music&arts

May 02, 2012

Ervin Nyiregyhazi in Performance

エルヴィン・ニレジハージ 

Ervin Nyiregyhazi in Performance 

nyiregyhazi

Disc.1 
1. 小鳥に説教するアッシジの聖フランチェスコ S.175/1 
2. 波を渡るパオラの聖フランチェスコ S.175/2 
3. 《聖エリザベトの伝説》の第5曲「エリザベト」より (リスト=ニレジハージ)  
4. 森のざわめき S.145/1  
5. ペトラルカのソネット 第123番 S.161/6 
6. エステ荘の糸杉にⅠ S.163/2 
7. ヴァレンシュタットの湖で S.160/2 
8. 間奏曲 Op.118/6 (ブラームス)
9. ピアノソナタ 第4番 Op.30 (スクリャービン) 
10. 夜想曲 Op.54/4 (抒情小品集より) (グリーグ) 

Disc.2 
1. ワルツ Op.40/8 (12の小品より)(チャイコフスキー)
2. ロマンス Op.5 (チャイコフスキー) 
3. パゴダ (版画より)(ドビュッシー) 
4. レントよりおそく (ドビュッシー) 
5. マズルカ Op.6/2 (ショパン) 
6. 前奏曲 Op.28/10 (ショパン) 
7. マズルカ Op.63/2 (ショパン) 
8. マズルカ Op.33/4 (ショパン) 
9. 夜想曲 Op.55/1 (ショパン) 
10. ピアノ協奏曲 第2番 第2楽章 〔独奏稿〕 (ラフマニノフ=ニレジハージ)
11. さすらい人 (シューベルト=ニレジハージ) 
12. 野ばら (シューベルト=ニレジハージ) 
13. 夜明け前 (見捨てられた庭より)(マクファーソン)* 

*モデスト・アルツシューラー指揮/ロサンジェルス連邦交響楽団 

Music & Arts CD-1202(2) 
Recorded: 1936-1982 

〔メモ〕
数奇な運命を辿ったピアニストであるニレジハージのライブ録音2枚組です。ニレジハージのピアノの師はイシュトヴァーン・トマーン(リストの弟子)、アルノルド・セーケイ(トマーンの弟子)、エルンスト・ドホナーニ(トマーン、ダルベールの弟子)、フレデリック・ラモンド(リストの弟子)ということで、彼はリスト直系ピアニストということになります。一時期は「リストの再来」と持て囃されスターダムに昇り詰めるも、聴衆に忘れ去られホームレス同然の生活をしていたこともあったとか。その人物も破天荒であり結婚も10回しています。
演奏はその表現能力の幅の凄まじいことが特徴でしょう。彼の代表的録音とも言える、サンフランシスコのとある教会で録音された2つの伝説も含まれています。人間は得体の知れない物を目の前にすると恐れを抱いたり、畏敬の念を抱いたりします。この2つの伝説は教会で録音されたからだと思いますが、残響が大きく音の波に飲み込まれるような感覚で、あたかも人智を超えたもののように響きます。これはもはやピアノ演奏という行為を超越した宗教儀式のようなものです。僕の理解を超越した演奏に恐れを抱かずにはいられません。

フランツ・リスト→イシュトヴァーン・トマーン→エルンスト・ドホナーニ→エルヴィン・ニレジハージ 
フランツ・リスト→フレデリック・ラモンド→エルヴィン・ニレジハージ 


記事一覧(サイトマップ)



ミッチ at 23:49|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

March 22, 2011

GRAND ROMANTIC VIRTUOSO: Marc-André Hamelin

マルク=アンドレ・アムラン

FRANZ LISZT: GRAND ROMANTIC VIRTUOSO

hamelin ma

1. 《ノルマ》の回想 S.394 (ベルリーニ=リスト)
2. ラ・レジェレッツァ S.144/2
3. ため息 S.144/3
4. ポロネーズ 第2番 S.223/2
5. 孤独の中の神の祝福 S.173/3
6. 《ドン・ジョヴァンニ》の回想 S.418 (モーツァルト=リスト)

Music & Arts CD-723
Recorded: 1991

〔メモ〕
ニューヨーク・タイムズのハロルド・ショーンバーグに「スーパーヴィルトゥオーゾ」と称賛され、ル・デヴォワール紙に「グールド以来のカナダが生んだ最高のピアニスト」と称賛されたアムランのリスト集です。
彼は重要なピアノ教師が3人います。まずロンとコルトーの弟子イヴォンヌ・ユベール。そしてロベールとギャビーのカサドシュ夫妻の弟子ハ―ヴィー・ウェディーン。それからエドゥアルト・シュトイアーマンの弟子ラッセル・シャーマンです。よってアムランのルーツは「フレンチ・ピアノ・スクール」と「ブゾーニの系譜」に遡ることができます(シュトイアーマンはブゾーニの弟子)。
さてここでの演奏はさすがアムランというだけあって技巧が冴えています。しかし後年のハイペリオンの録音と比べるとこの時の録音では、まだアムランの個性というものを確立していないように思えます。彼の演奏の特徴は「超絶技巧」と「常に冷静沈着で理知的」だと思いますが、この古い録音集では冷静ではなく若干熱を帯びているように感じます。この録音集も悪くないですが、個人的にはこれら曲目をハイペリオンレーベルでもう一度録音してもらいたいです(ノルマやポロネーズなど)。

関連記事: Marc-André Hamelin plays Liszt 


記事一覧(サイトマップ)

ミッチ at 15:07|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

March 08, 2011

Richter plays Liszt (live, 1956-1961)

スヴャトスラフ・リヒテル

Richter plays Liszt (live, 1956-1961)

richter liszt 2

  超絶技巧練習曲 S.139 より
1. 第1番 前奏曲
2. 第2番 
3. 第3番 風景
4. 第5番 鬼火
5. 第11番 夕べの調べ
6. ポロネーズ 第2番 S.223/2
7. ハンガリー幻想曲 S.123*
8. ピアノ協奏曲 第2番 S.125*
9. 葬送曲 S.173/7

*ヤーノシュ・フェレンチク指揮/ハンガリー国立交響楽団

Music & Arts CD 945
Recorded: 1956/1961/1958

〔メモ〕
リヒテルのプラハライブとブダペストライブをカップリングしたディスクのご紹介です。僕はリヒテルの演奏するリストに限って言えば、50年代の録音が一番好きです。ロシアの元祖・大ピアニストとも言えるアントン・ルビンシテインはミスタッチを恐れないかなり荒々しい演奏をしていたようですが、リヒテルのこの時代の演奏はルビンシテインのものに近いのではないかと推測します(手がでかいという共通点もあり)。一曲目から爆発力のある演奏で圧倒されます。特にすごいのはポロネーズとハンガリー幻想曲でしょうか。ハンガリー幻想曲ではピアノとオーケストラが丁々発止の掛け合いを見せていて、こんなにスリリングな演奏は他に見当たりません。

リヒテルは自分の録音を聴くのがあまり好きではなかったのですが、このハンガリー幻想曲は例外で自身でも好んで聴いていたようです。

フランツ・リスト→ハンス・フォン・ビューロー→カール・H・バルト→ゲンリヒ・ネイガウス→スヴャトスラフ・リヒテル

関連記事:SVIATOSLAV RICHTER joue Franz Liszt
関連記事:Liszt - The Two Piano Concertos - Richter
関連記事:Richter - Liszt: Piano Works 
関連記事:リスト:超絶技巧練習曲、ため息/リヒテル 


記事一覧(サイトマップ)

ミッチ at 22:20|PermalinkComments(0)TrackBack(1)