはどうしてでしょうか?そんな理由を考える事自体が野暮なのかもしれません。


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